(134)454 次回予告・リゾナンター'14 『色っぽい女 ?SEXY BABY?』
これは鞘師里保と鈴木香音が肩を並べ女学校に通っていた頃の話
学校からの帰り道、とある緑地公園にやって来た二人
里保は公園の入り口近くにある花屋でいろんな植物の種を食い入るような目つきで見つめている
「ちょ里保ちゃん。もうミント君の二の舞はダメだって道重さんが言ってたでしょう」
「あうあうあ」
いつまでもその場に留まりそうな里保を強引に引きづって、秋に咲く花を植えてる一角にやってきた香音
「あれはコスモス。これはベゴニアで向こうの一角はランタナかな」
「へ~よく知ってるね」
「えへへ」
「そんなに詳しいのになんでミントにカビを生やすかね。ミントだよ、放っておいても空き地を占領するミントをカビらすなんて相当のもんだよ」
「かのんちゃん~」
少し肌寒くなってきたのでリゾナントに帰ろうとした二人。
花畑に夢中で気付かなかったが、その一角を覆うように霧が発生していた
もしや新手のスタンド使いかと警戒態勢に入った二人は、鼻歌を歌いながら近づいてくる人影を捉えた
♪Ah セクシーベイビー 大人のように 上手なキスが出来るかしら
チャラいというかケバいし唄ってるほどセクシーでもない
肩の出たミニのワンピースにブーツを身に着けた茶髪の女が妙な手つきをしながら歩いてくる
アカン、これはガチでアカンやつや
そう思った香音は呆けたような表情で女を見ている里保の手を引き女から遠ざかろうとする
「いやあ長居しちゃったね」(ちょっと里保ちゃん、警戒心無さ過ぎ)
「早く帰らないとね」(そんなに悪い人じゃなさそうだけど)
水軍流の教えを受けた里保は人間の表情や動作からその精神状態をある程度看破することが出来る
その里保が言うならばと、警戒心を少し緩めた香音だったが…
「ねえかわいいお嬢さんたち。お姐さんと遊ばない」
妖しげに腰をくねらせ、指先で誘ってくる
アカン、これはガチでイタい女や
緊急脱出を試みる二人だったが、体に絡み付くような霧に動きを阻まれる
女は霧の正体が自分の張った結界であることを告げる
やっぱ悪人じゃん
腕を撫す香音を女は挑発する
その指先には栞のような紙片で作られた押し花があった
「そっちの牝豚ちゃん、そろそろ出荷の時期なんじゃな~い」
里保は慄然とした
このままでは香音が跡形もなく女を惨殺してしまう
味方でないことは確かだが、明確な悪意を見立てることが出来ない相手へのオーバーキルを制止しようとしたのだが…
「えっうそなんで里保ちゃんが」
鈴木香音渾身のラリアットを食らって宙を舞い、地面にたたきつけられたのは鞘師里保だった
次回、モーニング戦隊リゾナンター’14 『色っぽい女 ?SEXY BABY?』
「月桂樹」 吐息のような呟きとともに、押し花が消滅した
投稿日時:2016/11/10(木) 07:53:55.73