リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第35話(ミラー)
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1 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:02:16.50 0
2 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:02:58.19 0
3 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:03:44.26 0
今まで出てきた設定やイメージ画像
高橋愛
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/12.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_ai.jpg
新垣里沙
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/13.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_risa.jpg
亀井絵里・道重さゆみ
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/14.html
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/15.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_sayueri.jpg
田中れいな
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/16.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_reina.jpg
久住小春
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/17.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_koharu.jpg
光井愛佳
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/18.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_aika.jpg
ジュンジュン・リンリン
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/19.html
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/20.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_junlin.jpg
今まで出てきた設定やイメージ画像
高橋愛
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/12.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_ai.jpg
新垣里沙
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/13.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_risa.jpg
亀井絵里・道重さゆみ
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/14.html
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/15.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_sayueri.jpg
田中れいな
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/16.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_reina.jpg
久住小春
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/17.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_koharu.jpg
光井愛佳
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/18.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_aika.jpg
ジュンジュン・リンリン
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/19.html
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/20.html
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_junlin.jpg
4 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:04:25.16 0
喰らってくたばれ!
必殺!
ttp://resonant.pockydiary.net/file/helpme.gif
リゾナンカー
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/car.jpg
リゾナントロボ…
発……
ttp://resonant.pockydiary.net/file/robo.gif
喰らってくたばれ!
必殺!
ttp://resonant.pockydiary.net/file/helpme.gif
リゾナンカー
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/car.jpg
リゾナントロボ…
発……
ttp://resonant.pockydiary.net/file/robo.gif
5 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:05:06.28 0
【今まで出てきた能力まとめ】
高橋愛:精神感応(リーディング) /瞬間移動(テレポーテーション)/光使い(フォトン・マニピュレート)
新垣里沙:精神干渉(マインドコントロール)
亀井絵里:傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ) /風使い(ウィンド・マニピュレート)
道重さゆみ:治癒能力(ヒーリング)
さえみ(姉人格):物質崩壊(イクサシブ・ヒーリング)
田中れいな:共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)
久住小春:念写能力(ソートグラフィー) /幻術(ハルシネーション)/発電(エレクトロキネシス)
光井愛佳:予知能力(プリコグニション)/心の浄化(ハート・プリフィケイション) /水守
リンリン:念動力(サイコキネシス)/発火能力(パイロキネシス) ※手で掴める物限定
ジュンジュン:念動力(サイコキネシス)/獣化(メタモルフォシス(トゥ・ビーストorパンダ))
詳しくはこちら
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/35.html
ジュンジュン獣化参考画像
http://resonant.pockydiary.net/file/panda.jpg
【今まで出てきた能力まとめ】
高橋愛:精神感応(リーディング) /瞬間移動(テレポーテーション)/光使い(フォトン・マニピュレート)
新垣里沙:精神干渉(マインドコントロール)
亀井絵里:傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ) /風使い(ウィンド・マニピュレート)
道重さゆみ:治癒能力(ヒーリング)
さえみ(姉人格):物質崩壊(イクサシブ・ヒーリング)
田中れいな:共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)
久住小春:念写能力(ソートグラフィー) /幻術(ハルシネーション)/発電(エレクトロキネシス)
光井愛佳:予知能力(プリコグニション)/心の浄化(ハート・プリフィケイション) /水守
リンリン:念動力(サイコキネシス)/発火能力(パイロキネシス) ※手で掴める物限定
ジュンジュン:念動力(サイコキネシス)/獣化(メタモルフォシス(トゥ・ビーストorパンダ))
詳しくはこちら
http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/35.html
ジュンジュン獣化参考画像
http://resonant.pockydiary.net/file/panda.jpg
6 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:05:47.28 0
7 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:06:28.28 0
【TV・映画イメージ】
リゾナンターEDイメージ(字あり)
http://jp.youtube.com/watch?v=pbHlnMj9r1E
リゾナンターEDイメージ(字なし)
http://jp.youtube.com/watch?v=6veKqzAYQI0
リゾナンターEDイメージ(字あり提供入)
http://jp.youtube.com/watch?v=ijT95qkTqfA&NR=1
リゾナンター予告イメージ
http://jp.youtube.com/watch?v=wSVKqpCYrQs
リゾナンター予告編・i914Ver. ※血液等の映像が含まれますので苦手な方は見ないほうがいいです
http://jp.youtube.com/watch?v=TEsl4BjQ8sA
リゾナンターの予告編パート2/映画風
http://jp.youtube.com/watch?v=9Rvh02cQQoI&fmt=6
リゾナンター予告編/刃千史Ver
http://jp.youtube.com/watch?v=baXFvPKZQyI&fmt=6
リゾナンター予告編/予知能力者Ver
http://jp.youtube.com/watch?v=oR95z8sdOMM&fmt=18
リゾナンター/共鳴セヨ
http://jp.youtube.com/watch?v=3m65hxrvduY
リゾナンター予告編/ダークネスVer.
http://jp.youtube.com/watch?v=OkFqDKBJUBg&fmt=6
イントロダクション
http://www.youtube.com/watch?v=srvVoDEse2g
リゾスレ一周年記念動画
http://www.youtube.com/watch?v=VBgPc_o1u0E&fmt=18
The loneliness of the girls
【TV・映画イメージ】
リゾナンターEDイメージ(字あり)
http://jp.youtube.com/watch?v=pbHlnMj9r1E
リゾナンターEDイメージ(字なし)
http://jp.youtube.com/watch?v=6veKqzAYQI0
リゾナンターEDイメージ(字あり提供入)
http://jp.youtube.com/watch?v=ijT95qkTqfA&NR=1
リゾナンター予告イメージ
http://jp.youtube.com/watch?v=wSVKqpCYrQs
リゾナンター予告編・i914Ver. ※血液等の映像が含まれますので苦手な方は見ないほうがいいです
http://jp.youtube.com/watch?v=TEsl4BjQ8sA
リゾナンターの予告編パート2/映画風
http://jp.youtube.com/watch?v=9Rvh02cQQoI&fmt=6
リゾナンター予告編/刃千史Ver
http://jp.youtube.com/watch?v=baXFvPKZQyI&fmt=6
リゾナンター予告編/予知能力者Ver
http://jp.youtube.com/watch?v=oR95z8sdOMM&fmt=18
リゾナンター/共鳴セヨ
http://jp.youtube.com/watch?v=3m65hxrvduY
リゾナンター予告編/ダークネスVer.
http://jp.youtube.com/watch?v=OkFqDKBJUBg&fmt=6
イントロダクション
http://www.youtube.com/watch?v=srvVoDEse2g
リゾスレ一周年記念動画
http://www.youtube.com/watch?v=VBgPc_o1u0E&fmt=18
The loneliness of the girls
8 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:07:09.47 0
【投稿日順に読む裏技】
まとめサイトの[検索]で「(1)」とか指定すると、第1話(1スレ目)の作品が投稿日順に並びます(降順)
(投稿日=まとめサイト掲載日時であり、スレ投下日時ではありません)
ただし、次回予告についてはシングルの順序と合わせるために
順番に並ぶように投稿日をいじってあるのでこの限りではありません
このスレに初めて来たから様子がわかんないよ、って人にはイイかも
※時々検索結果に違うスレの作品が混じりますが、本文中に張ったリンク(例:(1)123)を拾ってしまうためです
※※現在タグでスレごとの作品が読めるようになっています
【代理投稿を依頼するときのお願い】
したらば掲示板のアク禁スレに作品を上げるときは対処方法の指示も書いてください
例えば
・規制食らったので転載して欲しい
・レス数多いから掲載を手伝って欲しい
など
【投稿日順に読む裏技】
まとめサイトの[検索]で「(1)」とか指定すると、第1話(1スレ目)の作品が投稿日順に並びます(降順)
(投稿日=まとめサイト掲載日時であり、スレ投下日時ではありません)
ただし、次回予告についてはシングルの順序と合わせるために
順番に並ぶように投稿日をいじってあるのでこの限りではありません
このスレに初めて来たから様子がわかんないよ、って人にはイイかも
※時々検索結果に違うスレの作品が混じりますが、本文中に張ったリンク(例:(1)123)を拾ってしまうためです
※※現在タグでスレごとの作品が読めるようになっています
【代理投稿を依頼するときのお願い】
したらば掲示板のアク禁スレに作品を上げるときは対処方法の指示も書いてください
例えば
・規制食らったので転載して欲しい
・レス数多いから掲載を手伝って欲しい
など
9 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:07:50.38 0
<<サボリン∞ヽ( ゚∀。)ノからのお願い事>>
・作品投下と同時に作品タイトルも決めてあるよ!
→作品の中・前後に『 』でくくってくれたらわかりやすいよ!
・前に投下した作品の題名考えたよ!
→必ずしたらばの「題名スレ」に書いてね
・題名変えたいんだけど…
→それも「題名スレ」でおkだよ
・自分の作品に誤字脱字編集したいとこ見つけた
→したらばの「催促スレ」に書き込んでね
・編集したいとこがいっぱいありすぎて書けない
→テキストをメールで送ってね まとめサイトにメールフォームあるよ
・自分のあの作品とこの作品リンクさせてほしい
→「催促スレ」に書いてね
・その分類じゃなくて違う分類がいいんだけど…
→それも「催促スレ」でおk
・こらサボティ!直せって言ったとこ直ってない!
→「催促スレ」で教えてねゴメンネ
☆「催促スレ」「題名スレ」でお願い事した場合はageてね!
・何か企画とか考えたいんだけど
→したらばに自由にスレ立てて進めてくださいな
・とりあえず雑談したいんだけど
→「更新履歴とか雑談スレ」はみんなで使っていいスレだよ
・テンプレにあれこれ追加削除したい
→したらば「テンプレスレ」で話し合おうぜ
<<サボリン∞ヽ( ゚∀。)ノからのお願い事>>
・作品投下と同時に作品タイトルも決めてあるよ!
→作品の中・前後に『 』でくくってくれたらわかりやすいよ!
・前に投下した作品の題名考えたよ!
→必ずしたらばの「題名スレ」に書いてね
・題名変えたいんだけど…
→それも「題名スレ」でおkだよ
・自分の作品に誤字脱字編集したいとこ見つけた
→したらばの「催促スレ」に書き込んでね
・編集したいとこがいっぱいありすぎて書けない
→テキストをメールで送ってね まとめサイトにメールフォームあるよ
・自分のあの作品とこの作品リンクさせてほしい
→「催促スレ」に書いてね
・その分類じゃなくて違う分類がいいんだけど…
→それも「催促スレ」でおk
・こらサボティ!直せって言ったとこ直ってない!
→「催促スレ」で教えてねゴメンネ
☆「催促スレ」「題名スレ」でお願い事した場合はageてね!
・何か企画とか考えたいんだけど
→したらばに自由にスレ立てて進めてくださいな
・とりあえず雑談したいんだけど
→「更新履歴とか雑談スレ」はみんなで使っていいスレだよ
・テンプレにあれこれ追加削除したい
→したらば「テンプレスレ」で話し合おうぜ
10 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:08:31.50 0
川*’ー’) < テンプレの設定やまとめサイトを参考にして自由に想像するがし
ノ|c| ・e・) < 登場人物の能力やストーリーの背景・設定は作者さんの自由なのだ
ノノ*^ー^) < シリアル路線でもコメディ路線でもお好きなものどうぞ
从*・ 。.・) < AAを使ったものや1レス完結ものでもOKなの
从*´ ヮ`) < 他の作者さんの設定を流用するのもありっちゃ
ノリo´ゥ`リ < 気に入った話の続きや繋ぎの話を書いてみるのもありカナ☆
川=´┴`) < プロットを書いて他の作者さんにストーリーを書いてっておねだりしてもええで
川*^A^) < アーでも書いてくれるかは作者さん次第ヨ
川´・_o・) < ソッカー
川*’ー’) < テンプレの設定やまとめサイトを参考にして自由に想像するがし
ノ|c| ・e・) < 登場人物の能力やストーリーの背景・設定は作者さんの自由なのだ
ノノ*^ー^) < シリアル路線でもコメディ路線でもお好きなものどうぞ
从*・ 。.・) < AAを使ったものや1レス完結ものでもOKなの
从*´ ヮ`) < 他の作者さんの設定を流用するのもありっちゃ
ノリo´ゥ`リ < 気に入った話の続きや繋ぎの話を書いてみるのもありカナ☆
川=´┴`) < プロットを書いて他の作者さんにストーリーを書いてっておねだりしてもええで
川*^A^) < アーでも書いてくれるかは作者さん次第ヨ
川´・_o・) < ソッカー
11 : 名無し募集中。。。[sage] 投稿日:2009/10/09(金) 19:09:12.81 0
作品投稿の際、10レスを越える場合は連続投稿規制(バイバイさるさん)がかかるので注意。
それから1レス当たり最大32行までしか入らないのでそれも注意。
それでは…
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_coming.jpg
君の作品を待ってる
作品投稿の際、10レスを越える場合は連続投稿規制(バイバイさるさん)がかかるので注意。
それから1レス当たり最大32行までしか入らないのでそれも注意。
それでは…
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_coming.jpg
君の作品を待ってる
13 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 19:13:37.15 0
スレ立て乙です
14 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:05:42.05 O
油断してたスレ立て乙です
15 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:14:34.03 0
何時まで残ってたの?
16 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:15:32.20 0
ゴメン・・・・・ホント・・・・・ゴメン
あの時書き込んでれば・・・・・
スレ立て乙です
いや
スレッドを立ててくれてお疲れ様です・・・・・ありがとう
あの時書き込んでれば・・・・・
スレ立て乙です
いや
スレッドを立ててくれてお疲れ様です・・・・・ありがとう
17 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:15:43.13 0
昨日PVが出たからみんなそっち行くだろうからヤバイかなと思ってたんだよなぁ
18 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:24:24.33 0
何時かは忘れたけど2時間くらいで落ちたと思う
19 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:25:58.87 0
いきなりですが愛さゆに襲い掛かるミティ様を発見!
http://stat.ameba.jp/user_images/20091009/19/miki-fujimoto/06/8e/j/o0480085410271318222.jpg
http://stat.ameba.jp/user_images/20091009/19/miki-fujimoto/06/8e/j/o0480085410271318222.jpg
20 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 20:54:50.41 0
というか手を携えてお笑い怪獣との決戦に挑むみたいな
22 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 21:12:33.29 0
23 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 21:17:50.18 0
新曲は音源だけ聞いた時はあんまりだったけど
PV見たら俄然好きになった
PV見たら俄然好きになった
24 : サボリン∞ヽ( ゚∀。)ノ[] 投稿日:2009/10/09(金) 21:36:47.51 0
いちおつでござる
しかしキリのいい数字で落ちたんだなぁ…
ってか前スレってもしかして何もやってないんじゃ……
作品がんばってたってことで許してくだされ
しかしキリのいい数字で落ちたんだなぁ…
ってか前スレってもしかして何もやってないんじゃ……
作品がんばってたってことで許してくだされ
25 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 21:55:01.16 0
「喫茶リゾナント」…
喫煙席があればいってみたいけど
多分ないんだろうな…
喫煙席があればいってみたいけど
多分ないんだろうな…
27 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:01:33.32 0
28 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:06:22.15 0
(ノД`)
29 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:16:59.05 0
30 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:20:32.88 0
そのレスだけ見てると雑談スレにしか見えんw
32 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:29:22.71 0
>>31
あ、ウイスキー飲みすぎて修正前の作品落としたバカ作者です(ノД`)
あ、ウイスキー飲みすぎて修正前の作品落としたバカ作者です(ノД`)
33 : サボリン∞ヽ( ゚∀。)ノ[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:36:19.80 0
http://2se.dyndns.org/test/readc.cgi/dubai.2ch.net_morningcoffee_1254126403/
見れるかな
テキトーに探したけどこんなんしか見つからなかった
DATのHTML化でもっといいとこないかなぁ
サイトの過去ログも増やしたいしなぁ
見れるかな
テキトーに探したけどこんなんしか見つからなかった
DATのHTML化でもっといいとこないかなぁ
サイトの過去ログも増やしたいしなぁ
34 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:46:10.60 0
35 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 22:54:38.70 0
>>33
サボリン様ありがとうございました!なるほど、もっともっと精進します
さて、実は開けたドアの先に立っていたのはダークネスではありませんでした。
「おい、お前、新人のクセにダークネスサイドで書くんじゃない」
「お前にホゼナンターとして一言言わせてもらう」
「まず、我々はどのような存在なのか徹底的にたたきこんでやる!」
・・・ホゼナンターの皆様に説教されました。7時間くらい・・・だから前スレ落ちたのでは?
あれ?携帯が鳴ってる。誰からだ?
ピッ
「はい、もしもし・・・」
サボリン様ありがとうございました!なるほど、もっともっと精進します
さて、実は開けたドアの先に立っていたのはダークネスではありませんでした。
「おい、お前、新人のクセにダークネスサイドで書くんじゃない」
「お前にホゼナンターとして一言言わせてもらう」
「まず、我々はどのような存在なのか徹底的にたたきこんでやる!」
・・・ホゼナンターの皆様に説教されました。7時間くらい・・・だから前スレ落ちたのでは?
あれ?携帯が鳴ってる。誰からだ?
ピッ
「はい、もしもし・・・」
36 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 23:00:17.97 0
37 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 23:02:28.19 0
なかなか斬新なネタだなw
38 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 23:04:41.14 0
―――v――――――――――――――
( ホ-_-)¶
( ホ-_-)¶
39 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/09(金) 23:06:00.23 0
(ホT_T)<外したやんけ…
40 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 00:08:11.80 O
アブね!
41 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 00:55:15.36 O
ガキ誕まであと10日…!
42 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 01:31:03.23 0
れいな二十歳まであと1ヶ月
43 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:06:44.82 0
ダクネチュ)<ワシがあの時保全していれば・・こんなことには・・・ん?あれ・・・
おかしいなワシはダークネスだぞ・・何故保全を・・する?違うな・・んん~?
本来ワシらはスレを落とすのが使命・・だったような・・いやいや・・ブツブツ・・・
・・・とにかくマリコさんやラーメンはまだかいのう?(ボスダブルで)
ノlc| ・e・)<んも~さっき食べたばかりでしょう またボケちゃってぇ~~
(・・フフフ! マインドコントロール完了!! りぞなんと入れますか?)
=かんぶぅ)<それじゃあ私にもラーメンを(共鳴マシマシで)・・・
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_risa.jpg
( ・e・ )<オメーに喰わせる麺はね~~からwwww!!(リゾリアンになったのだ)
ダクネチ)んぶぅ)<手厳しいwwww!! ・・でラーメンは(ry
おかしいなワシはダークネスだぞ・・何故保全を・・する?違うな・・んん~?
本来ワシらはスレを落とすのが使命・・だったような・・いやいや・・ブツブツ・・・
・・・とにかくマリコさんやラーメンはまだかいのう?(ボスダブルで)
ノlc| ・e・)<んも~さっき食べたばかりでしょう またボケちゃってぇ~~
(・・フフフ! マインドコントロール完了!! りぞなんと入れますか?)
=かんぶぅ)<それじゃあ私にもラーメンを(共鳴マシマシで)・・・
ttp://resonant.pockydiary.net/file/template/r_risa.jpg
( ・e・ )<オメーに喰わせる麺はね~~からwwww!!(リゾリアンになったのだ)
ダクネチ)んぶぅ)<手厳しいwwww!! ・・でラーメンは(ry
44 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:11:05.38 0
前スレ途中で落ちて残念だったけど とにかく新スレ35話オメです!!
日曜はかなしみの地元 四日市にリゾナンターがッ!!家から近ェーーー!
あぁ胸がリゾリゾしてきたダヨ・・・
日曜はかなしみの地元 四日市にリゾナンターがッ!!家から近ェーーー!
あぁ胸がリゾリゾしてきたダヨ・・・
45 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 02:31:20.21 0
47 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:01:50.71 0
48 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:10:32.38 O
リゾナンターは岐阜にも行くぜい!!
PVでガセン気まぐれが好きになった!生で見るのが楽しみ!
