(106)593「まー修行」9
「・・・えりぽん、変わろうか?」
「あ、りほ。まだ大丈夫やけん、ここはエリに任せてほしいと」
「・・・嘘つき。眠くて仕方ないに決まっているのに」
「それは里保もやろ?あんなに寝てばかりの里保がこんな時間におきとうのが不思議やね」
「・・・別に、ただ目が覚めてえりちゃんと代わってもいいかな、なんて思っただけだし」
「はいはい、ありがとう
でもエリは本当に大丈夫やから、無理してないから、里保は寝てて」
「・・・わかった」
「よいしょっと、生田、変わるよ、お隣失礼」
「なんね香音ちゃん。別にまだ寝てていいとよ」
「え?せっかくの私の好意を無駄にする気?」
「いやいやそういうわけやないけど、エリがしっかり3人守るから香音ちゃんは休んでていいとよ」
「ふ~ん、生田ってやっぱKY」
「な、なに言おうと!!」
「アハハ、怒った、怒った!あ~あ、元気そうだから、お言葉に甘えて香音は休むね」
「えりぽん、見張り変わるよ。私の寝袋使っていいから」
「ありがとう、みずき。でも、もう少しエリ頑張るけん」
「え~えりぽん、ずっと起きているじゃない」
「大丈夫、エリはいつも戦闘態勢がモットーやし、オールには慣れとうもん」
「そっか。じゃあ、聖はまた寝るから、えりぽん、頑張ってね」
「任しとき!!」
「・・・なんて言って寝てるのはどこの誰なんだろうね」
「まあ、えりぽんらしいですし、こんなに頑張ってくれたんだから、ね」
「少しはうちらにも甘えればいいのに、えりぽんは本当に強情者や」
「里保ちゃん、顔緩んでる」
「朝だから光がまぶしいだけだよ」
「ほら、二人ともえりぽんがおきちゃうよ。静かにして、ねぎらってあげましょう
それに・・・どうするか考えないとね。こんな湖の浮島の上からどうやって帰るかを」 (続く
投稿日時:2015/07/29(水) 00:30:27.10