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(131)44 リゾナンター爻(シャオ)番外編 「癒す、光」



気が付くと、男は見知らぬ場所に倒れていた。
コンクリートの床の冷たい感触が、徐々に男の意識をクリアにしてゆく。

あれ…俺、どうして…

確か。
昨晩は会社の同僚たちと酒を飲んでいた。その帰り。
いささか飲み過ぎたせいで、帰り道の途中の路上で倒れて、それから…

それが、どうしてこんな場所にいる?
男はゆっくりと立ち上がり、辺りを見回す。
だだっぴろい、空間。何かの建造物の中なのか。見渡す限り、数百メートル四方くらいの広さはありそうだ。
おまけに、天井も高い。遥か頭上の壁の一部はガラス窓のようになっていて、白衣を着た何人かの人影が見てとれた。

「お、おーい!! ここは、ここはどこなんだ!?」

男は白衣の男たちに向けて、叫ぶ。
だが反応はまったくない。天井の高さと場所の広さによってわぁん、と反響が返ってくるのみだ。

何だ、こいつら。もしかして、こいつらが俺をこの場所に?

湧き出た疑いとともに、出口らしきものを探す。
男が目を凝らすと、遠く離れた壁際に、鉄格子のような門が視認できた。
それが、からからと音を立てて口を開けてゆく。
出口が開いた、というより嫌な、予感がした。

男の予感は的中する。
上げられた格子から飛び出してきたのは、猛り狂う大きな獣。その数、五頭。
黒い剛毛に覆われたその猛獣たちは、凄まじいスピードで男のもとへ走ってきた。
差し迫る生命の危険は、男の脳に単一なメッセージを送り込む。

ヤバイ!ヤバイ!殺される!!

最早本能と言ってもいい。
男は酔いの残った体を必死になってフル活動させた。
すぐに限界を迎える肉体と体力、それでも諦めることは許されない。
息が…!苦しい…!!
走らないとぉ!追い付かれるぅ!!
あんな!デカイ奴!何頭も!殺される!殺される!
助けて!助けて!助けてえええええ!

足を縺れさせて、倒れた男に。
漆黒の巨獣たちが次々と伸し掛かる。
柔らかな腹に牙を立て、食い破り、鋭い爪が男の眼窩に食い込む。
肉が裂け骨がへし折られ血飛沫を飛ばしながら、男は獣たちの餌となっていった。

「ラビットno.1、生命反応消失」
「アビリティ発動エラー確認」
「…最終精神シンクロ率は23%でした」

硝子の障壁越しに、白衣の男たち。
設置されたモニターに算出される実験データを次々と読み上げる。

「23%って…クズじゃねえか。次の実験体を降ろせ」
「はい。それではラットno.2 投下します」
「事前調査は」
「45%のシンクロ率を観測しています」
「ふむ…実戦では60いくか? 楽しみだ」

白衣の長と思しき男は、薄暗い部屋の奥に目を向ける。
無精髭を生やした、痩せ形の体に明らかにサイズの合っていないだぼだぼの白衣。
男の緩さ、だらしなさを窺わせる風体ではあるものの。彼は、組織の中では優秀な科学者として分類されていた。
そんな男の視線の先には。
大小さまざまな機器に繋がれた少女が、機械仕掛けの椅子に固定されていた。
同じように電子機器に接続されたフルフェイスのヘルメットに顔を覆われ、その表情を窺うことはできない。

