(135)167 聖、許しませんわ 第二話「ワイルド7」

(あいつはやばいっちゃ)

「えりぽーーーーーーーーん!!」

(あんなムキ出しのもん見せられたら正気を保つなんてむりやけん)

「誰がこんなひどい目に合わせたの」

(はよっあいつの正体を知らさんと)

「ねえ起きてよ。目を開けてえりぽん」

(う~みずき、苦しい喉が締まる)

「戻ってきて、戻ってきてえりぽん(バシッバシッ)」

(いけん、ええのが顎に入ってもう・・・・・)

介抱空しく意識を取り戻さない衣梨奈を抱えて泣き叫ぶ聖
囮捜査に従事した春菜と亜佑美も駆けつけたが、その表情はあ~やっちまったな感でいっぱいだ
衣梨奈を病院に搬送した後、リゾナントに戻った聖は犯人の者と思われるボタンから手がかりを掴もうとする

(?!これは!!)

「ねえ、二の腕見せてよ。きゅっと摘まんでみて」
「もう里保ちゃんったら」

どう見ても遠距離恋愛のカップルですごちそうさま

時刻は午前一時
スカイプを通して留学先の鞘師里保と話す聖
戦闘のエキスパートの里保にアドバイスを求めたのだ

「じゃあボタンから精神系の能力は感じられなかったんだね」
「何かの能力の残骸らしいものは感じ取れたんだけど」
「そもそもイクちゃんは精神攻撃には一番強いだろうし」
「といってただの変態野郎に後れを取るとは思えないし」
「防犯カメラには犯人がコートをはだけた瞬間が映ってたの?」
「後ろ姿だけどね」
「ひょっとしたら…」

格闘武術の造詣が深い里保の意見は気当たりや遠当ての一種ではないかというものだった

「こう少し前かがみになってコートの内側に気を溜めておいて、前を一気にはだけることで気を放出する感じ」

忘れてました。りほりほはけっこうなぽんこつですすいません

「こう弓を引き絞って射るみたいな感じ」

聖もかなりなアホですすいません 

「そうそう」
「だったらどうすればいいと思う」
「こっちもやり返せばいいと思う。大丈夫リゾナンターは導かれし戦士の集団だからさ」
「でも」
「あっもうPCルームの使用時間が切れちゃうから。最後に二の腕見せてよ~」
「もう里保ちゃんったら」

翌日、リゾナントの地下で里保の発案による気の放出の特訓が始まった
傲然とそそりたつ二門の主砲を有する超弩級戦艦 聖 に相対する9人のリゾナンター
ピンク基調の戦闘服にカーキ系の革ジャンを羽織っている

「ふっ」 臍下丹田溜めた息を
「はっ」 革ジャンを脱ぐ動作と同時に一気に吐き出す
「ふっ」 呼吸を止めて
「はっ」 一気に吐き出す

「ふっはっふっはっ」
恋のダンスサイト状態で熱気が籠る室内に聖の声が響く

「ふっ」いいよあゆみん
「はっ」さくらちゃんグッド
「ふっ」もっといける野中ちゃんもっと自分を剥き出して
「はっ」真莉愛ちゃん恥ずかしがらないで
「ふっ」弾けてごらん朱音ちゃん
「はっ」ま~ちゃん最高
「ふっ」はいみんな止めて

壁際に立たされた飯窪春菜、工藤遥、尾形春水
トリプルAの三人に聖の怒声が飛ぶ

「もう遊びじゃないんだからね」
「でも~」
「えりぽんがあんな目に合わされて悔しくないんだ」
「私たちだって真剣に~」
「やる気が無いんだったら、今回は抜けてちょうだい」

同期の桜、生田衣梨奈の敵討ちとあって、いつになく気合が入る聖は感情的だ
残った六人を相手にふっはっを繰り返す
リストラされたトリプルAはorz状態で顔を上げられない

いったいどれくらいの時間が経ったのだろう
革ジャンを脱ぎ掛け、胸を突きだす度に見えない圧力のようなものを感じるようになってきた

これが、気当たり。
たとえ一人では負けていても七人そろったら、勝てるこの戦い!!

トリプルAを留守番役に夜の駅前に出撃したリゾナンター

見ていろ卑劣な変態野郎
我ら選ばれし精鋭、ワイルド7
鍛え上げしこの技で正義の鉄槌を下さん!


次回「残酷な天使のテーゼ」


投稿日時:2016/11/17(木) 09:40:16.63


作者コメント
御心配な方もおられるかもしれませんが、最低限の品位は守ります
それと前回松浦さんの画像を貼ったのは、ジョジョのアニメのTV放送において描かれたシーザーの最期の荘厳な空気を、シュトロハイムのCMが台無しにしたのを再現したかったからです
この話では登場しないと思います多分







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