炎の所が超能力みたいで良いね
PVでガセン気まぐれが好きになった!生で見るのが楽しみ!
炎の所が超能力みたいで良いね
49 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 03:41:07.16 0
ほぜほぜ
落とさんよ
落とさんよ
50 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:04:07.88 0
小春?
ねえ小春
どこ行くの小春
小春ーーーーーッ
ねえ小春
どこ行くの小春
小春ーーーーーッ
51 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 04:04:59.00 0
o
。
。 ヽ从/
ガバッ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(゚Д゚;):. _ < なんだ夢か
r'⌒と、j ミ ヽ \_________
ノ ,.ィ' `ヽ. /
/ i!./
(_,. //
く.,_`^''ー-、_,,..ノ/
`~`''ー--‐'
。
。 ヽ从/
ガバッ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(゚Д゚;):. _ < なんだ夢か
r'⌒と、j ミ ヽ \_________
ノ ,.ィ' `ヽ. /
/ i!./
(_,. //
く.,_`^''ー-、_,,..ノ/
`~`''ー--‐'
52 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:15:57.05 0
正夢だよぅ
53 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 05:55:08.35 0
夢と現実かぁ
54 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 07:45:44.72 O
小春の胸もリゾリゾしてるさきっと
56 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:05:56.03 0
>>55
小春それはただの夢だよ小春
小春それはただの夢だよ小春
57 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:08:37.34 O
>>27
自分の書き込みが最後で前スレ落ちてしまったのか…無念です
いつも『俺』書いてる者ですが小春VS『R』の一部が出来たので投下させてください
但し小春はまだ登場しません。戦いの前の序章だと思って貰えたら幸いです
自分の書き込みが最後で前スレ落ちてしまったのか…無念です
いつも『俺』書いてる者ですが小春VS『R』の一部が出来たので投下させてください
但し小春はまだ登場しません。戦いの前の序章だと思って貰えたら幸いです
58 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:11:31.28 O
都内某所にある高級クラブ『月下美人』
ほんの一時間前には大勢の客で賑わっていたこの店は、営業中にも関わらず水を打ったような静けさに包まれている。
この店で現在酒を楽しんでいるのは、中央の大きなソファーで肩を寄り添う一組のカップルだけ。
「呑みすぎじゃねぇか?これからお前仕事だろ?」
「呑まなきゃやってられないわよ。よっすぃー、ねぇ聞いて?」
先程までいた客や店員は全て、よっすぃーと呼ばれた女によって眠らされている。
吉澤ひとみ。闇の世界で暗躍する超能力組織『ダークネス』の幹部の一人。
精神干渉能力を得意とする彼女にとって、この場にいる全ての人間を眠らす事など赤子の手を捻るより簡単な事だ。
この者達が再び眠りから醒める時が訪れるかどうかは、この女の気分次第だろう。
「久しぶりに大きな仕事が来たと思ったら、リゾナンターとかいうガキの集団を始末しろだって…。粛清人『R』を馬鹿にするんじゃないわよ!!」
粛清人『R』。彼女は現在ダークネスの戦闘能力者集団『DD』に所属しているのだが、組織からぞんざいな扱いを受けていると苛立ちを隠せずにいた。
巨大な敵対組織の壊滅などは同僚である『A』や『G』に任されるているのに対し、『R』の任務は組織の謀反人や役立たずの後始末のみ。
任務に失敗した構成員をいたぶり処刑する“『R』のお仕置き部屋”は彼女にとって恰好のストレス発散の場となっていた。
「そう言えば、この前あの部屋に連行されたキモイ下級兵、よっすぃーの指示通り生かしておいたけど何だったの?」
「あぁMr.Tに頼まれたんだよ。何故だか知らないけど、お前に手加減するように口添えしてくれって。」
「なんであんな髭男の頼みを承諾したの?よっすぃー彼奴とどんな関係な訳?」
「馬鹿、何でもねぇよ。お前だって結局彼奴を殺さなかったんだろ?」
「そりゃ、よっすぃーの頼みだもん。それよりあのMr.Tて何者なの?大体男の分際でコードネームまで持っているとか不相応にも程があるわ。」
「何者かは知らねぇな、興味ねぇし。だけど仕事が出来る男なのは確かだぜ。」
ほんの一時間前には大勢の客で賑わっていたこの店は、営業中にも関わらず水を打ったような静けさに包まれている。
この店で現在酒を楽しんでいるのは、中央の大きなソファーで肩を寄り添う一組のカップルだけ。
「呑みすぎじゃねぇか?これからお前仕事だろ?」
「呑まなきゃやってられないわよ。よっすぃー、ねぇ聞いて?」
先程までいた客や店員は全て、よっすぃーと呼ばれた女によって眠らされている。
吉澤ひとみ。闇の世界で暗躍する超能力組織『ダークネス』の幹部の一人。
精神干渉能力を得意とする彼女にとって、この場にいる全ての人間を眠らす事など赤子の手を捻るより簡単な事だ。
この者達が再び眠りから醒める時が訪れるかどうかは、この女の気分次第だろう。
「久しぶりに大きな仕事が来たと思ったら、リゾナンターとかいうガキの集団を始末しろだって…。粛清人『R』を馬鹿にするんじゃないわよ!!」
粛清人『R』。彼女は現在ダークネスの戦闘能力者集団『DD』に所属しているのだが、組織からぞんざいな扱いを受けていると苛立ちを隠せずにいた。
巨大な敵対組織の壊滅などは同僚である『A』や『G』に任されるているのに対し、『R』の任務は組織の謀反人や役立たずの後始末のみ。
任務に失敗した構成員をいたぶり処刑する“『R』のお仕置き部屋”は彼女にとって恰好のストレス発散の場となっていた。
「そう言えば、この前あの部屋に連行されたキモイ下級兵、よっすぃーの指示通り生かしておいたけど何だったの?」
「あぁMr.Tに頼まれたんだよ。何故だか知らないけど、お前に手加減するように口添えしてくれって。」
「なんであんな髭男の頼みを承諾したの?よっすぃー彼奴とどんな関係な訳?」
「馬鹿、何でもねぇよ。お前だって結局彼奴を殺さなかったんだろ?」
「そりゃ、よっすぃーの頼みだもん。それよりあのMr.Tて何者なの?大体男の分際でコードネームまで持っているとか不相応にも程があるわ。」
「何者かは知らねぇな、興味ねぇし。だけど仕事が出来る男なのは確かだぜ。」
59 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:13:53.23 O
『R』の頭をポンポンと叩きながら笑う吉澤に、彼女は臍を曲げる。
自分以外の人間を誉められると毎回嫉妬してしまう。その理由を『R』は知っている。
自分は、吉澤ひとみを愛してしまっていることを。そして吉澤には、自分以外にも愛する女が存在することも…。
無理もない。是ほど魅力的な吉澤に惚れてしまわない女などいない。そう無理矢理自分を納得させている『R』だが、本来彼女は独占欲の強い性格だ。
吉澤に近づく全ての者達を殺してしまいたい…。そんな衝動に駆られる時も何度もあった。
だが、そんな暴挙に出れば勘の鋭い吉澤ならばそれが自分の仕業だと直ぐに気付き、軽蔑の眼差しを向けてくるであろう。
そんな事態に陥る事は絶対に避けなければならない。吉澤に嫌われる事は『R』にとって全てを失う事を意味するのだから。
だから『R』は覚悟を決めた。例え吉澤が別の日に他の女と愛を育もうが構わない。
そう。今、この瞬間だけは私だけのモノだから…。そう自分に言い聞かせ『R』は吉澤を抱きしめた。
「いいか、焦ったら負けだぜ?その内お前にいい風が吹いてくる。先ずは目の前の仕事をキッチリ片付ける事だ。」
「ガキ9人片付けて本当にいい風が吹いてくるのかしら。」
「でも美貴だってやられちまったんだろ?油断してたら痛い目みるかもしれないぜ?」
「…何その寂しそうな顔、あれ?もしかして美貴ちゃんが死んじゃってショックだった?」
「私はお前を失いたくないんだよ。『R』…お前のいない世界なんて考えられない。」
「…嬉しい。でも二人きりの時には『R』じゃなくて“梨華”って呼んでほしいな…。」
「…残念だけど二人きりじゃねぇようだぞ?」
「…え?」
「…隠れてないで出て来いよ、おじゃマルシェさんよ。」
『R』が慌てて振り返ると、物陰から白衣を纏った一人の女が現れた。
自分以外の人間を誉められると毎回嫉妬してしまう。その理由を『R』は知っている。
自分は、吉澤ひとみを愛してしまっていることを。そして吉澤には、自分以外にも愛する女が存在することも…。
無理もない。是ほど魅力的な吉澤に惚れてしまわない女などいない。そう無理矢理自分を納得させている『R』だが、本来彼女は独占欲の強い性格だ。
吉澤に近づく全ての者達を殺してしまいたい…。そんな衝動に駆られる時も何度もあった。
だが、そんな暴挙に出れば勘の鋭い吉澤ならばそれが自分の仕業だと直ぐに気付き、軽蔑の眼差しを向けてくるであろう。
そんな事態に陥る事は絶対に避けなければならない。吉澤に嫌われる事は『R』にとって全てを失う事を意味するのだから。
だから『R』は覚悟を決めた。例え吉澤が別の日に他の女と愛を育もうが構わない。
そう。今、この瞬間だけは私だけのモノだから…。そう自分に言い聞かせ『R』は吉澤を抱きしめた。
「いいか、焦ったら負けだぜ?その内お前にいい風が吹いてくる。先ずは目の前の仕事をキッチリ片付ける事だ。」
「ガキ9人片付けて本当にいい風が吹いてくるのかしら。」
「でも美貴だってやられちまったんだろ?油断してたら痛い目みるかもしれないぜ?」
「…何その寂しそうな顔、あれ?もしかして美貴ちゃんが死んじゃってショックだった?」
「私はお前を失いたくないんだよ。『R』…お前のいない世界なんて考えられない。」
「…嬉しい。でも二人きりの時には『R』じゃなくて“梨華”って呼んでほしいな…。」
「…残念だけど二人きりじゃねぇようだぞ?」
「…え?」
「…隠れてないで出て来いよ、おじゃマルシェさんよ。」
『R』が慌てて振り返ると、物陰から白衣を纏った一人の女が現れた。
60 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:17:01.90 O
Dr.マルシェ。ダークネスの科学技術部門の最高権威。非戦闘員でありながら、その飛び抜けた頭脳を武器に組織の中で揺るぎない地位を築き上げた若きマッドサイエンティスト。
「…アンタ、いつから其処に…?」
「おや?私如きの存在にお気付きにならなかったとは。やはり好いた御方のいる前では、粛清人『R』と言えども普通の女の子に戻ってしまうんですねぇ。」
挑発とも取れるマルシェの発言に『R』は激昂し、自身の能力である“念動力”を彼女にぶつけるべく立ち上がり手を翳す。
「落ち着け『R』。言ったろ?イライラしたら負けだって。奴の術中に嵌るだけだぜ。」
愛しいヒトに呼び止められた『R』は渋々手を下ろしながらも、殺意の籠もった低い声でマルシェに尋ねた。
「…で、アンタ一体何しに来たの?」
「粛清人『R』がリゾナンターへの刺客に選ばれたと耳にしましたので御節介だとは思ったのですが彼女達の戦闘データをお届けにあがりました。」
「…アンタ私を誰だと思ってるの?たかがガキ9人を始末するのに、そんなデータ一切必要ないわ。」
「いけません。過信は身を滅ぼしますよ?それと、これは飯田さんの“予言”ですけど“リゾナンターとの戦いは大変危険、避けるが吉”との事ですし。」
Dr.マルシェ。ダークネスの科学技術部門の最高権威。非戦闘員でありながら、その飛び抜けた頭脳を武器に組織の中で揺るぎない地位を築き上げた若きマッドサイエンティスト。
「…アンタ、いつから其処に…?」
「おや?私如きの存在にお気付きにならなかったとは。やはり好いた御方のいる前では、粛清人『R』と言えども普通の女の子に戻ってしまうんですねぇ。」
挑発とも取れるマルシェの発言に『R』は激昂し、自身の能力である“念動力”を彼女にぶつけるべく立ち上がり手を翳す。
「落ち着け『R』。言ったろ?イライラしたら負けだって。奴の術中に嵌るだけだぜ。」
愛しいヒトに呼び止められた『R』は渋々手を下ろしながらも、殺意の籠もった低い声でマルシェに尋ねた。
「…で、アンタ一体何しに来たの?」
「粛清人『R』がリゾナンターへの刺客に選ばれたと耳にしましたので御節介だとは思ったのですが彼女達の戦闘データをお届けにあがりました。」
「…アンタ私を誰だと思ってるの?たかがガキ9人を始末するのに、そんなデータ一切必要ないわ。」
「いけません。過信は身を滅ぼしますよ?それと、これは飯田さんの“予言”ですけど“リゾナンターとの戦いは大変危険、避けるが吉”との事ですし。」
61 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:20:56.33 O
飯田圭織。ダークネスの予知能力者。だがその精度は眉唾物だと組織では専らの噂だ。
「私が奴等に負けるとでも?馬鹿馬鹿しい。組織に戻ったらカオタンに伝えといて。貴女の予言も最近焼きが回ってるようだから、引退を考えたらどうですか?って」
高らかに笑う『R』に冷ややかな視線を送るマルシェ。そんな彼女を無視して、『R』はテーブルにある一輪挿しの花瓶を見つめている吉澤に声をかける。
「今から行ってくる。一時間で戻ってくるから、帰ったらまた呑みましょ。」
「私は朝まで此処で待ってるよ。…いいか、必ず戻ってくるんだぞ?」
「…分かってる。心配しないで、じゃあ。」
愛しい人とのしばしの別れ。いつもなら優しい笑顔で見送ってくれる吉澤だが、今日は何故か花を見つめたまま此方を向いてくれない。
少し寂しさを感じつつも『R』は気持ちを切り替え戦地に赴くべく店を跡にした。
「止めなくてよかったんですか吉澤さん?彼女、…もう帰って来ないかも知れませんよ?」
「カオリンのあの予言が当たるってのか?」
「確かに飯田さんの予言にはムラがあり外れる事も少なくありません。しかし、恐ろしい事に彼女の不吉な類の予言は100%の確率で的中しているんです。これは統計学的に証明されています。」
吉澤は統計学には興味はないが、彼女自身の鋭い直感がこう告げている。
飯田の予言は当たり『R』はリゾナンターに敗れてしまうのではないか…。
だから先程は敢えて『R』を見なかった。視線を合わせてしまえば、本当にもう『R』とは二度と会えない気がしたから…。
「綺麗な花ですね。月下美人ですか。」
吉澤は花瓶から一輪の白い花を取り出しその芳香に酔いしれていた。
月下美人。夕方から咲き始め夜中満開となるが、朝には萎んでしまう一夜限りの儚い花。
「…花の命は短い。だから美しいのかもしれないな。」
「まさに“美人薄命”ですね。」
人の一生など瞬きをする間に過ぎ行くものだとこの美しい花は告げている。
そう感じずにはいられない吉澤であった。
「私が奴等に負けるとでも?馬鹿馬鹿しい。組織に戻ったらカオタンに伝えといて。貴女の予言も最近焼きが回ってるようだから、引退を考えたらどうですか?って」
高らかに笑う『R』に冷ややかな視線を送るマルシェ。そんな彼女を無視して、『R』はテーブルにある一輪挿しの花瓶を見つめている吉澤に声をかける。
「今から行ってくる。一時間で戻ってくるから、帰ったらまた呑みましょ。」
「私は朝まで此処で待ってるよ。…いいか、必ず戻ってくるんだぞ?」
「…分かってる。心配しないで、じゃあ。」
愛しい人とのしばしの別れ。いつもなら優しい笑顔で見送ってくれる吉澤だが、今日は何故か花を見つめたまま此方を向いてくれない。
少し寂しさを感じつつも『R』は気持ちを切り替え戦地に赴くべく店を跡にした。
「止めなくてよかったんですか吉澤さん?彼女、…もう帰って来ないかも知れませんよ?」
「カオリンのあの予言が当たるってのか?」
「確かに飯田さんの予言にはムラがあり外れる事も少なくありません。しかし、恐ろしい事に彼女の不吉な類の予言は100%の確率で的中しているんです。これは統計学的に証明されています。」
吉澤は統計学には興味はないが、彼女自身の鋭い直感がこう告げている。
飯田の予言は当たり『R』はリゾナンターに敗れてしまうのではないか…。
だから先程は敢えて『R』を見なかった。視線を合わせてしまえば、本当にもう『R』とは二度と会えない気がしたから…。
「綺麗な花ですね。月下美人ですか。」
吉澤は花瓶から一輪の白い花を取り出しその芳香に酔いしれていた。
月下美人。夕方から咲き始め夜中満開となるが、朝には萎んでしまう一夜限りの儚い花。
「…花の命は短い。だから美しいのかもしれないな。」
「まさに“美人薄命”ですね。」
人の一生など瞬きをする間に過ぎ行くものだとこの美しい花は告げている。
そう感じずにはいられない吉澤であった。
62 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:26:34.17 O
63 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 09:51:06.98 0
>>62
おお!スレ落ちで若干消沈していたところに早速ありがとうございます!
世界を一にしていながらガラリと印象が変わってきましたね
…あ 「俺」視点じゃないからかw
時系列を遡っての舞台裏という演出がいいですね
『RとR』シリーズの『RからAへ』のあの2人の会話を思い出しました
月下美人の花がいい小道具になっていますね
後半を楽しみにしています!
おお!スレ落ちで若干消沈していたところに早速ありがとうございます!
世界を一にしていながらガラリと印象が変わってきましたね
…あ 「俺」視点じゃないからかw
時系列を遡っての舞台裏という演出がいいですね
『RとR』シリーズの『RからAへ』のあの2人の会話を思い出しました
月下美人の花がいい小道具になっていますね
後半を楽しみにしています!
64 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 11:44:30.21 0
ダークネス側の会話好きですw
66 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 12:50:50.89 0
67 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 13:46:13.93 0
>>65
三重県に戦闘に行くので今日はもう閉店しまーす
三重県に戦闘に行くので今日はもう閉店しまーす
68 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 14:03:54.49 O
そんなウソ見え見えだよ
なんつって
なんつって
69 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 14:12:01.79 0
_, ,_
ノ|c| ・e・)
ノ|c| ・e・)
70 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 15:03:56.15 0
土曜の昼下がり
リゾナントにコーヒーでも飲みに行くか
リゾナントにコーヒーでも飲みに行くか
71 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 15:25:27.52 O
飲み過ぎにはご注意をw
72 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 15:25:38.84 0
昨日は一足違いで閉店だったんだよなあ
73 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 15:45:14.53 0
俺<リゾナントはまったりでいいなぁ~・・・
って、マスター!そんなにコーヒーいりませんよ!!!
・・・ちょ、ぶはっっ、ぐっ・・・これ、以上はっ・・・・・・・・・・・・
川*’ー’)<新技「コーヒー責め」決まったやよ
ノlc|;・e・)<ちょちょちょ愛ちゃん!その人ダークネスじゃないからぁ!
って、マスター!そんなにコーヒーいりませんよ!!!
・・・ちょ、ぶはっっ、ぐっ・・・これ、以上はっ・・・・・・・・・・・・
川*’ー’)<新技「コーヒー責め」決まったやよ
ノlc|;・e・)<ちょちょちょ愛ちゃん!その人ダークネスじゃないからぁ!