「次は…頑張ってくれよな。m202ちゃんよ」

ヘルメットから覗いた口だけが、僅かに動きを見せる。

イヤダ…イヤダ…ヤリタク…ナイ…



次の「ラビット」が投下される。
白衣の男は、思わず目を疑った。

「おい、どういうことだ」
「はい、何でしょう」
「お前、あの女…知らないのかよ」
「どういう意味ですか?」

実験場に倒れている、黒髪の女性。
くっきりした二重の瞳。口元の黒子。見間違えようがない。
櫛すら通していないぼさぼさの髪を掻き毟り、苦い顔をしていた男だったが。

「偶然…か。いや、馬鹿な…そうか。そういうことか」
「あの、いったいどういう」
「いいだろう。構わねえ。実験を続けろ」
「は、はい」

白衣の部下たちは、上長の意味深な発言に訝りながらも、それぞれの持ち場に戻る。
程なくして、機械に囚われた少女を取り巻く電子光が明滅しはじめた。

女性が目を覚ましたようだった。
それまでの哀れな被害者たちと同じように、周囲を見渡し、そして頭上の実験制御室の存在に気付く。

「…今に見てろよ」

男は、硝子越しに女を見下すように。
この位置関係が、現実のものとなることを思い知らせてやる。
そして、指示を下す。

「マインドセットの対象変更だ。ラビットno.2から、『猟犬』。フルパワーで構わん。思いっきりやってやれ」

男の部下たちは、耳を疑った。
「精神干渉」能力を有する「研修生」の能力実験。それは、あくまで彼女の能力が一般人に対しどれだけの影響を与えるかのデータを取るためのものだ。それを『猟犬』に仕掛けるとなると投下されたラビットは意味も無く貪り殺されてしまうことになる。

「ですが、実験は」
「ばーか。敵襲だ。あそこにいるのはな…『滅びの聖女』だ」

数人の研究員がその名を聞きざわめく。
組織が勝手につけた名ではあるが、その二つ名は末端の組織構成員にとっては死に似た響きを持っていた。

「慌てんな。覚醒前にぶっ殺せば、問題ねえ。それにこっちには『これ』があるだろ」

それに対し、実験施設の責任者たる男の落ち着きぶり。
後方の、機械に囚われた少女を指さしあまつさえ薄笑いすら浮かべている。
研究員の男たちは肩を竦め、少女の能力がフルに活用できるよう機器の調整を始めた。

少女の体が痙攣し、能力が強制的に引き出された。

イヤダ…ダレカ…タス…ケ…テ…



全国各地に存在する、ダークネスの研究施設。
自分と同じような目に遭う少女たちを、少しでも救いたい。リーダーである高橋愛の信念に基づき、リゾナンターたちはそういった研究施設を見つけ次第無力化してゆくことを繰り返していた。
そして今さゆみがいるこの場所も、そういったターゲットの一つであった。

何とか被験者を装い施設に潜入したまではよかったが。
実験場には、既に腹を空かせた「猟犬」たちがスタンバイしていた。

「…潜入とか、さゆみ向きの仕事じゃないんだけどね」

飢えた猛獣を前にして、道重さゆみはぽそりと愚痴る。
ただこの場合は自業自得、研究施設に囚われていると思しき少女の写真を見てつい「さゆみがやる!」と立候補してしまったのだから。

しかし愚痴を言っても始まらない。
日頃何かと後ろ向きな発言をしがちな後輩・譜久村聖にそれはよくないと窘めているのに、
自分がこれでは先輩としての沽券に関わってしまう。

大丈夫。こういう時のために、りほりほにも稽古つけてもらったんだから。

ダークネスの差し向けた「ベリキュー」との対決を経て。
さゆみは自らの戦闘力のなさを悔いた。もう少し戦える力があれば、あんなうんこヘアーの苛つく女に苦戦することは無かったかもしれない。
そこで、恥を忍んでさゆみは後輩の里保に近接戦闘の手ほどきを受けることとなる。なんで田中さんじゃないんですか、という里保の問いは徹底的に無視した。とにかく、組みついたり、抱きついたり、たまに首筋の匂いを嗅いで里保に気持ち悪がられながらも、何とか戦闘の基礎は学ぶことができたのだった。

