(127)276 『Chelsy』16
「振り込み確認シタ」
「では、まずは取引といこうか」
「いつもより、注文多かったネ。モウカリマッか?」
「・・・ああ、臨時収入があった」
・・・さすが、ジョニーの発信機だわ。前回マークしていたあの密売人を簡単に発見できたわ
まあ、だれも気付かないでしょうね。人間が微量に発している電磁波の違いを記録し、人工衛星から監視されるなんて
Targetを設定するのもこんな離れた距離から手元のパネルでできるし、私にとっても安全
痛くも痒くもないどころか、接触する必要すらないんですから、磁力ってすごい!
まあ、弱点としておおよその位置しかわからないとはいえ、誤差200mは誤差じゃないよ、ジョニー
監視するのも、私が砂鉄でできた、周りと溶け込むように自動で設定される迷彩装置で闇に溶け込むだけなんだから
「それはヨカッタ、残りは倉庫の中ネ、これが鍵。開け方OK?」
「バッチリだ。バッチリといえば、あの薬もすごいな」
薬?? もしかしてそれって
「イエス、すごいヨ、ウルは」
「ああ、なんでも言うことを聴く。試しに俺の「これ」に使ってみたら、最高に尽くしてくれた。
毎日飲ませなくてはならないのと高価なのが難点だがな」
「薬ダカラ仕方ナイ。毎日、薬、飲む、当たり前」
・・・来た!やはり、今回も交渉をするだろうと勘が当たった
それに毎日飲まなくては効果がない、ということは飲ませない期間があれば無効になるのも有益な情報だ
「いい薬、高い、当たり前」
「仕方ない。それだけの価値がある。そして価値があるんだからこそ」
「盗み聞きするネズミ出ル、当たり前」
!! (Chelsy
投稿日時:2016/08/12(金) 18:32:27.05