74 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 15:55:06.55 O
そのサービスちょっと受けたいかも
75 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 16:59:40.86 O
「俺」がRの制裁を受けたいのと同じだな
76 : 名無し募集中。。。 [] 投稿日:2009/10/10(土) 17:14:35.06 0
77 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 18:18:25.80 0
最初から戦隊物だったよ
78 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 18:31:33.93 O
一話からいるけど…そんなに変わったかなあw
79 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 19:13:57.59 O
ホントに戦隊物っぽいのってギャグ系しか思い浮かばないw
まあ、今はこれだけ多様な作品があるんだからね
まあ、今はこれだけ多様な作品があるんだからね
80 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 19:40:14.34 0
自分が面白いと思えばそれでおK
81 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 20:26:06.98 0
そりゃそうだ
82 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 21:19:42.92 0
超短編を投下します
保全の為にも立ち上がります
保全の為にも立ち上がります
83 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 21:20:44.77 0
孤独に生きる少女は 声を聞いた
それはか細く 静かに 遠くの方で
まるで 昔の自分のように 悲しみを湛えて
◇◆
朝早い4時頃に起き、支度を手早く整える。
自主練習として走り込みをする為に、まだ少しだけ覚めない頭の為に冷たい水をコップ一杯にして一気に飲む。
一瞬で覚醒する頭に目が覚め、私は同居人の彼女を起こさないように、静かに一階へと降りた。
そして、扉の取っ手に手をかけ、ゆっくりと扉を開けて外へと出た。
「…はぁー…さすがに朝は冷えるっちゃねー…」
肌寒い季節になり、朝早く起きた時は少し寒く感じる。
当然外に出れば室内よりも冷たい空気が刺してくるようで、それでもめげずに深呼吸をした。
そしてその場で軽く体操をして、私は走り始めた。
孤独に生きる少女は 声を聞いた
それはか細く 静かに 遠くの方で
まるで 昔の自分のように 悲しみを湛えて
◇◆
朝早い4時頃に起き、支度を手早く整える。
自主練習として走り込みをする為に、まだ少しだけ覚めない頭の為に冷たい水をコップ一杯にして一気に飲む。
一瞬で覚醒する頭に目が覚め、私は同居人の彼女を起こさないように、静かに一階へと降りた。
そして、扉の取っ手に手をかけ、ゆっくりと扉を開けて外へと出た。
「…はぁー…さすがに朝は冷えるっちゃねー…」
肌寒い季節になり、朝早く起きた時は少し寒く感じる。
当然外に出れば室内よりも冷たい空気が刺してくるようで、それでもめげずに深呼吸をした。
そしてその場で軽く体操をして、私は走り始めた。
84 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 21:22:52.48 0
**
トレーニングコースを半分ぐらい過ぎた頃、私は川沿いの土手を走っていた。
朝日が差し込もうとしている川は、段々と波で揺れてキラキラと反射し始める。
しかし、まだ完全には朝日は出ておらず、空も含めて周辺はまだ青白い。
途中、速度を緩めて私は歩き始めた。
いつものように早足で歩きながら、ゴール地点である店を目指す。
「…っん?」
歩き始めて数分経った頃、頭をかすめたのは声とも言えぬようなか細い声。
何を言っているのかも分からず、ぼそっと一瞬だけ頭の中に飛んできたその声に、私は思わず足を止めた。
しかし、その後周囲を見渡しても何かあるわけでもなく、私は何だったのかと少し考え始める。
「…分からん」
確かに、先ほど何か聴こえた気がした。
けれども、その声がどこから聴こえてきたのか、居所は掴めることもなく、疑問点は宙に浮かんだままだった。
**
トレーニングコースを半分ぐらい過ぎた頃、私は川沿いの土手を走っていた。
朝日が差し込もうとしている川は、段々と波で揺れてキラキラと反射し始める。
しかし、まだ完全には朝日は出ておらず、空も含めて周辺はまだ青白い。
途中、速度を緩めて私は歩き始めた。
いつものように早足で歩きながら、ゴール地点である店を目指す。
「…っん?」
歩き始めて数分経った頃、頭をかすめたのは声とも言えぬようなか細い声。
何を言っているのかも分からず、ぼそっと一瞬だけ頭の中に飛んできたその声に、私は思わず足を止めた。
しかし、その後周囲を見渡しても何かあるわけでもなく、私は何だったのかと少し考え始める。
「…分からん」
確かに、先ほど何か聴こえた気がした。
けれども、その声がどこから聴こえてきたのか、居所は掴めることもなく、疑問点は宙に浮かんだままだった。
85 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 21:23:45.02 0
**
何故か気になった。
しかし、何も手がかりなど声以外にあるはずなく、私は諦めて先ほどのことを頭から振り切るように走り始めた。
息が白く、定期的に吐きだされる。
前だけを見つめて、徐々に明るくなっていく空を横目に、私はただ黙々と走った。
悲しみを感じた声を振り払い、白い息を吐き続けて私は店を目指して走った――――――
**
何故か気になった。
しかし、何も手がかりなど声以外にあるはずなく、私は諦めて先ほどのことを頭から振り切るように走り始めた。
息が白く、定期的に吐きだされる。
前だけを見つめて、徐々に明るくなっていく空を横目に、私はただ黙々と走った。
悲しみを感じた声を振り払い、白い息を吐き続けて私は店を目指して走った――――――
86 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 21:26:39.70 0
87 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 22:10:13.86 0
◇◇さんがこのところ上げている掌編は一編が独立したものなのか
全編が揃った時に別の顔が顕れるのか…謎だ
何にせよ季節感が漂った一文でした
全編が揃った時に別の顔が顕れるのか…謎だ
何にせよ季節感が漂った一文でした
88 : 名無し募集中[] 投稿日:2009/10/10(土) 22:25:06.61 O
乙です
帰ったら読ませていただきます
ダークネス4期集会に潜入してきたのですが
Y澤曰わくリゾナントブルーを歌いたいとのこと
要注意です
帰ったら読ませていただきます
ダークネス4期集会に潜入してきたのですが
Y澤曰わくリゾナントブルーを歌いたいとのこと
要注意です
89 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 22:43:26.64 0
ダークネスを裏切るつもりなのかそれとも
90 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 22:51:15.76 0
リゾナンターのメンバーに催眠をかけて潜入するつもりだな
91 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 23:43:48.63 O
れいなの朝のジョギングを最初に書いたのってどの作品だったかな
何回か出てきた気がするけど
何回か出てきた気がするけど
92 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/10(土) 23:50:05.11 0
ガキさん絡みのやつだった気がする
朝日を一緒に見るやつ
自信無いけどw
朝日を一緒に見るやつ
自信無いけどw
93 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 00:24:36.75 0
朝焼けの街かね
94 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 00:30:02.26 0
(30)814『過去との別れ/明日への誓い』と言う作品にリゾナントして動画を作ってみました。
『過去との別れ/明日への誓い』のどこら辺を再現しようとしたのか、一応、説明させて下さい。
「ダークネスとの最後の戦い」を決意した高橋愛と新垣里沙。
二人は旅立ちの前に、道重、亀井の記憶を改竄し、普通の女の子の生活に戻します。
ひととき、道重、亀井は、幸せな日常を過ごします。
ところが、道重は自身の持つ治癒能力(細胞再生能力)によって、
消されたはずの記憶が甦ってしまいます。
目の前の日常と、甦った記憶の中の戦場。この二つの狭間で揺れる道重さゆみ……
動画では、このくだりを表現したくて
『幸せな日常→→甦る記憶→→新たなる決意』という流れで作ってみました。
もし、お暇な時間がありましたら見てやってください。
http://www.youtube.com/watch?v=Dy2ilbxA8CY
最後に『過去との別れ/明日への誓い』の原作者様に感謝です。ありがとうございました。
『過去との別れ/明日への誓い』のどこら辺を再現しようとしたのか、一応、説明させて下さい。
「ダークネスとの最後の戦い」を決意した高橋愛と新垣里沙。
二人は旅立ちの前に、道重、亀井の記憶を改竄し、普通の女の子の生活に戻します。
ひととき、道重、亀井は、幸せな日常を過ごします。
ところが、道重は自身の持つ治癒能力(細胞再生能力)によって、
消されたはずの記憶が甦ってしまいます。
目の前の日常と、甦った記憶の中の戦場。この二つの狭間で揺れる道重さゆみ……
動画では、このくだりを表現したくて
『幸せな日常→→甦る記憶→→新たなる決意』という流れで作ってみました。
もし、お暇な時間がありましたら見てやってください。
http://www.youtube.com/watch?v=Dy2ilbxA8CY
最後に『過去との別れ/明日への誓い』の原作者様に感謝です。ありがとうございました。
95 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 00:37:05.91 0
96 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 00:58:04.73 0
>>94
いいですね
短い時間の中に見た者の想像力を喚起する映像と
常識を揺らすような韻文が散りばめられていて何度も見入ってしまいました
リゾナントされたという『過去との別れ/明日への誓い』に描かれていたさゆとは違った強さも感じられました
労作ありがとうございました
いいですね
短い時間の中に見た者の想像力を喚起する映像と
常識を揺らすような韻文が散りばめられていて何度も見入ってしまいました
リゾナントされたという『過去との別れ/明日への誓い』に描かれていたさゆとは違った強さも感じられました
労作ありがとうございました
97 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 01:04:42.82 0
BGMの人乙
リゾナント作品も好きだけど、昔みたいに自分で書いた小説の中に動画を組み込んだのも見たいとリクエストしておくw
リゾナント作品も好きだけど、昔みたいに自分で書いた小説の中に動画を組み込んだのも見たいとリクエストしておくw
98 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 01:28:24.74 0
>>94
傷ついた海鳥とワイルドなウサギの着ぐるみとが何かを象徴してるみたいで印象的です
人間に過酷な運命を強いる神への嫌悪感というか懐疑心を言葉にしたようなラップにも痺れました
どれだけの時間を費やされたのか判りませんが大変お疲れ様でした
もしも叶うならば小説の新作も拝見したいものですが…無理は申しますまい
傷ついた海鳥とワイルドなウサギの着ぐるみとが何かを象徴してるみたいで印象的です
人間に過酷な運命を強いる神への嫌悪感というか懐疑心を言葉にしたようなラップにも痺れました
どれだけの時間を費やされたのか判りませんが大変お疲れ様でした
もしも叶うならば小説の新作も拝見したいものですが…無理は申しますまい
99 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 02:49:05.90 0
100 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 03:54:49.56 0
うーむ凄いといしか言いようがない・・・
101 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 06:26:38.26 0
>>94
面白い!!何度も見ちゃいます 空を見上げるさゆ、鳥たちの群れの映像も印象深い
原作では静謐な風景の中の“悲しみ”がメインに感じられましたが、動画ではリーダーたちの“戦い”
やさゆみの“葛藤”もより強く表現されていたように思います
面白い!!何度も見ちゃいます 空を見上げるさゆ、鳥たちの群れの映像も印象深い
原作では静謐な風景の中の“悲しみ”がメインに感じられましたが、動画ではリーダーたちの“戦い”
やさゆみの“葛藤”もより強く表現されていたように思います
102 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 06:49:29.88 O
>>94
こちらこそありがとうございました!
ラストは何度見てもグッときます
自分の書いたものが映像になるというのは本当に不思議な感覚ですね
ありがたいったらありません
…あの皆さん 決して頼んで作ってもらったわけではありませんのでね
こちらこそありがとうございました!
ラストは何度見てもグッときます
自分の書いたものが映像になるというのは本当に不思議な感覚ですね
ありがたいったらありません
…あの皆さん 決して頼んで作ってもらったわけではありませんのでね
103 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 08:22:04.44 0
>>94
始まった瞬間、「うぉっ」とか言ってしまった。
でも次に出てくるのが、やっぱ、「すげぇ」なんですよね。
ついでに、涙も出そうになったのは秘密です。
もう、本当、尊敬ですよ、マジで。
動画の人「様」、お疲れ様でした。
始まった瞬間、「うぉっ」とか言ってしまった。
でも次に出てくるのが、やっぱ、「すげぇ」なんですよね。
ついでに、涙も出そうになったのは秘密です。
もう、本当、尊敬ですよ、マジで。
動画の人「様」、お疲れ様でした。
104 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 10:34:09.95 0
確かに他の作者さんの作品も動画にしてみてほしいな
いつも同じ作者さんの作品についての動画だし
いつも同じ作者さんの作品についての動画だし
105 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 11:04:59.90 O
同じ作者さんだっけ?
106 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 11:20:34.38 0
107 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 13:02:45.90 0
昼リゾ
108 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 13:16:41.07 0
川*’ー’) < お昼やのにお客さん来ないね?
从*´ ヮ`) <大変だ、三軒先のマクドナルドの新メニューマクドナル丼が人気で
お客さんがそっちに流れてるちゃ!
从*´ ヮ`) <大変だ、三軒先のマクドナルドの新メニューマクドナル丼が人気で
お客さんがそっちに流れてるちゃ!
109 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 13:22:25.88 0
うええおええ丼の改良が必要やねw
110 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 13:36:14.89 O
「イライラしてる醤」入りのピリ辛「気まぐれ丼」はどうね?
凍りつく請求書シャーベットのデザート付き
凍りつく請求書シャーベットのデザート付き
111 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 13:57:15.48 O
ぼったくられそうで怖いw
112 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 14:00:38.63 0
お値段も気まぐれなのね
113 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 14:50:17.92 0
川=´┴`) <ネーミングが悪いから売れへんのですよ。
「凍りつく請求書シャーベット」を「れいなのドキドキピューレ」に変えるんです。
そしたら、行列できまっせ!
「凍りつく請求書シャーベット」を「れいなのドキドキピューレ」に変えるんです。
そしたら、行列できまっせ!
114 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 15:26:49.67 O
なんね!そのスイーツ(笑)なネーミングはなんね!!
115 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 15:55:44.22 0
それなら毎日通うよ
117 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 16:34:43.38 0
エロい波動を出してしまった>>116は夜道に気をつけないと
119 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 17:34:26.88 0
120 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 17:36:12.67 0
>>119
ナイスなレスありがとうwwwww
ナイスなレスありがとうwwwww
121 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 18:31:12.84 O
今の盛り上がったタイミングでリゾナントブルーだったらなあ…
123 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:10:17.49 0
124 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:19:50.52 O
そうだね
今の9人とリゾナントブルーは自分の中でも特別な思い出になるだろうなあ
今の9人とリゾナントブルーは自分の中でも特別な思い出になるだろうなあ
125 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:29:25.99 0
一番と聞かれるとあれこれ思い浮かんじゃうけど特別なのは確かだな
126 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:55:48.30 0
夜中に、亀井絵里は一人、歩いていた。
しん、と静まり返ったその道にあるものは、薄暗く酷く頼りない街灯と、あとは夜の闇だけだ。若い女性が歩くには全く適していない。
昼間ならまだしも、この時間になると極端に人通りが減っている。
少し遠回りをすれば人通りがにぎやかで明かりに照らされた道もあるのだが、亀井絵里はこの道が好きだった。
都会の中で忘れ去られたように闇に包まれているこの空間にいると、自分が今、孤独だという事を実感できる。
仲間達の事を大切だと思うその気持ちと同質、同量の愛着を持って、己の中に棲むいっぴきの孤独を見つめていた。
足音が、静まり返った夜の闇に吸い込まれていく。
ふと、足音がやんだ。亀井絵里が歩を止めたのだ。
その目は、街灯の向こうに佇む一つの影を捉えていた。
―誰かいるのか?
こんな時間にこの道を通ろうと思う物好きがそういるとは思えない。
絵里が眉をひそめて闇を注視した瞬間、のそり、と影が動いた。
そのまま影は絵里に近づき、街灯の光が届くか届かないかの所で止まった。
影の目が、凝っと絵里を見つめている。
暗く、粘っこい視線だった。
変質者か何かだろうか。もしそうなら、絵里はその方がいいと思った。
ただの変質者ならば。
絵里は影の呼吸を外すように再び歩を進め、自然と影との距離が開くような足取りですれ違おうとする。
「こんな時間に出歩いちゃ危ねえぜ。お嬢ちゃん」
絵里が街灯の下に差しかかった頃、不意に影が言葉を放った。獣が唸るような低音の響きがあった。
普通の女性ならばたっぷりとドスの利いたその声だけで悲鳴を上げて逃げ出したくなるような声であったが、
亀井絵里は影に軽く一瞥をくれただけで、調子を変えずに歩き続ける。
心中はただ、面倒な事にならずに済むようにとの思いだけがあった。
しん、と静まり返ったその道にあるものは、薄暗く酷く頼りない街灯と、あとは夜の闇だけだ。若い女性が歩くには全く適していない。
昼間ならまだしも、この時間になると極端に人通りが減っている。
少し遠回りをすれば人通りがにぎやかで明かりに照らされた道もあるのだが、亀井絵里はこの道が好きだった。
都会の中で忘れ去られたように闇に包まれているこの空間にいると、自分が今、孤独だという事を実感できる。
仲間達の事を大切だと思うその気持ちと同質、同量の愛着を持って、己の中に棲むいっぴきの孤独を見つめていた。
足音が、静まり返った夜の闇に吸い込まれていく。
ふと、足音がやんだ。亀井絵里が歩を止めたのだ。
その目は、街灯の向こうに佇む一つの影を捉えていた。
―誰かいるのか?