「さあ!どっからでもかかって来るの!!」

キャラに似合わない勇ましい掛け声。
それも、目を血走らせ鋭い勢いで走り寄る「猟犬」たちを見るや否や。

一目散に、逃げ出した。
や、やっぱ怖い! れいなが来るまで時間稼ぎする!!
奮い立たせた勇気はあっと言う間に萎んでしまい、あとは逃げつ追われつの大運動会。

それを見ていた制御室の研究員たちは、腹を抱えて笑っていた。

「何だありゃ、口ほどにもない!」
「主任、『これ』の能力を使うまでもなかったですね!!」

「滅びの聖女」と聞き身構えていたのに、あまりにも滑稽な結末。
すっかり気が緩んでしまった部下たちに対し、男はあくまでも表情を崩さない。

「お前らは機器のコントロールに集中してろ。最後まで気ぃ抜くんじゃねえよ」
「は、はいっ!!」

男は、「滅びの聖女」の真の恐ろしさを知っていた。
何故なら、以前にも彼女に会ったことがあるから。
突如襲撃を受けた組織の研究施設。その時男はまだ一介の研究員だった。
一人、また一人と炭にされてゆく同僚たちを、機械の影で震えて見ているしかなかった。

だが今は違う。
この研究施設は、全て男の支配下に置かれている。
そして。

「出力、120%に上げな」
「いや、しかしこれ以上は『m202』の精神がもたな…」
「いいからやれって言ってんだよ」

こちらには、切り札がある。
運命のめぐり合わせと言うべきか、囚われの少女は「滅びの聖女」をモデルに生み出された人工生命体だった。
「物質の活性化・過活性による崩壊」の再現を狙ったものだったが、残念ながら少女はその特性を得ることはなかった。
その、代わりに。

「出力、120%オン!!」
「いやあああああああああっ!!!!!!!!!」

少女の悲鳴が、心地よい。
「m202」が聖女の能力の代わりに得たのは、物質にではなく精神に働きかける力。
精神を活性化させ、さらに過活性によって崩壊へと導くという、
「滅びの聖女」の力の精神干渉版とも言うべき非常に珍しい能力であった。
男はその能力を「応援(エール)」と名付けていた。

その能力を、知性のまるでない「猟犬」たちに仕掛ける。
彼らなら、適合性を無視して精神活性化の最大限の恩恵に預かることができるだろう。
多少無理しても構うものか。どの道彼の上司 ― Dr.マルシェ ― にはすべての実験を終了させてから報告するつもりだったのだ。
ここで良き結果が得られればよし、潰れてもそれはそれで構わない。それには確固たる理由があった。

一つは、「叡智の集積」は例のi914をベースとした人工能力者にかかりきりであること。
故に、実験体一つ潰れたところでそれほど咎められることはないだろうと踏んでいた。
一つは、「滅びの聖女」が手を緩めて勝てるような生易しい相手ではないということ。
殺せれば上出来、出来なくともデータだけ持ち出してここから逃げ失せればこちらの実質的な勝利である。
最後に、欲をかく人間はいずれ身を滅ぼすということ。男より一足先に出世したとある女科学者は、つい先日組織の手によって粛清されたと聞く。男も引くほどに欲深い人物だっただけに、当然の結果とも言えたが。

とにかく。どう転んでも男に損害が発生することはない。
そう、踏んでいた。

能力を機械に搾り取られ、次々と制御室外の実験場の獣たちに注がれてゆく中で。
少女は、心から叫ぶ。

ダレカ…ネエ…ネエ…ダレカ…

― 大丈夫。さゆみが、助けてあげる ―

ダ…ダレ…

― ふふふ。さゆみはね、いつでもかわいい子の味方なの ―

ド…ウ…シ… テ…

少女の心の声が途切れ行く中で、さゆみは声に出して言った。

「だって、助けを呼んでくれたでしょ。誰か、ねえねえ誰か、って」

逃げていたさゆみが、くるりと向き直る。
それは、「間に合った」何よりの証拠。

さゆみの眼前にまで近づいていた猛き獣たちは。
突然雷に打たれたかのように痙攣し、地に伏したまま動かなくなってしまった。

制御室内に警報と爆発音が同時に鳴り響く。
少女を取り囲んでいた機器のいくつかが、閃光を発しながら煙を吐き、機能を停止した。

「な、何事だ!」
「しゅ、出力低下…いや、逆に『m202』が「猟犬」たちの精神エネルギーを!!」
「そ、それよりもこの警報は、敵襲!?」
「ちっ…「聖女」は囮だったのかよ」

