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(126)224『Chelsy』11

班長に頼まれ、新しい取引経路の張り込み報告を終えたついでに、私は新しい薬について報告した
それは班長も認識していなかった情報のようだ
「ウル???」
「はい。売人がそのような名前の薬と言ってました。絶対的な服従を得る薬」
「・・・本国にも問い合わせる必要があるのかもしれない。もし、

そのような薬が本当にあるのだとしたら恐ろしいことになるからな」

完全な服従、絶対的な隷属
人間としての尊厳を失うことになるだけでなく、責任なき者の手に渡ったならば世界の根本が崩れる可能性がある
独裁体制を構築し、破滅の未来を辿る可能性がある

「これは我々以外の機関に協力を仰ぐ必要があるかもしれない。イギリスや中国にも」
「私もそう思います。ただ、あまりこの話は」
「ああ、拡げすぎてはならないだろう。チェルシー、この情報は第一級機密事項に設定する
 我々とごく一部の者だけに伝えることにする。その者には私の方からこの部屋に来てもらうことにする」
「班長、どなたに伝えるんでしょうか?」
急に班長が険しい顔になったので、私は驚いた
「どうかされましたか?」
「いや、なんでもない・・・・うん、そうだな、うん、チェルなら大丈夫だろ。チェルシー、スイーツは好きかね?」
「?? は、はい好きですよ」
「それはよかった。これは、私の知り合いにもらったスイーツ店のクーポンとそのお店の地図だ。」
手紙を受け取り、班長の目の前で広げる
『驚かないで読んでほしい。ある確かな情報筋からのLeakだ
 この機関内に我々の活動を好ましく思っていない者が紛れ込んでいるらしい
 それが誰かわからず、目下私が直接調べている。とはいえ私一人では限界がある
 そこで本当に信頼をする数人にのみこれを渡している。協力をしてくれないか』

裏切者? それがこの機関のなかに?
「チェルシー?どうかな?」
その意図をくみ取った私はこう答えた。
「もちろんです。是非、足を運ばせてもらいます」  (Chelsy


更新日時:2016/07/27(水) 01:57:11.70



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