こんな時間にこの道を通ろうと思う物好きがそういるとは思えない。
絵里が眉をひそめて闇を注視した瞬間、のそり、と影が動いた。
そのまま影は絵里に近づき、街灯の光が届くか届かないかの所で止まった。
影の目が、凝っと絵里を見つめている。
暗く、粘っこい視線だった。
変質者か何かだろうか。もしそうなら、絵里はその方がいいと思った。
ただの変質者ならば。
絵里は影の呼吸を外すように再び歩を進め、自然と影との距離が開くような足取りですれ違おうとする。
「こんな時間に出歩いちゃ危ねえぜ。お嬢ちゃん」
絵里が街灯の下に差しかかった頃、不意に影が言葉を放った。獣が唸るような低音の響きがあった。
普通の女性ならばたっぷりとドスの利いたその声だけで悲鳴を上げて逃げ出したくなるような声であったが、
亀井絵里は影に軽く一瞥をくれただけで、調子を変えずに歩き続ける。
心中はただ、面倒な事にならずに済むようにとの思いだけがあった。
127 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:56:43.20 0
「待ちなよ。ペイン・バッカー」
立ち止った。それは面倒な事に巻き込まれたという事を意味していた。
もし昼間であれば振り向いた絵里の顔から冷たいかなしみの色が窺えたのだが、都会の死角とも言えるこの闇の中では彼女の顔立ちすらはっきりとは見えない。
「その名前で、私を呼ぶのね」
ペイン・バッカー。痛みを返す者。
その身に受けた傷と同じ傷を他人にも与える“傷の共有”という特殊能力を持つ亀井絵里の事を、その異名で呼ぶ者達がいる。
世界を闇から牛耳ろうと目論み、強力な能力者を多数擁する組織。
その名を、ダークネスといった。
「ちょっと遊んで行かないか。リゾナンター」
「また今度にしてって言ったら、そうしてくれる?」
「俺は嬢ちゃんと違ってのんびり屋じゃないんでな。そうはいかねえよ」
「私がのんびり?心外ねえ」
言葉を交わしながら男はススッと後ずさり、街灯の光の中にその身を晒した。でかい、ゆうに2メートルはあるだろう。
闇の中に浮かび上がる男の巨体から、独特な臭気が立ち昇っている。
暴力を生業にしている者だけが放つ、ある種のにおい。それが、絵里を誘っている。
「こちらへ来い」と、「お前もこちら側の人間なのだろう?」と。
絵里はやや不機嫌そうに眉をひそめ、街灯の光へ歩み寄った。
つまり、誘いに乗った。
亀井絵里は決して暴力を生業にしている訳ではないが、たたかいの中に身を置く身である。
敵に挑まれて逃げる事はしない。彼女もまた、一人の戦士であるからだ。
男の頬に張り付いた笑みは、絵里のそういった気性を見抜いているかのようだった。
絵里が光のふちに足をかけた瞬間、ひゅん、と金属光が走った。
光は軽く傾けた絵里の頬を掠め、闇の中へ走り抜けていき、そして背後でカキン、という音を立てた。
立ち止った。それは面倒な事に巻き込まれたという事を意味していた。
もし昼間であれば振り向いた絵里の顔から冷たいかなしみの色が窺えたのだが、都会の死角とも言えるこの闇の中では彼女の顔立ちすらはっきりとは見えない。
「その名前で、私を呼ぶのね」
ペイン・バッカー。痛みを返す者。
その身に受けた傷と同じ傷を他人にも与える“傷の共有”という特殊能力を持つ亀井絵里の事を、その異名で呼ぶ者達がいる。
世界を闇から牛耳ろうと目論み、強力な能力者を多数擁する組織。
その名を、ダークネスといった。
「ちょっと遊んで行かないか。リゾナンター」
「また今度にしてって言ったら、そうしてくれる?」
「俺は嬢ちゃんと違ってのんびり屋じゃないんでな。そうはいかねえよ」
「私がのんびり?心外ねえ」
言葉を交わしながら男はススッと後ずさり、街灯の光の中にその身を晒した。でかい、ゆうに2メートルはあるだろう。
闇の中に浮かび上がる男の巨体から、独特な臭気が立ち昇っている。
暴力を生業にしている者だけが放つ、ある種のにおい。それが、絵里を誘っている。
「こちらへ来い」と、「お前もこちら側の人間なのだろう?」と。
絵里はやや不機嫌そうに眉をひそめ、街灯の光へ歩み寄った。
つまり、誘いに乗った。
亀井絵里は決して暴力を生業にしている訳ではないが、たたかいの中に身を置く身である。
敵に挑まれて逃げる事はしない。彼女もまた、一人の戦士であるからだ。
男の頬に張り付いた笑みは、絵里のそういった気性を見抜いているかのようだった。
絵里が光のふちに足をかけた瞬間、ひゅん、と金属光が走った。
光は軽く傾けた絵里の頬を掠め、闇の中へ走り抜けていき、そして背後でカキン、という音を立てた。
128 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:57:59.27 0
「流石に、かわすか」
「危ないわねえ。いきなりナイフ投げつけるなんて」
緊張感を置き去りにしたような口調で男の目を見つめる絵里の頬に赤い線が走り、そこから血玉が浮き上がってくる。
ナイフが掠めた所が切れたのだ。ほんの浅い傷である。
そして同時に、男の頬にも絵里と全く同じ傷が走っていた。
「これが傷の共有って奴か…」
ぞくぞくするような声で男が呟いた。
もし、絵里がナイフを避けられずに、例えば目を貫かれていたとしたら、男の目も同じ傷を負う事になる。
一対一のたたかいでは絵里の能力ほど厄介なものもない筈なのだが、男の頬に貼り付いた笑みから窺える物は余裕の色のみであった。
「こりゃあ面倒くせえ能力だな…」
「私も面倒は嫌いなのよね。出来ればこのまま引き下がってくれると嬉しいんだけど」
「俺は気にしねえよ」
そう言って、男は頬から流れる血を拭った。
街灯に照らされた男の顔を見つめる絵里の目が、すっと細められた。
「なるほどねえ…あなたが私の前に現れた理由が分かった」
男の頬の傷が、消えていた。
「超再生っていうのさ。見ての通り、俺はどんなダメージからでも即座に回復できるぜ」
「面倒な事になった」
「そいつは面倒とは言わねェ、絶望と言うんだぜ。ペイン・バッカー」
「その名前で呼ばないでもらえる?」
二人は同時に構えた。
街灯に照らされた半径2~3メートル程の空間が、そのたたかいのリングとなった。
街灯を挟んで、男は壁を左に、絵里は壁を右手に、向かい合って立つ。
「危ないわねえ。いきなりナイフ投げつけるなんて」
緊張感を置き去りにしたような口調で男の目を見つめる絵里の頬に赤い線が走り、そこから血玉が浮き上がってくる。
ナイフが掠めた所が切れたのだ。ほんの浅い傷である。
そして同時に、男の頬にも絵里と全く同じ傷が走っていた。
「これが傷の共有って奴か…」
ぞくぞくするような声で男が呟いた。
もし、絵里がナイフを避けられずに、例えば目を貫かれていたとしたら、男の目も同じ傷を負う事になる。
一対一のたたかいでは絵里の能力ほど厄介なものもない筈なのだが、男の頬に貼り付いた笑みから窺える物は余裕の色のみであった。
「こりゃあ面倒くせえ能力だな…」
「私も面倒は嫌いなのよね。出来ればこのまま引き下がってくれると嬉しいんだけど」
「俺は気にしねえよ」
そう言って、男は頬から流れる血を拭った。
街灯に照らされた男の顔を見つめる絵里の目が、すっと細められた。
「なるほどねえ…あなたが私の前に現れた理由が分かった」
男の頬の傷が、消えていた。
「超再生っていうのさ。見ての通り、俺はどんなダメージからでも即座に回復できるぜ」
「面倒な事になった」
「そいつは面倒とは言わねェ、絶望と言うんだぜ。ペイン・バッカー」
「その名前で呼ばないでもらえる?」
二人は同時に構えた。
街灯に照らされた半径2~3メートル程の空間が、そのたたかいのリングとなった。
街灯を挟んで、男は壁を左に、絵里は壁を右手に、向かい合って立つ。
129 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:59:02.45 0
対峙する二人の体格の差が著しい。少なく見積もっても身長は40センチ、体重は70キロは違うだろう。無論、男の方が大きい。
男は空手とボクシングを混ぜたようなファイティングポーズをとり、細かくリズムを刻んでいる。
自己流ではあるのだろうが、実戦の中で磨き上げてきた事がその構えで分かる。
まるで巨大な岩が脈動しているような、異様な迫力があった。
一方の亀井絵里の構えは独特であった。
腰を深く落とし、両手を前に突き出して軽く肘を曲げている。見るからに受けを主眼に置いた構えだ。
「古武術かい」
今時実戦で古武術など、という嘲りの色があった。
古武術の神秘性など出る幕ではないとの含みが言葉の中に濃厚に含まれている。
たたかいを決めるのは圧倒的なパワーとスピード、つまり強靭な肉体こそが勝利を掴むのだという思想がこの男を支配していた。
「ひとつ言っておくけど、私は愛ちゃん程強くないし、ガキさんみたいに上手くあしらったりできないから」
「だから何だ」
「手加減出来ないわよ」
男の中に芽生えた凶暴な衝動が、たたかいの幕を開け放った。
絵里の顔面目がけて、男の巨大な靴の底が素っ飛んできた。
すうっと吸いこまれるように絵里は前に出る。ぶん、と空気が悲鳴を上げた。
絵里の髪が数本宙に舞う。紙一重の所で蹴りをかわしていた。
前蹴りを外した、と思った時には、絵里は男の懐に潜り込んでいた。
絵里の掌が男のみぞおちに触れた、次の瞬間、どんっ、という衝撃が男を貫いた。
男の巨体がバランスを失って後方へ倒れこむ。
寸剄という技だ。別名をワンインチパンチ。僅かな動作で強い打撃力を生む技で、修得にはかなりの訓練を必要とする。
倒れた男の顔面に、踵が降って来た。
地面を転がってそれを逃れ、距離をとり、体勢を立て直す。
街灯に照らされた絵里の顔は、透き通るように無表情であった。
男は空手とボクシングを混ぜたようなファイティングポーズをとり、細かくリズムを刻んでいる。
自己流ではあるのだろうが、実戦の中で磨き上げてきた事がその構えで分かる。
まるで巨大な岩が脈動しているような、異様な迫力があった。
一方の亀井絵里の構えは独特であった。
腰を深く落とし、両手を前に突き出して軽く肘を曲げている。見るからに受けを主眼に置いた構えだ。
「古武術かい」
今時実戦で古武術など、という嘲りの色があった。
古武術の神秘性など出る幕ではないとの含みが言葉の中に濃厚に含まれている。
たたかいを決めるのは圧倒的なパワーとスピード、つまり強靭な肉体こそが勝利を掴むのだという思想がこの男を支配していた。
「ひとつ言っておくけど、私は愛ちゃん程強くないし、ガキさんみたいに上手くあしらったりできないから」
「だから何だ」
「手加減出来ないわよ」
男の中に芽生えた凶暴な衝動が、たたかいの幕を開け放った。
絵里の顔面目がけて、男の巨大な靴の底が素っ飛んできた。
すうっと吸いこまれるように絵里は前に出る。ぶん、と空気が悲鳴を上げた。
絵里の髪が数本宙に舞う。紙一重の所で蹴りをかわしていた。
前蹴りを外した、と思った時には、絵里は男の懐に潜り込んでいた。
絵里の掌が男のみぞおちに触れた、次の瞬間、どんっ、という衝撃が男を貫いた。
男の巨体がバランスを失って後方へ倒れこむ。
寸剄という技だ。別名をワンインチパンチ。僅かな動作で強い打撃力を生む技で、修得にはかなりの訓練を必要とする。
倒れた男の顔面に、踵が降って来た。
地面を転がってそれを逃れ、距離をとり、体勢を立て直す。
街灯に照らされた絵里の顔は、透き通るように無表情であった。
130 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:00:17.85 0
「なかなかえげつない真似してくれんじゃねェか」
既に、男はダメージから回復している。
先程の絵里の寸剄がダメージを与える事を目的にしたものではなかったとはいえ、恐るべき回復力である。
「手加減出来ないって言ったでしょ?」
再び、絵里が構えをとった。先程と同じ受けを主眼に置いた構えだ。
ゆっくりとした呼吸を繰り返すその姿は、まるで風の様だった。
静止した風というものがもしあるのなら、この様なものかもしれない。
「死にぞこないが、いきがるんじゃねェ」
獰猛な臭気をふんだんに含ませた声で、男が言った。
“死にぞこない”とは、亀井絵里が抱える心臓の病の事を指している。
絵里の病は現代の医学では原因が掴めていない。つまり、不治であった。
幼い頃に発症したものだが、リゾナンターとダークネスのたたかいが激しさを増すにつれ、病状は加速的に進行している。
普通の人間であれば、こうして立っているのが不思議なほどであろう。
「私は後どれくらい生きられるか分からないから、やれる事はやってんのよ」
「どれくらいも何もよう、お前の命日は今日だぜ」
言い終わると同時に、男が地面を蹴った。シィッと鋭く息を吐きながら拳を繰り出す。
次の瞬間、正確に凄まじいスピードで絵里の顎を狙って放たれたその拳は、むなしく空を切っていた。
間髪いれずに放った左拳の一撃も当たらない。完全に絵里に見切られていた。
―病人の動きかよこれが!
「ちいっ」と男の舌打ちが聞こえた。焦れている。リゾナンター亀井絵里がここまで“出来る”とは全く予想外だったのだろう。
男の焦燥に、狙い澄まされた絵里の右足が跳ね上がった。
ほれぼれするような軌道を描いて、男の顎を捉える。
夜の闇に、恐るべき重量感を伴った打撃音が響いた。
既に、男はダメージから回復している。
先程の絵里の寸剄がダメージを与える事を目的にしたものではなかったとはいえ、恐るべき回復力である。
「手加減出来ないって言ったでしょ?」
再び、絵里が構えをとった。先程と同じ受けを主眼に置いた構えだ。
ゆっくりとした呼吸を繰り返すその姿は、まるで風の様だった。
静止した風というものがもしあるのなら、この様なものかもしれない。
「死にぞこないが、いきがるんじゃねェ」
獰猛な臭気をふんだんに含ませた声で、男が言った。
“死にぞこない”とは、亀井絵里が抱える心臓の病の事を指している。
絵里の病は現代の医学では原因が掴めていない。つまり、不治であった。
幼い頃に発症したものだが、リゾナンターとダークネスのたたかいが激しさを増すにつれ、病状は加速的に進行している。
普通の人間であれば、こうして立っているのが不思議なほどであろう。
「私は後どれくらい生きられるか分からないから、やれる事はやってんのよ」
「どれくらいも何もよう、お前の命日は今日だぜ」
言い終わると同時に、男が地面を蹴った。シィッと鋭く息を吐きながら拳を繰り出す。
次の瞬間、正確に凄まじいスピードで絵里の顎を狙って放たれたその拳は、むなしく空を切っていた。
間髪いれずに放った左拳の一撃も当たらない。完全に絵里に見切られていた。
―病人の動きかよこれが!
「ちいっ」と男の舌打ちが聞こえた。焦れている。リゾナンター亀井絵里がここまで“出来る”とは全く予想外だったのだろう。
男の焦燥に、狙い澄まされた絵里の右足が跳ね上がった。
ほれぼれするような軌道を描いて、男の顎を捉える。
夜の闇に、恐るべき重量感を伴った打撃音が響いた。
131 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:01:17.25 0
―!
男の視界が霞む。丸太でぶん殴られたかと思うような衝撃があった。
がくっと膝が折れる。
これが病人の繰り出した蹴りだと、誰が信じられようか。
「伊達にリゾナンターやってる訳じゃないのよ」
霞む視界に、亀井絵里のスニーカーの底が映る。
視界が黒く染まると同時に、再度、衝撃が男の顔面を貫いた。
男の首が異様な角度に折れ曲がり、そのまま地面に崩れ落ちる。
絵里は、顔面から大量の血を流しながら昏倒している男から目を逸らし、深く息を吐いた。
足の裏に、肉の砕ける嫌な感覚がこびりついている。
靴底を地面にこすりつけ、血を拭うと絵里は踵を返し再び夜の闇を歩き――
「人間の蹴りじゃねえなァ…まるで化け物だぜ」
地の底から響くような声が、絵里の足を止めた。
「驚いた…まだ立ち上がれるの?まるでゾンビね」
絵里の蹴りをまともに食らえば、常人なら軽く一月は病院のベッドで流動食の世話になる破目に陥る。
しかし、この男の超再生能力は絵里の想像を凌駕していた。
街灯に照らされた男の顔の傷がみるみるふさがっていく。
「どうやら俺よりお前の方が大分強えなァ…たった九人の小娘に組織も手こずる訳だぜ」
「私の方があなたより強いって分かってもらえたんならそれでいいわ。これ以上痛い思いする事ないし」
男はべっ、と地面に血を吐き捨て再び構えを取った。まだ続ける、という意思表示であろう。
嘆息して、亀井絵里も再び構えを取る。
男の視界が霞む。丸太でぶん殴られたかと思うような衝撃があった。
がくっと膝が折れる。
これが病人の繰り出した蹴りだと、誰が信じられようか。
「伊達にリゾナンターやってる訳じゃないのよ」
霞む視界に、亀井絵里のスニーカーの底が映る。
視界が黒く染まると同時に、再度、衝撃が男の顔面を貫いた。
男の首が異様な角度に折れ曲がり、そのまま地面に崩れ落ちる。
絵里は、顔面から大量の血を流しながら昏倒している男から目を逸らし、深く息を吐いた。
足の裏に、肉の砕ける嫌な感覚がこびりついている。
靴底を地面にこすりつけ、血を拭うと絵里は踵を返し再び夜の闇を歩き――
「人間の蹴りじゃねえなァ…まるで化け物だぜ」
地の底から響くような声が、絵里の足を止めた。
「驚いた…まだ立ち上がれるの?まるでゾンビね」
絵里の蹴りをまともに食らえば、常人なら軽く一月は病院のベッドで流動食の世話になる破目に陥る。
しかし、この男の超再生能力は絵里の想像を凌駕していた。
街灯に照らされた男の顔の傷がみるみるふさがっていく。
「どうやら俺よりお前の方が大分強えなァ…たった九人の小娘に組織も手こずる訳だぜ」
「私の方があなたより強いって分かってもらえたんならそれでいいわ。これ以上痛い思いする事ないし」
男はべっ、と地面に血を吐き捨て再び構えを取った。まだ続ける、という意思表示であろう。
嘆息して、亀井絵里も再び構えを取る。
132 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:02:06.36 0
「痛い目に遭うのが趣味みたいね」
「こっからはよう、我慢比べと行こうぜ」
「我慢?別に我慢なんかしてないけど」
唇に薄い笑みを浮かべて、男は芝居がかった仕草で鼻をひくつかせた。
「汗の匂いがするなァ…お嬢ちゃんの汗の匂いかなァ…」
うっすらと亀井絵里の全身を汗が包みこんでいる。それを嗅がれたのだ。
何かを汚された様な、生理的な嫌悪感が絵里の眉をひそめさせる。
「鼻が良いのね。犬みたい」
「疲れてきてんじゃねえのか?リゾナンターさんよォ!」
男が疾った。弾丸のように拳をぶっ放す。
拳の軌道は読めている。かわせる。
―かわしてまた蹴りを…
ちっ
―かすった?
絵里の左のまぶたに熱が走る。
男の攻撃は読めてはいたが、肉体の反応が一瞬遅れたのだ。
「シャァ!」
男の膝が絵里のみぞおちへ伸びあがってくる。
速い。このタイミングでかわすのは難しい。
膝と腹の間に両手を差し込んでガードする。
膝がぶち当たった衝撃が絵里の体を貫き、ガードごと空中に浮かされた。
―!
「こっからはよう、我慢比べと行こうぜ」
「我慢?別に我慢なんかしてないけど」
唇に薄い笑みを浮かべて、男は芝居がかった仕草で鼻をひくつかせた。
「汗の匂いがするなァ…お嬢ちゃんの汗の匂いかなァ…」
うっすらと亀井絵里の全身を汗が包みこんでいる。それを嗅がれたのだ。
何かを汚された様な、生理的な嫌悪感が絵里の眉をひそめさせる。
「鼻が良いのね。犬みたい」
「疲れてきてんじゃねえのか?リゾナンターさんよォ!」
男が疾った。弾丸のように拳をぶっ放す。
拳の軌道は読めている。かわせる。
―かわしてまた蹴りを…
ちっ
―かすった?
絵里の左のまぶたに熱が走る。
男の攻撃は読めてはいたが、肉体の反応が一瞬遅れたのだ。
「シャァ!」
男の膝が絵里のみぞおちへ伸びあがってくる。
速い。このタイミングでかわすのは難しい。
膝と腹の間に両手を差し込んでガードする。
膝がぶち当たった衝撃が絵里の体を貫き、ガードごと空中に浮かされた。
―!
133 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:04:09.93 0
宙に浮いた絵里めがけて、間髪入れずに渾身の右拳が走る。
「ちいい!」
絵里は咄嗟に空中で身を翻し右拳の一撃をやりすごす。
―かわしやがった!?
絵里は、鼻先を走り抜けていった右腕に、スルスルとつる植物のように四肢を絡みつけた。
みしり、と男の肘が軋んだ。そのまま体重をかけて地面に落下する。
背筋が冷たくなるような、鈍い音が響いた。
「ぐうう!」
男が発する苦悶の声を聞きながら、絵里は立ち上がって男を見つめる。
男の肘が逆方向に曲がっていた。
絵里が空中で関節を極め、地面に落下するショックを利用して折ったのだ。
男は、苦痛に歪んだ唇を吊り上げ、強引に笑みを作った。
「普通なら…2回負けてるな…」
「やめるなら今のうちよ」
「でも、かすったなァ…俺のパンチが」
そう言って男は左手で折れた右腕を掴み、無理やり元のかたちに腕を戻した。
そして、右手で拳を作る。
「次は当たるんじゃねえか?」
絵里の心臓に鈍痛が走った。
男の意識を刈りとるのが先か、絵里の心臓が限界を迎えるのが先か。
我慢比べは、既に始まっていたのだ。
「ちいい!」
絵里は咄嗟に空中で身を翻し右拳の一撃をやりすごす。
―かわしやがった!?
絵里は、鼻先を走り抜けていった右腕に、スルスルとつる植物のように四肢を絡みつけた。
みしり、と男の肘が軋んだ。そのまま体重をかけて地面に落下する。
背筋が冷たくなるような、鈍い音が響いた。
「ぐうう!」
男が発する苦悶の声を聞きながら、絵里は立ち上がって男を見つめる。
男の肘が逆方向に曲がっていた。
絵里が空中で関節を極め、地面に落下するショックを利用して折ったのだ。
男は、苦痛に歪んだ唇を吊り上げ、強引に笑みを作った。
「普通なら…2回負けてるな…」
「やめるなら今のうちよ」
「でも、かすったなァ…俺のパンチが」
そう言って男は左手で折れた右腕を掴み、無理やり元のかたちに腕を戻した。
そして、右手で拳を作る。
「次は当たるんじゃねえか?」
絵里の心臓に鈍痛が走った。
男の意識を刈りとるのが先か、絵里の心臓が限界を迎えるのが先か。
我慢比べは、既に始まっていたのだ。
135 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:07:23.76 0
乙です
鬼気迫る戦いですね
早く続き読みたい
鬼気迫る戦いですね
早く続き読みたい
136 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:15:05.55 0
何か凄い話が来てますな
137 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:41:20.16 0
162 名無し募集中。。。 [] 2009/10/11(日) 21:19:22.41 O ID: Be:
今日会場に来る車で寝てたら隣の光井に着いてないのに着きましたって起こされる夢を見て
現実かと思って光井に着きましたって言った?って聞いたら言ってませんと言われ
これはデジャヴュだ!と思ったんですけど、人間には誰でも予知能力があってそれがデジャヴュなんですよ知ってます?