やれやれ、と首を振り、男は懐に手を入れる。
これは実験データを持ち出して退散しなければならない事態のようだ。
だが、「後始末」だけはきっちりやらないといけない。

「短い付き合いだったが…じゃあな、お嬢ちゃん」

機器に体の自由を奪われたままの少女の頭部に、拳銃の照準を定める。
こんな危険なものが「彼女たち」の手に渡ってしまえば、責任を問われる。だけならまだましなほうで、最悪、あの「能力阻害装置の小型化に成功した」女上司のように粛清される可能性すらある。

迷わず、撃鉄を起こし引き金を引いた。
しかし、銃弾はなぜか床に向かって放たれていた。
どうして。答えは単純。男の腕は既に、折られていた。

「…さすがダークネスの科学者。やることがえげつないっちゃろ」
「が、あああっ!!!!」

あまりの速さに、まったく気付けなかった。
常人の眼には止まらないほどの身のこなし。共鳴増幅による、身体能力増強の能力者。

「た…田中、れいな…最初から、無理ゲーじゃねえか、よ…」

痛みを堪える間もなく、電光石火の追撃で顎を砕かれる男。
失敗。追及。そして、粛清。断片的な言葉が次々と頭に浮かび、音もなく崩れて消える。
彼の部下たちが、次いで現れた刀を携えた少女や獅子を引き連れた少女に昏倒されられる姿を見るまでも無く、一足先に意識混濁の彼方へと飛んで行った。

「ざまーみろっての!」

威勢よく叫ぶ、幻想の獣の使い手・石田亜佑美。
研究施設の中枢部にたどり着くまでに、仕掛けられた様々なトラップに手を焼いていた彼女は
相当の鬱憤が溜まっていたようだった。

彼女たちの「目標」である、囚われの少女。
悪魔の機械は煙を吹き紫電を迸らせながらも、未だに少女のことを捕え続けていた。

「田中さん、この子が」

同意を求めるように尋ねる、水の剣士・鞘師里保。
れいなは、無言のままに首を縦に振る。
里保の手にした鞘から一瞬、光が溢れるとともに、鋭い刃の軌跡が幾重にも機械に重ねられた。
音もなく、静かに。鈍色の金属は断ち切られ、少女の拘束は解かれてゆく。
崩れ落ちる少女を、抱きとめる里保。

「さゆ!終わったとよ!!」

放送設備らしきマイクを手に、外の実験空間へと呼びかけるれいな。
さゆみは、満面の笑みでれいなたちに向かって手を振っていた。



「ええっ! あの子、リゾナンターとしてうちに来ないんですか!?」

数日後。
喫茶リゾナントに非難めいた声が響き渡る。

「能力がなぁ、まだ安定せえへんねや。ま、心配せんでも『能力者たちの隠れ里』で匿うことになってるから」
「そういう問題じゃなくて!!」

カウンター越しのつんくに掴みかかる勢いで、身を乗り出すさゆみ。
それもそのはず、さゆみは先日実験場から救出した少女が喫茶店にやって来るのを楽しみにしていたのだ。
それも、「真莉愛」という名前までつけて。

「真の愛をさゆみに齎してくれるから、まりあなの」

名前を考えている時にそんなことを呟きながらフッフフフ、と怪しげな笑みを浮かべるさゆみは、どう見ても通報対象にしか見えなかったが。
それもこれも、愛情あってのこと。さゆみの愛情は、幼き全てのものに注がれるのだ。
だがしかし、そんなさゆみの密かな欲望は一瞬にして立ち消えてしまったのだった。



「まりあ…ですか?」

恐る恐る、少女が訊き返す。
少しの不安と、そして大きな期待。

「うん。あのね、まりあちゃんを見てぱっと思いついたの」

もちろん、顔がさゆみのタイプということもあるがそれはさておき。
彼女を一目見た時の、さゆみのインスピレーション。少女の使う、精神に作用する「治癒」能力に、聖母のような慈しみを感じたのは事実だった。

