(133)360　次回予告・リゾナンター '16 『ムキダシで向き合って

工藤遥には黒歴史がある
それはリゾナンター加入当初イキっていたこと
年上の先輩を先輩とも思わぬ言動もかなり恥ずかしいが、自分より後にリゾナンターに加わった小田さくらのタメ口を注意したことに至っては赤面の到り
さくら以降にリゾナンターとなった尾形、牧野、野中、羽賀の前で昔の自分の黒歴史をばらされないか
いつもひやひやしていた

そんな遥に熱い視線を注ぐのは羽賀朱音
遥大好きっ子な朱音は工藤のことなら何でも知りたいと飯窪春菜や石田亜佑美に昔の遥のことを聞き回る

「うーん、くどぅーはね昔はもっと尖ってたよ」

当時の仕返しとばかりに思わせぶりなことを口にして遥の様子をニラニラ楽しむ春菜たち
そんなある日、一人町を歩いていた朱音が襲撃を受けた
誰かの能力によって操作されているらしい賊たちを無力化するために朱音は自分の能力を発動させた

【Doll play（人形遊び）】

鞘師里保のアクアキネシスが水を対象とした念動力だったのに対して朱音の【Doll play】は人形を対象とする念動
発現当初は人形限定だったが、リゾナンター加入前後から人間をもその対象に広げた能力は対人戦闘において無敵な筈だが二つの弱点がある
一つ目は一度に行使できる対象は１体（１人）までという数的制限
そしてもう一つ、戦士として致命的なことは…

優しい朱音は遊びでも人形を乱暴に扱ったりすることが出来ない
つまり対象にダメージを与えることが出来ないのだ
たとえそれが自分を襲ってきた賊であっても

優しく怪我をしないように賊の動きを止める朱音だったが、多勢に無勢、お決まりの町の外れの廃工場に追い詰められるのに時間は掛からなかった

以前のリーダーだった高橋さんはメンバーの誰かが助けてと思えば、能力で駆けつけてくれたらしいけど…

迫る危機に禁を破って、賊の手足を破壊しようという考えが浮かんだが、それをしては自分が自分でなくなくなってしまう
リゾナントに身を寄せた意味すら…。

聞こえないのを承知で助けを呼ぶ口を塞がれ拉致されようとする朱音の危機を救いに駆け付けたのは遥だった

【変身】
白狼に姿を変え、賊たちを蹴散らしていく遥だが戦闘能力に乏しい朱音のことを守りながらの戦闘は厳しいものがある
なんとか自分の能力で遥を助けることは出来ないか
朱音の導き出した結論は、

「工藤さん、ついてきてください」

【Doll play-Marionette】

白狼の驚異的な体力に朱音の【Doll play】の力を上乗せすることでその攻撃力は数倍に向上した
そして更には時に宙に浮かび、時に真後ろに疾走する
マリオネットのような動きに翻弄された賊は脆くも敗走していった

【変身】を解除した遥は運動能力の限界を超えた動きの後遺症で行動不能に陥った
そんな遥を視た朱音は何故か、至福の表情、満面の笑み

次回、リゾナンター '16 『ムキダシで向き合って』

あ、汗をかいてスッピンの工藤さんだ
これなら世界と勝負できる
ぐふふふふふふ
ぐふふふふふふふ
ぐふふふふふふふふ 

投稿日時：2016/10/30(日) 07:16:33.71