という現場で聞いててもよく分からん話だったw
今日会場に来る車で寝てたら隣の光井に着いてないのに着きましたって起こされる夢を見て
現実かと思って光井に着きましたって言った?って聞いたら言ってませんと言われ
これはデジャヴュだ!と思ったんですけど、人間には誰でも予知能力があってそれがデジャヴュなんですよ知ってます?
という現場で聞いててもよく分からん話だったw
138 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:46:32.28 0
それ最初見たときはあっと思ったけどよく読んだら別に光井が予知能力あるって話じゃないからね
139 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:55:33.59 0
れいなはノープランすぎるw
140 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:58:56.48 0
でもそこがいい
141 : 名無し募集中。。。 [] 投稿日:2009/10/11(日) 23:03:31.29 0
( `.∀´)<永遠殺しよ
142 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:06:15.46 0
143 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:21:31.73 O
文章だけではできないことを見事にやってのけているところが素晴らしいですよね
かたくなに目を光らせウサギを挟み込むポリシー(?)とw
かたくなに目を光らせウサギを挟み込むポリシー(?)とw
144 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:37:29.01 O
145 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:42:18.82 0
ちょっと手直しをしてたんで遅くなりましたが
>>134の続きを投下します
>>134の続きを投下します
146 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:43:29.91 0
絵里の呼吸が、浅く、速くなってきている。
生命を賭したたたかいは、短時間で恐ろしく体力を消耗する。
体力の消耗はそのまま心臓への負担に直結し、それが限界を迎えるという事は、絵里の生命に取り返しのつかないダメージがあるという事だ。
つまりそれは、死をも意味する。
「お前の方が強いのに、追い詰められてんのはお前の方だなァ」
ぎらり、と獰猛なまなざしを放つ男の呼吸は、些かも乱れていない。無尽蔵のスタミナが肉の奥で蠢いているようだ。
しかし、この状況において尚、亀井絵里の表情には焦りや恐れといったものは現れていない。
ただ、ただ静かな顔をしていた。
「それによ…そろそろアレが効いてくる頃だぜ」
アレが何なのか、絵里には見当が付いていた。それのせいで男の拳を完全にかわせなかったのだ。
「さっきのナイフに何か塗ってたわね」
「ちょっとしたしびれ薬さ。大した量じゃねえから2~30分もすりゃ元通りだ」
先程絵里が誘いに乗った時、男が投げたナイフには体性運動神経を鈍らせる薬品が塗られていたのだ。
絵里の体内に入ったのはほんの微量である。運動神経を阻害されるといっても、コンマ一秒を満たすかどうか。
しかし、たたかいの刹那を削り合うこの状況では、コンマ一秒の損失は致命的といえる。
絵里がナイフを完全にかわさなったのは、傷の共有という能力を相手に知らしめるためだった。
出来る事なら男がこの能力にひるんで退いてくれればと思っていたからだ。
その絵里の心遣いを逆手に取られた格好になった。
「お前がちゃんとナイフをかわさねえってのは読めていた。勝負はそん時についてたんだよ」
「勝負がついてた?おかしな事言うわね」
「強がりはよしな…今のお前は翼をもがれた鳥みたいなもんだぜ」
「…」
「このままお前を優しくなぶり殺しにする事も出来るがよ、俺は女をいたぶる趣味はねえんだ」
「意外と紳士なのね。人は見かけによらないって言うけど」
生命を賭したたたかいは、短時間で恐ろしく体力を消耗する。
体力の消耗はそのまま心臓への負担に直結し、それが限界を迎えるという事は、絵里の生命に取り返しのつかないダメージがあるという事だ。
つまりそれは、死をも意味する。
「お前の方が強いのに、追い詰められてんのはお前の方だなァ」
ぎらり、と獰猛なまなざしを放つ男の呼吸は、些かも乱れていない。無尽蔵のスタミナが肉の奥で蠢いているようだ。
しかし、この状況において尚、亀井絵里の表情には焦りや恐れといったものは現れていない。
ただ、ただ静かな顔をしていた。
「それによ…そろそろアレが効いてくる頃だぜ」
アレが何なのか、絵里には見当が付いていた。それのせいで男の拳を完全にかわせなかったのだ。
「さっきのナイフに何か塗ってたわね」
「ちょっとしたしびれ薬さ。大した量じゃねえから2~30分もすりゃ元通りだ」
先程絵里が誘いに乗った時、男が投げたナイフには体性運動神経を鈍らせる薬品が塗られていたのだ。
絵里の体内に入ったのはほんの微量である。運動神経を阻害されるといっても、コンマ一秒を満たすかどうか。
しかし、たたかいの刹那を削り合うこの状況では、コンマ一秒の損失は致命的といえる。
絵里がナイフを完全にかわさなったのは、傷の共有という能力を相手に知らしめるためだった。
出来る事なら男がこの能力にひるんで退いてくれればと思っていたからだ。
その絵里の心遣いを逆手に取られた格好になった。
「お前がちゃんとナイフをかわさねえってのは読めていた。勝負はそん時についてたんだよ」
「勝負がついてた?おかしな事言うわね」
「強がりはよしな…今のお前は翼をもがれた鳥みたいなもんだぜ」
「…」
「このままお前を優しくなぶり殺しにする事も出来るがよ、俺は女をいたぶる趣味はねえんだ」
「意外と紳士なのね。人は見かけによらないって言うけど」
147 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:45:18.73 0
男は無言でズボンの後ポケットから、手のひらに収まる大きさの棒を取りだした。
街灯の明かりを鈍く反射している。見ると、それは金属製の注射器だった。
「苦しまずに死ねる毒だ。致死量のたっぷり5倍はある。お前の能力は毒までは共有できねえんだろ」
「ねえ…やめるなら今のうちよ?」
「大人しくしてりゃ、すぐ終わる」
「あなた、分かってないわ」
一呼吸おいて、絵里は言葉を続ける。
静かではあるが、強い意志が込められた口調だった。
「勝負はまだついていない。あなたの負けか、あなたが退くか、どちらかよ」
「何言ってやがる」
「私の負けという選択肢は無いと言っているの。私の能力にあなたはきっと耐えられないから」
「お前目ん玉どっかに落っことしてきたのか?俺の超再生はお前の傷の共有の上をいってるだろうが」
「そう、あなたの超再生は不自然に強すぎる。さゆの治癒でももっと時間がかかるのよ?薬物で強化されてるんでしょ」
「俺みてえなのがのし上がるにゃ、そうするしかねえんだよ」
「聞こえるわ、あなたの命の悲鳴が。能力と引き換えにされた命の悲鳴が」
そこまで言って、絵里は男の目を凝っと見つめた。
そのまなざしには、かなしみと、憐れみの光があった。
「別の生き方を探して、今ならまだ間に合うから」
「お前によ…俺の何が分かるんだよ」
「分からないわよ、あなたの事知らないもの。私が言ってるのはあなたの“これまで”じゃないの。“これから”の話をしてるの」
「うるせえ!」
突風のような蹴りが絵里を襲った。
咄嗟に防いだ左腕ごと吹き飛ばされ、壁に叩きつけられ、そして地面に転がされた。
「くっ!」
街灯の明かりを鈍く反射している。見ると、それは金属製の注射器だった。
「苦しまずに死ねる毒だ。致死量のたっぷり5倍はある。お前の能力は毒までは共有できねえんだろ」
「ねえ…やめるなら今のうちよ?」
「大人しくしてりゃ、すぐ終わる」
「あなた、分かってないわ」
一呼吸おいて、絵里は言葉を続ける。
静かではあるが、強い意志が込められた口調だった。
「勝負はまだついていない。あなたの負けか、あなたが退くか、どちらかよ」
「何言ってやがる」
「私の負けという選択肢は無いと言っているの。私の能力にあなたはきっと耐えられないから」
「お前目ん玉どっかに落っことしてきたのか?俺の超再生はお前の傷の共有の上をいってるだろうが」
「そう、あなたの超再生は不自然に強すぎる。さゆの治癒でももっと時間がかかるのよ?薬物で強化されてるんでしょ」
「俺みてえなのがのし上がるにゃ、そうするしかねえんだよ」
「聞こえるわ、あなたの命の悲鳴が。能力と引き換えにされた命の悲鳴が」
そこまで言って、絵里は男の目を凝っと見つめた。
そのまなざしには、かなしみと、憐れみの光があった。
「別の生き方を探して、今ならまだ間に合うから」
「お前によ…俺の何が分かるんだよ」
「分からないわよ、あなたの事知らないもの。私が言ってるのはあなたの“これまで”じゃないの。“これから”の話をしてるの」
「うるせえ!」
突風のような蹴りが絵里を襲った。
咄嗟に防いだ左腕ごと吹き飛ばされ、壁に叩きつけられ、そして地面に転がされた。
「くっ!」
148 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:46:38.47 0
左腕に激痛が走る。
「腕にひびがいったなァ…我ながらいい蹴りだぜ」
左手が動かない。男の言った通りだった。
男にも絵里が食らったダメージと同じものが返されているのだが、男は既にダメージから立ち直っている。
「腕を折られて地面に這いつくばってんのはお前だ。とっとと諦めろよ」
「分かってないのはあなたの方。あなたにこの荷は背負えない」
「お嬢ちゃんよう、お前は強かった。いい戦士だったよ。心臓の病気さえなけりゃあなあ」
倒れている絵里に向かって男が歩みよる。
「それ以上近づいたら“傷の共有”を使う、やめるなら今のうちよ。いい?これで3回警告したわ。4回目は無い」
「続きはあの世でほざきな」
男は絵里の傍に立って、注射器を構えた。
「…あなたの死は、せめて私が覚えていよう」
絵里は、自分の胸に右手を当て、意識を集中した。
そして、どんっ、と胸を突いた。
同時に男の心臓を、何かが貫いていった。決定的な、何か。
男の膝が崩れ落ちる。とても立っていられなかった。
「――!な、何をした…?」
先程男に当てた寸剄。絵里はそれをごく弱い力で自分の心臓に当てたのだ。
「傷の共有」
「傷の…!?」
「腕にひびがいったなァ…我ながらいい蹴りだぜ」
左手が動かない。男の言った通りだった。
男にも絵里が食らったダメージと同じものが返されているのだが、男は既にダメージから立ち直っている。
「腕を折られて地面に這いつくばってんのはお前だ。とっとと諦めろよ」
「分かってないのはあなたの方。あなたにこの荷は背負えない」
「お嬢ちゃんよう、お前は強かった。いい戦士だったよ。心臓の病気さえなけりゃあなあ」
倒れている絵里に向かって男が歩みよる。
「それ以上近づいたら“傷の共有”を使う、やめるなら今のうちよ。いい?これで3回警告したわ。4回目は無い」
「続きはあの世でほざきな」
男は絵里の傍に立って、注射器を構えた。
「…あなたの死は、せめて私が覚えていよう」
絵里は、自分の胸に右手を当て、意識を集中した。
そして、どんっ、と胸を突いた。
同時に男の心臓を、何かが貫いていった。決定的な、何か。
男の膝が崩れ落ちる。とても立っていられなかった。
「――!な、何をした…?」
先程男に当てた寸剄。絵里はそれをごく弱い力で自分の心臓に当てたのだ。
「傷の共有」
「傷の…!?」
149 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:47:41.45 0
男の言葉は声になっていない。声が絞りだせないほどの苦痛が、男を襲っている。
絵里は立ち上がって、言った。
「私の傷の共有はね、体の傷ともう一つ、共有できる傷があるの。私の心臓の病気よ」
言うなれば、命の傷。
絵里の病がもたらす苦痛と同じものが、男の心臓に牙を突き立てる。
それが、リゾナンター亀井絵里の能力であった。
彼女の命を蝕むいっぴきの孤独が、彼女の最大の刃。
その絵里の言葉が男には届いているのか、どうか。
男は地面に這いつくばり、苦悶の呻きを上げ続けていた。
―か、乾く…!命が…俺の…枯れる…!
圧倒的な絶望が、男を飲みこんでいく。
男の肉体と能力は組織にも類を見ない程強靭であったが、その反動として、その生命はあまりにも脆弱だった。
―まるで、砂漠…
まるで心臓を砂漠に打ち捨てられたような、名状し難い孤独の苦痛が男を苛んでいる。
死という暗黒が口を開けて己を飲みこもうとしている。男にはそう感じられた。
―し、信じられねえ…何で…何故だ…?
男を見つめる絵里の瞳は、静謐な闇色を湛えている。
亀井絵里は生命の砂漠で一人、佇んでいる。
―何故こいつは立っていられる?こんなものを抱えて何で生きてられるんだ?
絵里は立ち上がって、言った。
「私の傷の共有はね、体の傷ともう一つ、共有できる傷があるの。私の心臓の病気よ」
言うなれば、命の傷。
絵里の病がもたらす苦痛と同じものが、男の心臓に牙を突き立てる。
それが、リゾナンター亀井絵里の能力であった。
彼女の命を蝕むいっぴきの孤独が、彼女の最大の刃。
その絵里の言葉が男には届いているのか、どうか。
男は地面に這いつくばり、苦悶の呻きを上げ続けていた。
―か、乾く…!命が…俺の…枯れる…!
圧倒的な絶望が、男を飲みこんでいく。
男の肉体と能力は組織にも類を見ない程強靭であったが、その反動として、その生命はあまりにも脆弱だった。
―まるで、砂漠…
まるで心臓を砂漠に打ち捨てられたような、名状し難い孤独の苦痛が男を苛んでいる。
死という暗黒が口を開けて己を飲みこもうとしている。男にはそう感じられた。
―し、信じられねえ…何で…何故だ…?
男を見つめる絵里の瞳は、静謐な闇色を湛えている。
亀井絵里は生命の砂漠で一人、佇んでいる。
―何故こいつは立っていられる?こんなものを抱えて何で生きてられるんだ?
150 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:49:13.17 0
この地上に、亀井絵里の孤独を本当の意味で共有している者がいるとすれば、道重さゆみでも、高橋愛でもない。
絵里の生命を蝕み続ける病を体験しているこの男こそが、絵里の真の理解者であった。
ごく短い期間の理解者。人が生を受け死へ至るその旅路を、ほんの少しだけ共に歩く者。
―強ええんだなァ…あんたの命は…
苦痛の中で男に芽生えた感情は二つ。
絶望と、ある種の感動だった。
恐るべき死の暗黒に蝕まれながら、決して輝きを失う事のない生命があるという事。
その生命の持ち主が今、目の前にいるという感動。
男は最後の力を振り絞って、言葉を紡ぎ出した。
「俺を殺すのは…お前じゃねえよ…」
手にした注射器を、致死量を遥かに超える毒を、男は自分の胸に突き立てた。
それは、単に苦痛から逃れるためだったのか。
それとも、死に至る病という荷を背負って生きる亀井絵里に、これ以上余計な物を背負わせたくない、というある種の優しさのためか。
確かめる術はない。
絵里の生命を蝕み続ける病を体験しているこの男こそが、絵里の真の理解者であった。
ごく短い期間の理解者。人が生を受け死へ至るその旅路を、ほんの少しだけ共に歩く者。
―強ええんだなァ…あんたの命は…
苦痛の中で男に芽生えた感情は二つ。
絶望と、ある種の感動だった。
恐るべき死の暗黒に蝕まれながら、決して輝きを失う事のない生命があるという事。
その生命の持ち主が今、目の前にいるという感動。
男は最後の力を振り絞って、言葉を紡ぎ出した。
「俺を殺すのは…お前じゃねえよ…」
手にした注射器を、致死量を遥かに超える毒を、男は自分の胸に突き立てた。
それは、単に苦痛から逃れるためだったのか。
それとも、死に至る病という荷を背負って生きる亀井絵里に、これ以上余計な物を背負わせたくない、というある種の優しさのためか。
確かめる術はない。
151 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:50:12.49 0
沈黙が訪れた。
しばらくの間、絵里は事切れた男の姿を無言で見つめていた。
もし、街灯に照らされた絵里の表情を見た者がいるとすれば、きっとその凄絶な美しさに息をのむに違いない。
誰よりも生の壮絶を知り、誰よりも死の甘美を知る。
だからこそ彼女は、誰よりも命に対して真摯でありうる。
亀井絵里を包む美しさは、その生と死の色彩がもたらすものなのかもしれない。
そして、彼女は踵を返し、歩き出した。
夜の闇の沈黙に、足音が吸いこまれていく。
一歩、そしてまた一歩と、亀井絵里は歩を進めていく。
忌まわしくも愛おしい、いっぴきの孤独と共に。
しばらくの間、絵里は事切れた男の姿を無言で見つめていた。
もし、街灯に照らされた絵里の表情を見た者がいるとすれば、きっとその凄絶な美しさに息をのむに違いない。
誰よりも生の壮絶を知り、誰よりも死の甘美を知る。
だからこそ彼女は、誰よりも命に対して真摯でありうる。
亀井絵里を包む美しさは、その生と死の色彩がもたらすものなのかもしれない。
そして、彼女は踵を返し、歩き出した。
夜の闇の沈黙に、足音が吸いこまれていく。
一歩、そしてまた一歩と、亀井絵里は歩を進めていく。
忌まわしくも愛おしい、いっぴきの孤独と共に。
153 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:12:15.22 0
>>152
凄い
バトルの決め技についてはそこだけを抜き出すとちょっと異論があるんですけど
そこに至るまでの格闘戦の描写が圧倒的に迫力があるので結局は納得してしまうという
敵の男が良くかけてるんだまた
でも自分は亀井の孤独をは道重さんですら共有できないっていう件に一番魅力を感じました
凛とした孤独というか誇りというか
このスレで描かれる亀井さんの強さの根源を描ききったというか
まあ長々と何が言いたかったかというととても面白かったということです
凄い
バトルの決め技についてはそこだけを抜き出すとちょっと異論があるんですけど
そこに至るまでの格闘戦の描写が圧倒的に迫力があるので結局は納得してしまうという
敵の男が良くかけてるんだまた
でも自分は亀井の孤独をは道重さんですら共有できないっていう件に一番魅力を感じました
凛とした孤独というか誇りというか
このスレで描かれる亀井さんの強さの根源を描ききったというか
まあ長々と何が言いたかったかというととても面白かったということです
154 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:15:06.33 0
美しい・・・
しかも予想しない結末
乙でした
しかも予想しない結末
乙でした
155 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:15:31.01 O
いやあ素晴らしい生命の重み美しさを思い知らされたいい作品でした
156 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:15:47.67 O
>>152
改めて言わせていただきます
亀井絵里が美しい…! ある部分で原点に返ったかのような 亀井絵里の抱く闇と孤独が本当に哀しく美しくその姿を彩っていますね
仲間と共に在りながら逃れえぬ孤独を抱える亀井絵里の強さと悲哀に心底痺れました
こういった「闇」にどうにも惹かれてしまう自分を改めて認識しました
見事な作品でした!
改めて言わせていただきます
亀井絵里が美しい…! ある部分で原点に返ったかのような 亀井絵里の抱く闇と孤独が本当に哀しく美しくその姿を彩っていますね
仲間と共に在りながら逃れえぬ孤独を抱える亀井絵里の強さと悲哀に心底痺れました
こういった「闇」にどうにも惹かれてしまう自分を改めて認識しました
見事な作品でした!