名前をつけるというのは、大事な行為である。
そんなことを自分がしてしまうのも、おこがましい話なのかもしれない。
気に入って貰えないかもしれない。けれど、いい加減な気持ちで考えた名前では決してない。
俯き加減な少女の顔を、複雑な気持ちで窺っていると。

「…です」
「ん?」
「とっても…」
「まりあちゃん?」
「まりあ、とってもうれしいです!!」

始めてさゆみに見せた、弾けるような笑顔。
そうか、この子は、こういう風に笑う子なのか。
自然と彼女を救出した時のことを思い出す。

あの日の彼女は、まるですべての感情をごっそりと奪われたような顔をしていた。
それまでの研究所での実験がいかに苛烈なものであったかを物語るような爪痕。
だが、すぐに気を失い、倒れてしまう。緊張の糸がほどけ安堵した末のことなのだろう。
それから数日、つんくの手配した病院でさゆみたちリゾナンターと交流していく中で、少しずつ人としての感情を取り戻してはいたのだが。

きっとこの子は、組織の実験に晒されるまではこういう、明るいパーソナリティを持っていたのかもしれない。
それを奪い去った組織に改めて憤りを憶えると共に、リゾナンターとして常に抱いている思いを強くする。

これ以上、この子が味わったようなつらい経験を、他の子たちにはさせたくない、と。



と言う訳で、真莉愛を引き取る意思を示したさゆみだったのだが。
つんくの言葉でそれがなくなってしまったことに、落胆とそれ以上に怒りを覚える。
しかしさゆみの思惑はそれだけではなかったようで。

「だって!まりあちゃんは度重なる実験で心身ともにボロボロだから、さゆみの『治癒』でいっぱいハグしたり撫でたりしなきゃいけなかったのに…スー」
「さゆにちっちゃい子は預けられんね。つんくさんの判断は正しいと」
「…ええ、色々な意味で危険ですから」

テーブル席に座っていたれいなと里保から、相次ぐ非難の言葉。
それが、特に彼女が日頃寵愛している少女からのものだと気付いたさゆみは慌ててカウンターから走って来る。

「ちっちがうの!さゆみはただリーダーとして、未来のリゾナンターになる子を保護しようと」
「いや。いいんですよ。道重さんが若い方へ若い方へ流れるのは知ってますから」
「そうそう、幼ければ幼いほど…ってりほりほ!なんてことを言うのなんてことを。あ。もしかしてりほりほ、嫉妬してるの?
だったら『私も可愛がってください』って言ってくれればいいのに」
「…全力で遠慮させてもらいます」

ある意味「リホナンター」と化すさゆみを見てやれやれ、と言わんばかりのつんくに。
れいなは改まって話しかける。

「つんくさん。あの子は」
「ああ。資質はある…せやけど、まだまだやな。あいつらが道重をベースに仕込んでるっちゅうことは、それだけ危うい部分もある。そういうこっちゃ。ま、安心せえ。ツボは心得てる」

何のツボだかよくわからないが。
ここは敢えて突っ込んではいけないところなのだろう。

相変わらずの胡散臭さだが、リゾナンターがまだ高橋愛が率いる9人だった時からの付き合いでもある。
いかにも怪しげ、しかしやる時はやるおじさん。それがれいなのつんく評だった。

愛ちゃんやガキさん、愛佳が喫茶リゾナントを離れたように。
れいなも、ここを離れる日が来るっちゃろか。そんなこと、想像できんけど。その時は。

れいなは、いつか真莉愛が、リゾナンターとしてこの喫茶店を訪れる日を想像してみる。
その時に自分がいるかどうかはわからない。けれど、それは悪くない想像だった。


投稿日時:2016/09/25(日) 00:16:11.57


作者コメント

元ネタ
http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/1240.html

元ネタより劣化しちゃってごめんちゃいまりあw 


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