157 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:17:45.76 0
>>152
なんかもう言葉にできないほどすごいです
私に語彙がないので素晴らしいとしか言えません><
伏線の張り方とかセリフ回しとかとにかくカッコイイ!
いつもぽけぽけしてるようでやはり孤独を人一倍感じていた・・・
悲しくて切ない彼女の心情がひしひしと伝わってきました
これを読んだ後にリゾナントブルーのPVの亀井ちゃんをみると
またなにか心にグッとくるものがありました
素晴らしい作品をありがとうございました
なんかもう言葉にできないほどすごいです
私に語彙がないので素晴らしいとしか言えません><
伏線の張り方とかセリフ回しとかとにかくカッコイイ!
いつもぽけぽけしてるようでやはり孤独を人一倍感じていた・・・
悲しくて切ない彼女の心情がひしひしと伝わってきました
これを読んだ後にリゾナントブルーのPVの亀井ちゃんをみると
またなにか心にグッとくるものがありました
素晴らしい作品をありがとうございました
158 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 01:10:52.75 0
159 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:04:48.61 0
160 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:18:03.01 0
大作だなこりゃ
161 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:34:57.48 0
真夜中のリゾナント
162 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:42:36.23 0
163 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 06:32:12.43 O
早朝ホゼナント
164 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 06:33:19.40 O
今日こそリゾナントに行きたい!もしかして今日も休み?
165 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 07:40:37.56 O
俺の心の中の喫茶リゾナントは年中無休だから来てもいいよ
166 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 08:23:10.38 O
じゃあ今度お邪魔します・・・
・・・どういうことなの!?
・・・どういうことなの!?
167 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 09:26:42.18 O
从*・ 。.・)<現代のメシアが極度に可愛く保全なの
168 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 10:56:10.22 0
今スレは序盤から充実してるねほぜ
169 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 12:08:20.08 O
ノノ*^ー^)<今スレ「も」ですよ
170 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 13:31:37.13 O
>>159
ダークネス顔しとると言われるのは納得いかないっちゃ!
ダークネス顔しとると言われるのは納得いかないっちゃ!
171 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 13:39:43.29 0
お前か、先代「R」を倒したっていう新「R」は
172 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 13:45:24.15 0
チチの恨みを晴らしたんですね
分かります
分かります
173 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 14:30:39.48 0
田中博士のことか
174 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 15:04:50.30 0
175 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 16:18:17.67 0
感動しました
176 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:09:46.38 0
机の上に広げられた数々のメモを二人で睨んでいたら、
微かな物音が聞こえたような気がして、あたしは思わず顔を上げた。
向かい側に座る愛ちゃんは気にする風でもなく、変わらずにメモにペンを走らせている。
「ね、愛ちゃん、今」
「ん?」
「裏口から誰か出てったみたいだけど」
本人は音を立てないように静かに出て行ったみたいだったけど、
他のメンバーが寝静まった静かな深夜の今なら、小さな物音すら大きく聞こえる。
愛ちゃんは一気にメモの中身を仕上げるように手を動かしたあと、
「みっつぃやろ、間違いなく」
そう言いながら大きく伸びをした。
「え? みっつぃが?
ってか、愛ちゃん聞こえてたの?」
「んまぁ、あー誰か出てったなーくらいは思ったけど」
腕のストレッチなんかしながらのんびりと答える愛ちゃんに、
あたしは少なくとも焦りみたいなモノを感じていた。
だって、明日は大事な作戦の実行日。朝も早い。
あの子が一人で外に出て行くくらいに何か考えてるなら、話を聞いてあげるべきじゃない?
「ね、追いかけないと」
「いや、ええってええって」
ガタンと椅子を鳴らして立ち上がりかけたあたしに、愛ちゃんは手で座るように促した。
微かな物音が聞こえたような気がして、あたしは思わず顔を上げた。
向かい側に座る愛ちゃんは気にする風でもなく、変わらずにメモにペンを走らせている。
「ね、愛ちゃん、今」
「ん?」
「裏口から誰か出てったみたいだけど」
本人は音を立てないように静かに出て行ったみたいだったけど、
他のメンバーが寝静まった静かな深夜の今なら、小さな物音すら大きく聞こえる。
愛ちゃんは一気にメモの中身を仕上げるように手を動かしたあと、
「みっつぃやろ、間違いなく」
そう言いながら大きく伸びをした。
「え? みっつぃが?
ってか、愛ちゃん聞こえてたの?」
「んまぁ、あー誰か出てったなーくらいは思ったけど」
腕のストレッチなんかしながらのんびりと答える愛ちゃんに、
あたしは少なくとも焦りみたいなモノを感じていた。
だって、明日は大事な作戦の実行日。朝も早い。
あの子が一人で外に出て行くくらいに何か考えてるなら、話を聞いてあげるべきじゃない?
「ね、追いかけないと」
「いや、ええってええって」
ガタンと椅子を鳴らして立ち上がりかけたあたしに、愛ちゃんは手で座るように促した。
177 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:10:47.85 0
「…あの子な、何か視えたみたいやから」
「え?」
「さっきな、突然動き止めてぼーっとしとったから。
たぶん、なんか視ちゃったんやろ。
明日のことじゃない、ちょっと違う世界」
愛ちゃんは静かに立ち上がってカウンターの中へと回る。
「ちょっと休憩しよっか。頭、使いすぎちゃったしな」
そう言って紅茶の葉を蒸らし始める。
あたしは、それでもなんだか納得がいかない。
もちろん、みっつぃはちゃんとやってくれる子だって思ってるけど、
一人で抱え込むようなことがあるなら、明日の作戦にだって影響が出るかもしれない。
頬杖をつきながら紅茶を入れる愛ちゃんを眺めていると、
愛ちゃんはそんなあたしに気付いて、ちょっと吹き出すように笑った。
「だーいじょぶやって、そんな顔せんでも。
ちゃんとな、あの子はキチンと解決して戻ってくるって」
テーブルの上に二つのマグカップが並ぶ。
この時期、さすがに夜中は冷える。
一口飲むと、身体の中で固まったものがほぐれていくようで…
「たぶん、あとちょっとしたらまた誰か出ていくと思うで」
愛ちゃんの言葉に、思わず動きを止める。
数秒おいて、今度は遠慮のない大きさでドアの閉まる音がした。
「ま、あの子が何とかしてくれるやろ」
「え?」
「さっきな、突然動き止めてぼーっとしとったから。
たぶん、なんか視ちゃったんやろ。
明日のことじゃない、ちょっと違う世界」
愛ちゃんは静かに立ち上がってカウンターの中へと回る。
「ちょっと休憩しよっか。頭、使いすぎちゃったしな」
そう言って紅茶の葉を蒸らし始める。
あたしは、それでもなんだか納得がいかない。
もちろん、みっつぃはちゃんとやってくれる子だって思ってるけど、
一人で抱え込むようなことがあるなら、明日の作戦にだって影響が出るかもしれない。
頬杖をつきながら紅茶を入れる愛ちゃんを眺めていると、
愛ちゃんはそんなあたしに気付いて、ちょっと吹き出すように笑った。
「だーいじょぶやって、そんな顔せんでも。
ちゃんとな、あの子はキチンと解決して戻ってくるって」
テーブルの上に二つのマグカップが並ぶ。
この時期、さすがに夜中は冷える。
一口飲むと、身体の中で固まったものがほぐれていくようで…
「たぶん、あとちょっとしたらまた誰か出ていくと思うで」
愛ちゃんの言葉に、思わず動きを止める。
数秒おいて、今度は遠慮のない大きさでドアの閉まる音がした。
「ま、あの子が何とかしてくれるやろ」
178 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:11:38.60 0
>> >> >> >> >> >> >> >>
隣の布団ががさがさと動く音で、何となく目が覚めた。
小春の向いた方にはジュンジュンとリンリンが眠ってる。
ということは、後ろから聞こえてくるこの音はみっつぃか。
いつ戻ってきたんだろう? そういえば、今、何時なんだろう。
何となく起きてることがバレたくなくて、そのままの向きでじっとしていると、
みっつぃは静かに静かにドアを開けて、部屋を出て行ってしまったみたいだった。
「…?」
小春はぐるりと寝返りをうって向きを変えると、主のいない枕元にパーカーを見つけた。
上着を着ないってことは、たぶんトイレに行ったとかそんなもんだろう。
小春は仰向けになって、天井をぼけっと見つめた。
明日から何が始まるんだろう。
経験したことのない戦いって、いったいどんなことなんだろう?
自分ができることをすればいい。ただ、それだけなんだけど。
でも、できて当たり前のことができなかったことなんて、今までにも何度もある。
もし、作戦の中で、小春が失敗しちゃったら?
―――そう考えただけで恐ろしくなって、小春は思わず起き上がった。
部屋の中は相変わらず二人が静かに寝ていて、そして小春の右側は空いたまま。
みっつぃ、まだ帰ってこないの?
けっこう時間は経ってるような気がするけど。
>> >> >> >> >> >> >> >>
隣の布団ががさがさと動く音で、何となく目が覚めた。
小春の向いた方にはジュンジュンとリンリンが眠ってる。
ということは、後ろから聞こえてくるこの音はみっつぃか。
いつ戻ってきたんだろう? そういえば、今、何時なんだろう。
何となく起きてることがバレたくなくて、そのままの向きでじっとしていると、
みっつぃは静かに静かにドアを開けて、部屋を出て行ってしまったみたいだった。
「…?」
小春はぐるりと寝返りをうって向きを変えると、主のいない枕元にパーカーを見つけた。
上着を着ないってことは、たぶんトイレに行ったとかそんなもんだろう。
小春は仰向けになって、天井をぼけっと見つめた。
明日から何が始まるんだろう。
経験したことのない戦いって、いったいどんなことなんだろう?
自分ができることをすればいい。ただ、それだけなんだけど。
でも、できて当たり前のことができなかったことなんて、今までにも何度もある。
もし、作戦の中で、小春が失敗しちゃったら?
―――そう考えただけで恐ろしくなって、小春は思わず起き上がった。
部屋の中は相変わらず二人が静かに寝ていて、そして小春の右側は空いたまま。
みっつぃ、まだ帰ってこないの?
けっこう時間は経ってるような気がするけど。
179 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:12:30.60 0
小春は手を伸ばしてみっつぃのパーカーを手に取った。
きっちりとたたまれていて、几帳面だなぁと何となく思う。
…そういえば作戦会議が終わったあと、みっつぃはなんか考えすぎてるって言ってたっけ。
未来を視るだなんて、小春には想像もつかないような途方もない能力に、
きっと、みんなが期待しちゃってるんだと思う。小春も、もちろんその一人。
パーカーに、そっと耳を近づけてみる。
さっきまでみっつぃを包んでたキミは、何か知ってる?
ぎゅっと抱きしめるようにしていると、微かに声がしたような気がした。
『―――ねぇ、久住さん―――』
小春は耳を澄ます。そして心を研ぎ澄まして、声のした方を探す。
部屋の中とか、家の中とか、そういう近くじゃないけど。
でも、小春にはだんだんわかってきた。声のするところ、みっつぃのいるところ。
「…上着も着ないでそんなとこ行ったら、まず風邪引いちゃうじゃん」
丘の上なんて、珍しいところを選んだんだね。
何かを見上げていたその瞳には、いったい何が映ってるの?
部屋を抜け出し階段を下り、飛び出した玄関から見上げた空には、
街並みを明るく照らすまんまるの月が光っていた。
丘ならちょっとは月に近いもんね。
月の明るさを、美しさを教えてくれたみっつぃらしい、場所のチョイスかもしれない。
“久住さん”と呼び続けてる声が、耳じゃなくて心に響いてる。
小春は、今すぐそれに応えよう。待っててね、すぐ行くから。
きっちりとたたまれていて、几帳面だなぁと何となく思う。
…そういえば作戦会議が終わったあと、みっつぃはなんか考えすぎてるって言ってたっけ。
未来を視るだなんて、小春には想像もつかないような途方もない能力に、
きっと、みんなが期待しちゃってるんだと思う。小春も、もちろんその一人。
パーカーに、そっと耳を近づけてみる。
さっきまでみっつぃを包んでたキミは、何か知ってる?
ぎゅっと抱きしめるようにしていると、微かに声がしたような気がした。
『―――ねぇ、久住さん―――』
小春は耳を澄ます。そして心を研ぎ澄まして、声のした方を探す。
部屋の中とか、家の中とか、そういう近くじゃないけど。
でも、小春にはだんだんわかってきた。声のするところ、みっつぃのいるところ。
「…上着も着ないでそんなとこ行ったら、まず風邪引いちゃうじゃん」
丘の上なんて、珍しいところを選んだんだね。
何かを見上げていたその瞳には、いったい何が映ってるの?
部屋を抜け出し階段を下り、飛び出した玄関から見上げた空には、
街並みを明るく照らすまんまるの月が光っていた。
丘ならちょっとは月に近いもんね。
月の明るさを、美しさを教えてくれたみっつぃらしい、場所のチョイスかもしれない。
“久住さん”と呼び続けてる声が、耳じゃなくて心に響いてる。
小春は、今すぐそれに応えよう。待っててね、すぐ行くから。
180 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:13:23.35 0
<< << << << << << << <<
「…ったくあの子は、みんな寝てるってば」
ガキさんはドアの音のした玄関の方を睨みながらブツブツと文句を言っとる。
ま、ドア閉める音に構わないとこは、どこまでも真っ直ぐな小春らしいっちゅーか。
「そういえばあの二人、同い年なんだもんね」
「ん?」
「ほら、みっつぃがまだ“久住さん”って呼んでるし、“ですます”だし」
「あ、そういやそやな」
言われてみれば確かにそうやけど、なんか、あんまり気にもしてなかった。
それはそれで二人らしい感じって気がしてたから。
「でもみっつぃが『小春! ちょっと早よ来ぃや!』なんて言ってたら笑っちゃうね」
「ひゃひゃ、そんなんみっつぃらしくない感じやな」
けど、あーしはちょっとだけ知っとる。
ホントは、『小春』って呼んでみたいんやって。
聞くつもりもなかったけど、ある日みっつぃの心の声が流れ込んできた。
全然表には出さなくても、実はずーっと持ってる願望なんだろう。
そうじゃなきゃ、いくらあーしにでも聞こえてなんかこない。
「けど、未来なんて思ってもない方向に行ったりもするしなぁ」
残り少なくなった紅茶をスプーンでくるりとかき回す。
ガキさんは少しだけギョッとした顔をして、それから呆れたようにため息をついた。
「もー。こんな時にドキッとすること言わないでくれる?」
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「…ったくあの子は、みんな寝てるってば」
ガキさんはドアの音のした玄関の方を睨みながらブツブツと文句を言っとる。
ま、ドア閉める音に構わないとこは、どこまでも真っ直ぐな小春らしいっちゅーか。
「そういえばあの二人、同い年なんだもんね」
「ん?」
「ほら、みっつぃがまだ“久住さん”って呼んでるし、“ですます”だし」
「あ、そういやそやな」
言われてみれば確かにそうやけど、なんか、あんまり気にもしてなかった。
それはそれで二人らしい感じって気がしてたから。
「でもみっつぃが『小春! ちょっと早よ来ぃや!』なんて言ってたら笑っちゃうね」
「ひゃひゃ、そんなんみっつぃらしくない感じやな」
けど、あーしはちょっとだけ知っとる。
ホントは、『小春』って呼んでみたいんやって。
聞くつもりもなかったけど、ある日みっつぃの心の声が流れ込んできた。
全然表には出さなくても、実はずーっと持ってる願望なんだろう。
そうじゃなきゃ、いくらあーしにでも聞こえてなんかこない。
「けど、未来なんて思ってもない方向に行ったりもするしなぁ」
残り少なくなった紅茶をスプーンでくるりとかき回す。
ガキさんは少しだけギョッとした顔をして、それから呆れたようにため息をついた。
「もー。こんな時にドキッとすること言わないでくれる?」
181 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:14:14.70 0
ティースプーンでマグカップの縁を軽く叩く。
たぶん、5秒もしないうちに『愛ちゃん、行儀悪い』って怒られるんやろう。
そんな平和な未来なら、視たりせんでも見えるもんやけど。
明日と、その先に、どんな未来が待っているのかなんてわからん。
みっつぃが視た未来ですら、起こりうる必然の未来とはまだ言えない。
「―――けどなガキさん、未来は、きっと自分たちでも作れるんやで?」
そのためにあーしらは戦う。未知なる未来へ希望を抱いて。
窓から見える夜空を指差す。
つられて夜空を見上げたガキさんは、あーしの指さす方を見て感嘆のため息を漏らした。
「すっご…キレイだね」
「な、まんまるやし、明るいし」
夜空に浮かぶ満月が、見えない未来に見えた扉のようで。
あーしらの進む道は、決して暗くなんてない。だから、自信を持って進もう。
「あの二人もきっと、この月を眺めてるんだね」
ガキさんは、何かを包み込むように柔らかく微笑んだ。
そういえばガキさんのこの笑顔、久々に見たような気がする。
みんな見えない不安に震えていたんやろう。自覚はないけど、たぶん、あーしも。
「さ、もーすぐあいつらも帰ってくるやろ」
身体を冷やしても、きっとあったかいものに包まれて帰ってくるだろう二人を、
特製のハチミツ入りホットミルクでお出迎えしてあげよう。
あーしらにも、自分でおすそ分け。作戦会議、もうちょっとがんばろっか。
たぶん、5秒もしないうちに『愛ちゃん、行儀悪い』って怒られるんやろう。
そんな平和な未来なら、視たりせんでも見えるもんやけど。
明日と、その先に、どんな未来が待っているのかなんてわからん。
みっつぃが視た未来ですら、起こりうる必然の未来とはまだ言えない。
「―――けどなガキさん、未来は、きっと自分たちでも作れるんやで?」
そのためにあーしらは戦う。未知なる未来へ希望を抱いて。
窓から見える夜空を指差す。
つられて夜空を見上げたガキさんは、あーしの指さす方を見て感嘆のため息を漏らした。
「すっご…キレイだね」
「な、まんまるやし、明るいし」
夜空に浮かぶ満月が、見えない未来に見えた扉のようで。
あーしらの進む道は、決して暗くなんてない。だから、自信を持って進もう。
「あの二人もきっと、この月を眺めてるんだね」
ガキさんは、何かを包み込むように柔らかく微笑んだ。
そういえばガキさんのこの笑顔、久々に見たような気がする。
みんな見えない不安に震えていたんやろう。自覚はないけど、たぶん、あーしも。
「さ、もーすぐあいつらも帰ってくるやろ」
身体を冷やしても、きっとあったかいものに包まれて帰ってくるだろう二人を、
特製のハチミツ入りホットミルクでお出迎えしてあげよう。
あーしらにも、自分でおすそ分け。作戦会議、もうちょっとがんばろっか。
182 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:15:16.04 0
>>176-181
『Interlude -Call you KOHARU-』
早々に落っこちてしまった前スレの『あなたの名前を呼ぶ日まで』の別視点版? です
ま、風邪引きの思いつきってことで、蛇足チックなとこはありますが
「Call you KOHARU」ってのはテキストのファイル名ですw
さて、やることやってくるかな
『Interlude -Call you KOHARU-』
早々に落っこちてしまった前スレの『あなたの名前を呼ぶ日まで』の別視点版? です
ま、風邪引きの思いつきってことで、蛇足チックなとこはありますが
「Call you KOHARU」ってのはテキストのファイル名ですw
さて、やることやってくるかな
183 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 17:47:19.38 0
GJ みんなの不安な中にも優しさ溢れてて良いですね
前スレの作品もお気に入りだったから別視線版は嬉しい
前スレの作品もお気に入りだったから別視線版は嬉しい
184 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 18:42:58.97 O
夜空に浮かぶ満月を扉に擬える場面が好きです
前スレのテンプレになったあの作品にも通じているところが
未来の扉を開けた先が光に満ちていることを思わせてくれました
ホットミルクのように温かい作品でした
前スレのテンプレになったあの作品にも通じているところが
未来の扉を開けた先が光に満ちていることを思わせてくれました
ホットミルクのように温かい作品でした
185 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 18:43:59.08 0
>>182
若い二人を見守るリーダーとサブリーダーの優しげな視線が目に浮かびそうな話だわ
本来ならもっと緊迫した状況の筈だけどそうならないのが良い意味でのサボティクオリティ
今度はどんな話が頭の中に降りてくるか
楽しみでっす
若い二人を見守るリーダーとサブリーダーの優しげな視線が目に浮かびそうな話だわ
本来ならもっと緊迫した状況の筈だけどそうならないのが良い意味でのサボティクオリティ
今度はどんな話が頭の中に降りてくるか
楽しみでっす
187 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 19:22:57.23 0
>>182
メッチャ好きやな、この作品
何だろう?生きてるんやね、登場人物たちが・・・
場面の空気感が手触りを伴って伝わってくるほどに、リアル。
さりげなくて、温かくって・・・ペーソスってやつやろか・・・
それぞれに寂しさを抱えて生きているリゾナンターたち・・・・
そんな中でのガキさんのこのひと言
「あの二人もきっと、この月を眺めてるんだね」
繋がってるんやね、この空の下で・・・
乙でした。ありがとう。
メッチャ好きやな、この作品
何だろう?生きてるんやね、登場人物たちが・・・
場面の空気感が手触りを伴って伝わってくるほどに、リアル。
さりげなくて、温かくって・・・ペーソスってやつやろか・・・
それぞれに寂しさを抱えて生きているリゾナンターたち・・・・
そんな中でのガキさんのこのひと言
「あの二人もきっと、この月を眺めてるんだね」
繋がってるんやね、この空の下で・・・
乙でした。ありがとう。
188 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 20:04:27.05 0
189 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 20:17:31.97 O
投下躊躇うその気持ちわかるなあ
でも作品は沢山あった方がスレも盛り上がるので出来るだけ早い時期の投下頼んます
でも作品は沢山あった方がスレも盛り上がるので出来るだけ早い時期の投下頼んます
190 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 20:30:45.65 0
第33話
>>814-817 「俺」シリーズ
>>836-841 外伝(4)を「ヴァリアントハンター」シリーズ
>>883-898 「蒼の共鳴」シリーズ
>>911-920 『昨日のために/明日のために』を「MM。」
>>945-950 『坂道自転車』を「れなこは」(新分類) まさか33話目にして新分類が出るとはw
第34話
テンプレ収録/dat収録
>>28 ダクネチュ様
>>29-40 外伝(5)を「ヴァリアントハンター」シリーズ
>>91-94 『motor neuron』を「Darkness4-6」
>>127-131 外伝(6)を「ヴァリアントハンター」シリーズ
>>192-193 『茜空の下で唸る獣と人間』を「ジュンジュン」
>>206-212 『motor fivers 前編』を「Darkness4-6」
>>243-259 『あなたの名前を呼ぶ日まで』を「こはみつ」
>>336-340 「Have a good day!」シリーズ
>>371-377 >>387 『motor fivers 後編』を「Darkness4-6」
第35話
テンプレ収録/dat収録
>>43 ダクネチュ様
>>58-61 『美人薄命(前編)』 ←分類わかりません 小春が出てくるようですが今のところダクネスだしアドバイス求む
>>83-85 『暁の空に孤影の姿』を「田中れいな」
>>94 「動画館」
>>126-133 >>146-151 『砂漠に咲く花』を「亀井絵里」
>>176-181 『Interlude -Call you KOHARU-』を「こはみつ」 誰がなんと言ってもこはみつです
催促スレ
>>67 収録漏れ失礼いたしました
>>814-817 「俺」シリーズ
>>836-841 外伝(4)を「ヴァリアントハンター」シリーズ
>>883-898 「蒼の共鳴」シリーズ
>>911-920 『昨日のために/明日のために』を「MM。」
>>945-950 『坂道自転車』を「れなこは」(新分類) まさか33話目にして新分類が出るとはw
第34話
テンプレ収録/dat収録
>>28 ダクネチュ様
>>29-40 外伝(5)を「ヴァリアントハンター」シリーズ
>>91-94 『motor neuron』を「Darkness4-6」
>>127-131 外伝(6)を「ヴァリアントハンター」シリーズ
>>192-193 『茜空の下で唸る獣と人間』を「ジュンジュン」
>>206-212 『motor fivers 前編』を「Darkness4-6」
>>243-259 『あなたの名前を呼ぶ日まで』を「こはみつ」
>>336-340 「Have a good day!」シリーズ
>>371-377 >>387 『motor fivers 後編』を「Darkness4-6」
第35話
テンプレ収録/dat収録
>>43 ダクネチュ様
>>58-61 『美人薄命(前編)』 ←分類わかりません 小春が出てくるようですが今のところダクネスだしアドバイス求む
>>83-85 『暁の空に孤影の姿』を「田中れいな」
>>94 「動画館」
>>126-133 >>146-151 『砂漠に咲く花』を「亀井絵里」
>>176-181 『Interlude -Call you KOHARU-』を「こはみつ」 誰がなんと言ってもこはみつです
催促スレ
>>67 収録漏れ失礼いたしました
191 : サボリン∞ヽ( ゚∀。)ノ[] 投稿日:2009/10/12(月) 20:34:07.63 0
おおっとうっかり名無し
例によって抜け漏れ変なとこあったら催促スレによろしくです
>>186
ナイナイw
『あなたの~』は「書けた!」って感じのする作品ではあるけど、自分がステージ上がれたとは思ってないなぁ
感想励みになりやす
またきっとあとがき書くから遊びにキテネ
例によって抜け漏れ変なとこあったら催促スレによろしくです
>>186
ナイナイw
『あなたの~』は「書けた!」って感じのする作品ではあるけど、自分がステージ上がれたとは思ってないなぁ
感想励みになりやす
またきっとあとがき書くから遊びにキテネ
192 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 21:16:49.06 0
193 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 21:57:29.02 O
サボリンリンまじで乙!!!
194 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 22:49:19.16 0
サボティ乙でーす
195 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 22:53:27.77 0
川*’ー’) < 現代の飯屋が美味しく参上やよー!! うええ~おええ~♪ ど~ん!!
196 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 23:01:59.14 O
197 : サボリン∞ヽ( ゚∀。)ノ[] 投稿日:2009/10/12(月) 23:06:29.78 0
199 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 23:43:27.89 O
サボティ砂漠に咲く花がタイトル名無しになってるので修正頼んます
201 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/12(月) 23:59:18.17 0
保全です
202 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 00:48:48.27 0
ふと思ったのですが次スレは36th…すなわちリゾナントブルーと同じなんですね!
スゲーぜリゾスレ!
スゲーぜリゾスレ!
203 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 01:28:31.25 0
ほんとだ!
もう発売から1年半経つのにこんなに愛されるリゾナントブルー・・・!
リゾスレ住人たちよ、乙!
もう発売から1年半経つのにこんなに愛されるリゾナントブルー・・・!
リゾスレ住人たちよ、乙!
204 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 03:34:28.74 O
不意に目が覚めたのでホゼ
205 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 04:37:24.16 O
同じく
次スレに向けて一歩ずつ進もうぜ!…zzz
次スレに向けて一歩ずつ進もうぜ!…zzz
206 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 05:34:46.90 0
久しぶりに早起きホゼナンダー
新聞とってこ
新聞とってこ
207 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 06:09:04.93 O
从*` ロ´)<あれ!?新聞が来てないっちゃ!
川*’ー’)<今日は休刊日やよ…
川*’ー’)<今日は休刊日やよ…
208 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 07:09:04.91 O
www
209 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 09:46:11.43 O
从*・ 。.・)<現代のメシアが可愛く保全な
ノリo´ゥ`リ<しつこいですよ
ノリo´ゥ`リ<しつこいですよ
210 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 10:30:53.08 0
川*’ー’)<最近、リゾナントの売り上げが良くないんよね
211 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 11:25:56.24 0
川*’ー’)<こうなったら早食い大会でもしてリゾナントを盛り上げるやよ 誰が一番はやいやよ
ノリo´ゥ`リ<本気出せば小春
ノリo´ゥ`リ<本気出せば小春
212 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 12:16:54.06 0
大食いならジュンジュンだろうけど
おや獣のうなり声のような音が聞こえ
おや獣のうなり声のような音が聞こえ
213 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 12:41:08.32 O
噛まないやさしさを持つさゆみさん
214 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 14:02:51.69 O
ポケモーのQ&Aかw
みっつぃーは小春大好きだなあ…
でも「一番に旅立つ」とかヤメテ…
みっつぃーは小春大好きだなあ…
でも「一番に旅立つ」とかヤメテ…
215 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 14:04:32.91 0
光井愛佳 久住さん…
あんまり早いかどうかはわからないんですけど、一緒にお弁当食べてて、1番最初に旅立つのは久住さんなんです!!
これか・・・光井なんかスゲーな
あんまり早いかどうかはわからないんですけど、一緒にお弁当食べてて、1番最初に旅立つのは久住さんなんです!!
これか・・・光井なんかスゲーな
216 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 14:30:07.40 0
『あなたの名前を呼ぶ日まで』を読んだ後だと
二人が別れるのなんて辛すぎるって思っちゃう
だから、実際はあそこまでの繋がりは無いんだろうなと思い込むことにして
悲しさを紛らわせてる
二人が別れるのなんて辛すぎるって思っちゃう
だから、実際はあそこまでの繋がりは無いんだろうなと思い込むことにして
悲しさを紛らわせてる
217 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 15:25:28.40 0
それも一種のリゾスレ病ですね
218 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 15:36:19.05 0
川=´┴`) < 売り上げを伸ばしたいのなら、メニューの頭に全部「手こね」と付けるんです
売り上げは倍に伸びますよ。
『手こねハンバーグ』『手こね寿司』『手こね丼』
川*’ー’)<みっつぃ、これで良いの?
売り上げは倍に伸びますよ。
『手こねハンバーグ』『手こね寿司』『手こね丼』
川*’ー’)<みっつぃ、これで良いの?
219 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 16:38:26.68 O
足こねなら更に良・・・ってうわああああああ
220 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 16:54:29.42 O
川*’ー’)つ手こねうええ足こねおええ丼
221 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 17:07:45.59 0
あれ?何だ?リゾナントに行列が出来てるぞ。しょうがない、デニーズにでも行くか。
222 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 17:36:55.96 O
俺、朝6時から並んでるんだが
223 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 17:43:31.45 O
俺コーヒー割引券の期限迫ってるから使いたいんだけど
そんなに混雑してるんなら今日は行くのやめといた方が良さそうだなw
そんなに混雑してるんなら今日は行くのやめといた方が良さそうだなw
224 : 共鳴者作者[] 投稿日:2009/10/13(火) 17:52:58.01 0
案のじょう予告より遅くなりましたが、
ヴァリアントハンター外伝の続きの投下に参りました。
ではお付き合い頂ける方、共鳴開始は18:00からになります。
ヴァリアントハンター外伝の続きの投下に参りました。
ではお付き合い頂ける方、共鳴開始は18:00からになります。
225 : ヴァリアントハンター外伝[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:01:01.21 0
「久しぶり……って言ってるんだけど、無視?」
「あ、いや、後藤さ……貴女、生きて――」
「ん? や、アンタに言ったわけじゃないんだけど」
凍りついたように動けなかった高橋が、我に返って発した言葉を、しかし彼女はただ一言で斬り捨てた。
なぜだ。
後藤真希生存の可能性については、先日の中澤と紺野による説明から理解できる。
だが高橋愛は後藤真希の弟子だったはずではないのか。
それに、声をかけたのが高橋に対してではないとすれば、必定それは、
「れいな。アンタに言ってるんだけど?」
聞きなれない声が、だが、れいなの胸の奥から郷愁を引き出した。
声は確かに聞きなれない。
彼女の容姿も肉眼でじかに見るのは初めてだ。
しかしこれは。この感覚は。
「ま、待ってください後藤さん! 一体いままでどこに、いやそれより――」
「っさいなぁ。アンタに用はないって言ってんでしょうが」
刹那、高橋に向けられたのは殺意をともなう氷の一瞥だった。
ブリザードを浴びたかのように、高橋の全身が強張るのがわかった。
"脅威"の右腕が無造作に振りあがる。
「危ないッ!」
かばうように踊り出たのは咄嗟の判断だった。
直後に、その行動は正解だったと思い知る。
高橋に向けられた"脅威"の掌を中心に景色が、空間が捻じれ、渦を巻き、放たれたのだ。
地面と平行に走るいかずちとでも表現すれば良いだろうか。
雷鳴が轟き、破壊の奔流は地面を派手に蹂躙し、余波だけで背後にあったビルを二棟倒壊させた。
無事だったのはれいなの周辺約一メートルの範囲と、余波からもまぬがれた背後の地面数十メートルだけだ。
「あ、いや、後藤さ……貴女、生きて――」
「ん? や、アンタに言ったわけじゃないんだけど」
凍りついたように動けなかった高橋が、我に返って発した言葉を、しかし彼女はただ一言で斬り捨てた。
なぜだ。
後藤真希生存の可能性については、先日の中澤と紺野による説明から理解できる。
だが高橋愛は後藤真希の弟子だったはずではないのか。
それに、声をかけたのが高橋に対してではないとすれば、必定それは、
「れいな。アンタに言ってるんだけど?」
聞きなれない声が、だが、れいなの胸の奥から郷愁を引き出した。
声は確かに聞きなれない。
彼女の容姿も肉眼でじかに見るのは初めてだ。
しかしこれは。この感覚は。
「ま、待ってください後藤さん! 一体いままでどこに、いやそれより――」
「っさいなぁ。アンタに用はないって言ってんでしょうが」
刹那、高橋に向けられたのは殺意をともなう氷の一瞥だった。
ブリザードを浴びたかのように、高橋の全身が強張るのがわかった。
"脅威"の右腕が無造作に振りあがる。
「危ないッ!」
かばうように踊り出たのは咄嗟の判断だった。
直後に、その行動は正解だったと思い知る。
高橋に向けられた"脅威"の掌を中心に景色が、空間が捻じれ、渦を巻き、放たれたのだ。
地面と平行に走るいかずちとでも表現すれば良いだろうか。
雷鳴が轟き、破壊の奔流は地面を派手に蹂躙し、余波だけで背後にあったビルを二棟倒壊させた。
無事だったのはれいなの周辺約一メートルの範囲と、余波からもまぬがれた背後の地面数十メートルだけだ。
226 : ヴァリアントハンター外伝[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:02:28.70 0
「ふぅん。けっこー適当にやったんだけど。詠唱もないのにたいした威力ね、超能力」
"脅威"はその光景にたいした動揺も見せず、ただ自分の掌を見つめて感心したような声を上げている。
彼女の言葉に、周囲の惨状から意識をそらさざるを得なかったのはれいなも同様だった。
「詠唱」という超能力者が使うはずもない単語。
加えて、まだ超能力の威力について深く知らないかのような彼女の口調。
嫌な予感がする。
同時に、彼女が"後藤真希"の姿をした"別の誰か"であることも理解した。
「なん、や、これ……。こんなん、昔の後藤さんだってそう簡単には――」
「……高橋さん、上のハンターさんも連れてできるだけ遠くに避難してください。
アレは後藤真希さんなんかじゃない」
「後藤さんやないって、じゃあ一体」
「アレは、アレは――」
――魔術師、です。
回答をそう濁したのは、無意識がそれを認めることを拒んだからだろう。
超能力者の彼女にとっては寝耳に水の回答ではあったのだろうが、
れいなの口調に鬼気迫るものを感じたのか、高橋は言われるまま瞬間移動で姿を消した。
先にこの機体の威力を見せたのは正解だったのかもしれない。
あの"脅威"としょせん人間の延長線上にいる超能力者では、
そもそも生物学的に規格が違いすぎる。
「お。空気読めんじゃんあのコ。改めて久しぶり、れいな。
じゃあまあ早速だけど、どんくらい腕上げたか見てあげる」
彼女はにこやかにそう言って、腰のベルトに提げた白い拵えの日本刀を一息に抜き放った。
鯉口を切る動作。鞘も持つ角度。抜き放った刀身を保持する姿勢。
その一連の動作だけで、予感がひとつひとつ確信に塗りつぶされていく。
応じるように、れいなもウェポンラックから取り出した刀を正眼に構えた。
"脅威"はその光景にたいした動揺も見せず、ただ自分の掌を見つめて感心したような声を上げている。
彼女の言葉に、周囲の惨状から意識をそらさざるを得なかったのはれいなも同様だった。
「詠唱」という超能力者が使うはずもない単語。
加えて、まだ超能力の威力について深く知らないかのような彼女の口調。
嫌な予感がする。
同時に、彼女が"後藤真希"の姿をした"別の誰か"であることも理解した。
「なん、や、これ……。こんなん、昔の後藤さんだってそう簡単には――」
「……高橋さん、上のハンターさんも連れてできるだけ遠くに避難してください。
アレは後藤真希さんなんかじゃない」
「後藤さんやないって、じゃあ一体」
「アレは、アレは――」
――魔術師、です。
回答をそう濁したのは、無意識がそれを認めることを拒んだからだろう。
超能力者の彼女にとっては寝耳に水の回答ではあったのだろうが、
れいなの口調に鬼気迫るものを感じたのか、高橋は言われるまま瞬間移動で姿を消した。
先にこの機体の威力を見せたのは正解だったのかもしれない。
あの"脅威"としょせん人間の延長線上にいる超能力者では、
そもそも生物学的に規格が違いすぎる。
「お。空気読めんじゃんあのコ。改めて久しぶり、れいな。
じゃあまあ早速だけど、どんくらい腕上げたか見てあげる」
彼女はにこやかにそう言って、腰のベルトに提げた白い拵えの日本刀を一息に抜き放った。
鯉口を切る動作。鞘も持つ角度。抜き放った刀身を保持する姿勢。
その一連の動作だけで、予感がひとつひとつ確信に塗りつぶされていく。
応じるように、れいなもウェポンラックから取り出した刀を正眼に構えた。
227 : ヴァリアントハンター外伝[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:05:07.15 0
「あ、そだ。ついでにこの身体の調子も見ておかないと」
思いついた調子で言うと、彼女は傍らにあったマンホールの蓋を念動力で目の高さまで持ち上げた。
滞空し、くるくると回転するそれを彼女は満足げに見つめる。
次いで、氷のような視線がれいなを貫いた。
ああ、やはりこの感覚は――。
「んじゃー、ピッチャー第一球、投げますッ!」
刀を握った右手を彼女が振るうと、
その動作に呼応するかのようなタイミングで中空の蓋が轟きを残して掻き消えた。
音速を超えた速度で迫る、もはや刃物と化した回転する凶器。
れいなは視認すらできないそれをこともなげに刀の柄頭で地面に叩きつけ、八極拳の震脚の要領で踏み砕く。
「お、さすが。お見事」
なぜ念動力の調子を確認するのに先ほどのような直接攻撃ではなく、
マンホールの蓋を操って投げるという間接攻撃を選択したのか。
それはおそらく彼女が、――れいなの"能力殺し(スキルキリング)"について熟知しているからだ。
「じゃ、次」
念動力による補助があるのか、彼女は瞬間移動と見まがうような速度で肉迫してくる。
柄を握る腕を顔の右横に置いた構えから、神速の一太刀が浴びせられる。
示現流、蜻蛉(とんぼ)の構えから放たれる初太刀は二の太刀要らずの一撃必殺。
超能力――否、魔力の補助を受けた彼女のそれは極意、雲耀(うんよう)の域に達している。
切先はれいなの腕、間接部に照準されていた。
防弾繊維は防刃機能までは備えていないものだ。
まともに受ければ容易に断ち斬られることは間違いない。
思いついた調子で言うと、彼女は傍らにあったマンホールの蓋を念動力で目の高さまで持ち上げた。
滞空し、くるくると回転するそれを彼女は満足げに見つめる。
次いで、氷のような視線がれいなを貫いた。
ああ、やはりこの感覚は――。
「んじゃー、ピッチャー第一球、投げますッ!」
刀を握った右手を彼女が振るうと、
その動作に呼応するかのようなタイミングで中空の蓋が轟きを残して掻き消えた。
音速を超えた速度で迫る、もはや刃物と化した回転する凶器。
れいなは視認すらできないそれをこともなげに刀の柄頭で地面に叩きつけ、八極拳の震脚の要領で踏み砕く。
「お、さすが。お見事」
なぜ念動力の調子を確認するのに先ほどのような直接攻撃ではなく、
マンホールの蓋を操って投げるという間接攻撃を選択したのか。
それはおそらく彼女が、――れいなの"能力殺し(スキルキリング)"について熟知しているからだ。
「じゃ、次」
念動力による補助があるのか、彼女は瞬間移動と見まがうような速度で肉迫してくる。
柄を握る腕を顔の右横に置いた構えから、神速の一太刀が浴びせられる。
示現流、蜻蛉(とんぼ)の構えから放たれる初太刀は二の太刀要らずの一撃必殺。
超能力――否、魔力の補助を受けた彼女のそれは極意、雲耀(うんよう)の域に達している。
切先はれいなの腕、間接部に照準されていた。
防弾繊維は防刃機能までは備えていないものだ。
まともに受ければ容易に断ち斬られることは間違いない。
228 : ヴァリアントハンター外伝[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:07:56.95 0
だが、すでにれいなは身体に染みついた足捌きで移動、刀を右肩の上に廻し、相手の初太刀を抜いている。
右肩の太刀に遠心力を加えてそのまま廻し、さらに肩を入れて返しの一撃を放つ。
柳生新陰流は三学円の太刀がひとつ、斬釘截鉄(ざんていせってつ)。
示現流を先の先を制する必殺の殺人剣とするなら、柳生新陰流は後の先を制す転(まろばし)の活人剣。
スーツによって膂力、スピードを増したれいなの斬撃を回避することは不可能。
かと言って刀で受ければ、切先の単分子層は容赦なく相手の刀を裁断するだろう。
今の一合は完全にれいなの斬釘截鉄が制したと見える。
「へぇ。上げてんじゃん、腕」
しかしそれはあくまで、――常人の域での話。
彼女は不敵にも微笑むと、れいなの斬撃を刀の側面で撃ち、流した。
パワードスーツの豪腕に振るわれたそれを、
まして必殺の一撃を外された姿勢から瞬時に流すなど、尋常ではない。
距離とスーツの膂力を考えれば、銃弾の軌道をそらすような神業だ。
しかも、この至近距離はれいなの"能力殺し"の有効範囲内。
すなわち彼女は超能力や魔力に頼らず、純粋な個人の技量と膂力でそれを成したことになる。
やはり彼女は、もはや人間などではないのだ。
「ほら、驚いてる暇なんかない、よッ!」
左右から八の字を描くような廻し撃ちが次々とれいなを襲う。
これは柳生新陰流の勢法。
彼女もこの流派の技を使いこなしている。
当然だ。れいなに最初にこの勢法を教えたのは誰あろう、――彼女自身なのだから。
右肩の太刀に遠心力を加えてそのまま廻し、さらに肩を入れて返しの一撃を放つ。
柳生新陰流は三学円の太刀がひとつ、斬釘截鉄(ざんていせってつ)。
示現流を先の先を制する必殺の殺人剣とするなら、柳生新陰流は後の先を制す転(まろばし)の活人剣。
スーツによって膂力、スピードを増したれいなの斬撃を回避することは不可能。
かと言って刀で受ければ、切先の単分子層は容赦なく相手の刀を裁断するだろう。
今の一合は完全にれいなの斬釘截鉄が制したと見える。
「へぇ。上げてんじゃん、腕」
しかしそれはあくまで、――常人の域での話。
彼女は不敵にも微笑むと、れいなの斬撃を刀の側面で撃ち、流した。
パワードスーツの豪腕に振るわれたそれを、
まして必殺の一撃を外された姿勢から瞬時に流すなど、尋常ではない。
距離とスーツの膂力を考えれば、銃弾の軌道をそらすような神業だ。
しかも、この至近距離はれいなの"能力殺し"の有効範囲内。
すなわち彼女は超能力や魔力に頼らず、純粋な個人の技量と膂力でそれを成したことになる。
やはり彼女は、もはや人間などではないのだ。
「ほら、驚いてる暇なんかない、よッ!」
左右から八の字を描くような廻し撃ちが次々とれいなを襲う。
これは柳生新陰流の勢法。
彼女もこの流派の技を使いこなしている。
当然だ。れいなに最初にこの勢法を教えたのは誰あろう、――彼女自身なのだから。
229 : ヴァリアントハンター外伝[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:09:23.52 0
れいなは常道を無視し、繰り出される撃ち込みをあえて刃部で受けにかかる。
刃部で受けさえすればそれだけで彼女の刀を裁断できるのだ。
だが、彼女はたくみに手首をひねり、先と同じように刀の側面、
鎬(しのぎ)を使ってれいなの刀身側面を撃ちすえてそれを防ぐ。
れいなの撃ち込みに対しても、同様に鎬をぶつけて斬撃は流される。
結果、二人の斬り合いはまさに"鎬を削る"の語源にふさわしい激烈な真剣勝負の様相を呈していた。
十合。二十合。
斬り結ぶたび、剣戟は無人のビル街に鳴り響く。
懐かしい。
時折浴びせられる指導的な罵声。
もう何度見たかわからない、様々な古流剣術を修めた彼女特有の変幻自在の太刀筋。
それらがあまりにも懐かしい。
やはり、そうなのだ。
たとえ後藤真希の姿をしていようと。
目の前の彼女は、まがいなく――。
刃部で受けさえすればそれだけで彼女の刀を裁断できるのだ。
だが、彼女はたくみに手首をひねり、先と同じように刀の側面、
鎬(しのぎ)を使ってれいなの刀身側面を撃ちすえてそれを防ぐ。
れいなの撃ち込みに対しても、同様に鎬をぶつけて斬撃は流される。
結果、二人の斬り合いはまさに"鎬を削る"の語源にふさわしい激烈な真剣勝負の様相を呈していた。
十合。二十合。
斬り結ぶたび、剣戟は無人のビル街に鳴り響く。
懐かしい。
時折浴びせられる指導的な罵声。
もう何度見たかわからない、様々な古流剣術を修めた彼女特有の変幻自在の太刀筋。
それらがあまりにも懐かしい。
やはり、そうなのだ。
たとえ後藤真希の姿をしていようと。
目の前の彼女は、まがいなく――。
230 : ヴァリアントハンター外伝[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:10:42.20 0
「アハハッ! やば、ミキ相当愉しいかも! そろそろこういうのも混ぜていこうか!」
彼女が距離を取り、空に掌を向け、何か異国の言語を早口に紡ぐ。
網膜に表示された周囲の気温が、氷点下近くまで下がっている。
同時に湿度も異様に下がり、空気中の水分が何処かで消費されていると知る。
気がつけば、れいなを中心に巨大な氷の柱が何本も地面から生えていた。
見間違えようのない、これは"氷結"の魔術。
彼女は地を蹴り、柱を蹴り、れいなを撹乱するように周囲を跳び回りつつ、斬撃を浴びせてくる。
それらを半ば無意識に受け流し、れいなはスーツの中で涙をこぼした。
「美貴ねえ……。」
眼前で哄笑を発するヴァリアントでも人間でもない、後藤真希の姿をした彼女は、
れいなが捜し求めていた実姉、藤本美貴以外の何者でもなかった。
それを確信した瞬間、内部電源の活動限界を告げる機械的な電子音が内耳を木霊した。
彼女が距離を取り、空に掌を向け、何か異国の言語を早口に紡ぐ。
網膜に表示された周囲の気温が、氷点下近くまで下がっている。
同時に湿度も異様に下がり、空気中の水分が何処かで消費されていると知る。
気がつけば、れいなを中心に巨大な氷の柱が何本も地面から生えていた。
見間違えようのない、これは"氷結"の魔術。
彼女は地を蹴り、柱を蹴り、れいなを撹乱するように周囲を跳び回りつつ、斬撃を浴びせてくる。
それらを半ば無意識に受け流し、れいなはスーツの中で涙をこぼした。
「美貴ねえ……。」
眼前で哄笑を発するヴァリアントでも人間でもない、後藤真希の姿をした彼女は、
れいなが捜し求めていた実姉、藤本美貴以外の何者でもなかった。
それを確信した瞬間、内部電源の活動限界を告げる機械的な電子音が内耳を木霊した。
231 : 共鳴者作者[] 投稿日:2009/10/13(火) 18:13:11.27 0
232 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 19:04:40.36 0
233 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 19:07:59.32 0
作者様乙です
いつも思うのですが
読んだ後、自分が強くなったような気がするのは俺だけでしょうか?
面白かったです
いつも思うのですが
読んだ後、自分が強くなったような気がするのは俺だけでしょうか?
面白かったです
234 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 19:20:02.68 0
235 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 19:21:09.86 O
乙です
今スレは失速せずに行きたいですね♪
今スレは失速せずに行きたいですね♪
236 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 19:55:35.49 0
237 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 20:29:12.61 O
帰ったら読もう
238 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 20:44:16.92 O
あなたはきっと帰れないわ
わたしには見えるの
わたしには見えるの
239 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 21:44:57.21 0
ナイナイ
ノノハヽo∈
从*` ロ´)
ヾ=シ )
し--J
ノノハヽo∈
从*` ロ´)
ヾ=シ )
し--J
240 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 22:37:06.56 O
れいな…好きっ!
242 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 23:27:47.04 0
ノノハヽo∈
从*` ロ´) <おっとあぶないっちゃ!
((⊂、⊂ヽ
((⊂_ )))
,,(/
从*` ロ´) <おっとあぶないっちゃ!
((⊂、⊂ヽ
((⊂_ )))
,,(/
243 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/13(火) 23:29:00.52 O
244 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 00:15:40.89 0
酷いw
245 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 01:00:03.33 O
从*` ロ´)=つ <必殺!なぐれいなパ--ンチ!
246 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 02:29:34.01 O
久しぶりのホゼナント
247 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 03:09:23.33 0
ああ忙しい忙しい
助けてリゾナンダ;;
助けてリゾナンダ;;
248 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 04:34:52.66 O
子〈あっ!ホゼナンターさんが2人も倒れてるよーママー!
母〈見ちゃいけません!!
母〈見ちゃいけません!!
249 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 05:54:50.01 O
大人にはやらなきゃいけないときがあるのさ坊や
たとえこの身が大地に還ることになっても……ぐふっ
たとえこの身が大地に還ることになっても……ぐふっ
250 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 06:24:04.90 0
ノノハヽo∈ /
从*` ロ´) / <柳生新陰流!三学円の太刀が一!斬釘截鉄ッ!!
.ノ^ yヽ、つ
ヽ,,ノ==l ノ
/ l |
"""~""""""~"""~"""~"
ノノハヽo∈ /
从*` ロ´) / <柳生新陰流!三学円の太刀が一!斬釘截鉄ッ!!
.ノ^ yヽ、つ
ヽ,,ノ==l ノ
/ l |
"""~""""""~"""~"""~"
251 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 08:26:09.16 0
勇ましいなあ
252 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 09:54:42.85 O
れいな祭りや!w
253 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 09:58:03.10 O
マ ア
田 中サンハ
力 モチデス!
田 中サンハ
力 モチデス!
254 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 10:15:50.96 O
チカラをもてましたれいなが夜な夜な市民を襲う話が読みたい気もする・・・
255 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 11:20:47.30 O
連夜そういう悪夢にうなされ体調が優れず現実の戦いでミスを犯した事で仲間を負傷させてしまう
そこに生じた心の隙に付け込もうとする視線…全ては彼女が仕組んだものだった
みたいな感じ?彼女が誰なのかは任したw
そこに生じた心の隙に付け込もうとする視線…全ては彼女が仕組んだものだった
みたいな感じ?彼女が誰なのかは任したw
256 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 12:32:55.85 O
川´・_o・)<黒幕ハジュンジュンダ!パンダダケニ
258 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 13:32:23.49 O
死ぬな>>257ーーーー!!
259 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 15:14:55.07 0
川=´┴`)<パンダだけに黒幕の意味もようわからへんけどな…
260 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 15:31:42.32 0
川´・_o・)<パンダとカケマシテ、逃走中ののりピーとトキマス
川=´┴`)<その心は?
川´・_o・)<意外とシロじゃ無い
川=´┴`)<その心は?
川´・_o・)<意外とシロじゃ無い
261 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 16:05:16.93 0
それはちょっとお茶目がすぎるぞジュンジュン
263 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 17:22:03.00 0
ジュンジュン……おそろしいこ……!
264 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 17:22:55.51 0
>>262
ノ
ノ
265 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 17:27:29.10 0
ノ
266 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 17:32:32.43 0
ノシ
267 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 17:33:52.05 O
>>262
ノ
ノ
268 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 17:51:54.80 O
ノシノシ
ブンブン
ブンブン
269 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 18:09:48.12 O
お前らときたらまったく…
ノ(コッソリ)
ノ(コッソリ)
270 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 18:12:49.99 O
ノシ
時速160kmのボールをぶつけられるプレイで
時速160kmのボールをぶつけられるプレイで
271 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 18:25:35.61 O
ノシ
出前中のチャリンコに曳かれるプレイで
出前中のチャリンコに曳かれるプレイで
272 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 18:33:59.45 0
ノシ
パンをくわえたれいなに衝突してフルボッコにされる転校生プレイで
パンをくわえたれいなに衝突してフルボッコにされる転校生プレイで
273 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 19:05:41.38 0
スレが伸びとる
274 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 19:08:38.31 0
これ何の行列?
275 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 19:41:26.52 O
276 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 19:45:51.50 O
ジュンジュンまで参加せんでいいw
277 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 20:03:50.27 0
278 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 20:29:56.10 0
小春!
279 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 21:23:21.52 0
雷の音が聞こえる…
280 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 21:49:42.32 O
この素敵な流れを切ってもいいならしばらく後に上げさせてください
22時過ぎ頃から
22時過ぎ頃から
281 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:05:49.32 0
「ほんまになんも持ってかんでいいっちゃろか?」
「うーん……多分」
月明かりと街灯に照らし出された心配げな顔を向ける田中れいなに、高橋愛は自信のなさそうなうなずきを返した。
「ガキさんが『だからぁ!こんな時間にお見舞い品が増えてたらマズいでしょーが!』って怒っとったし」
「あはは!なんか訛っとーガキさんやんソレ。全然迫力がないっちゃん」
喫茶「リゾナント」の閉店間際、短期間の検査入院をしているという亀井絵里のところに今からお見舞いに行くと突然言い出したのは愛だった。
そして、「愛ちゃん、一応聞くけど面会できる時間が決まってるのは…知ってるよね?」と訊ねたのはカウンター席にいた新垣里沙だった。
案の定、「リゾナント」閉店後にはとっくに終わっている面会時間のことなど思考の外だった愛に、里沙は深いため息を返した。
続けて、ガッカリしたような顔をする愛に「もうちょっと常識というものを身につけてよ」と里沙は呆れ半分に説教した。
だが、「まさかとは思うけど瞬間移動でお見舞いに行くとか言わないでよ?」と冗談で付け足したのが里沙の失敗だった。
「そっか、その手があるやん!」と顔を輝かせた愛には、もはや里沙の言葉はまったく届かなかった。
「れいなも行きたい!」と騒ぎ出した同居人も同様だった。
「せめてお見舞いに行くことメールしときなよ?」と、遂に諦めた里沙を再び怒らせたのが、れいなの「お見舞い品は何がいいとやろか」の一言であった。
「おっきな病院に誰かのお見舞いに行くのなんて初めてやからなんか緊張する」
「そうなん?…ってれいなもお見舞いなんてしたことないとやけど」
地図を頼りに病院への夜道を歩きながら、愛とれいなは互いに照れ笑いのようなものを浮かべた。
最初の頃は警戒の色を隠さなかった絵里だったが、出逢って数ヶ月が経つ今では道重さゆみと共にすっかり馴染んで心からの笑顔を見せるようになっている。
先ほど送ったメールの返信にも、とぼけた文章ながら見舞いに来てもらえる喜びが滲んでいた。
それもあってか、「直接リゾナントから病室へ“飛ぶ”のはあまりに味気ない」と主張しだしたれいなに、里沙はもう異論を差し挟もうとはしなかった。
ただ一言、「お願いだから騒ぎにはならないようにしてね」というため息混じりの言葉を送っただけで。
「ほんまになんも持ってかんでいいっちゃろか?」
「うーん……多分」
月明かりと街灯に照らし出された心配げな顔を向ける田中れいなに、高橋愛は自信のなさそうなうなずきを返した。
「ガキさんが『だからぁ!こんな時間にお見舞い品が増えてたらマズいでしょーが!』って怒っとったし」
「あはは!なんか訛っとーガキさんやんソレ。全然迫力がないっちゃん」
喫茶「リゾナント」の閉店間際、短期間の検査入院をしているという亀井絵里のところに今からお見舞いに行くと突然言い出したのは愛だった。
そして、「愛ちゃん、一応聞くけど面会できる時間が決まってるのは…知ってるよね?」と訊ねたのはカウンター席にいた新垣里沙だった。
案の定、「リゾナント」閉店後にはとっくに終わっている面会時間のことなど思考の外だった愛に、里沙は深いため息を返した。
続けて、ガッカリしたような顔をする愛に「もうちょっと常識というものを身につけてよ」と里沙は呆れ半分に説教した。
だが、「まさかとは思うけど瞬間移動でお見舞いに行くとか言わないでよ?」と冗談で付け足したのが里沙の失敗だった。
「そっか、その手があるやん!」と顔を輝かせた愛には、もはや里沙の言葉はまったく届かなかった。
「れいなも行きたい!」と騒ぎ出した同居人も同様だった。
「せめてお見舞いに行くことメールしときなよ?」と、遂に諦めた里沙を再び怒らせたのが、れいなの「お見舞い品は何がいいとやろか」の一言であった。
「おっきな病院に誰かのお見舞いに行くのなんて初めてやからなんか緊張する」
「そうなん?…ってれいなもお見舞いなんてしたことないとやけど」
地図を頼りに病院への夜道を歩きながら、愛とれいなは互いに照れ笑いのようなものを浮かべた。
最初の頃は警戒の色を隠さなかった絵里だったが、出逢って数ヶ月が経つ今では道重さゆみと共にすっかり馴染んで心からの笑顔を見せるようになっている。
先ほど送ったメールの返信にも、とぼけた文章ながら見舞いに来てもらえる喜びが滲んでいた。
それもあってか、「直接リゾナントから病室へ“飛ぶ”のはあまりに味気ない」と主張しだしたれいなに、里沙はもう異論を差し挟もうとはしなかった。
ただ一言、「お願いだから騒ぎにはならないようにしてね」というため息混じりの言葉を送っただけで。
282 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:06:30.55 0
その際の里沙の表情や、絵里のメールの文章を思い出しながら、愛は知らず笑みを浮かべていた。
その表情のまま、ひんやりとした夜気の中で煌々と光を放つ空の月を見上げる。
“仲間”のお見舞いに、“仲間”と肩を並べて、“仲間”に送り出されて向かっている自分――
少し前まではそんな自分の姿など想像したこともなかった。
自分は独りで自分の運命と戦っていかなければならないと思い込んでいたから。
思えば、こんな風に意識して月を見上げたこともなかった。
夜道を照らしてくれる明るい月の存在に、気付いていなかったからかもしれない。
そして――同時にそれが本当の“孤独”ということなのかもしれないと愛は思う。
どんなに淋しさに押し潰されそうになっているときでも、人はきっと本当は独りきりではないのだ。
自らが知らない間にそう思い込んでしまっているだけで。
この優しく降り注いでいる月の光に気付けないが故に、人は深い孤独の闇に呑みこまれてしまうことになるのではないだろうか―――
「―――っ!?」
そのとき―――
不意に胸のうちに響いた“声”に愛は歩みを止めた。
「…愛ちゃん?どうしよったと?」
「ゴメンれいな、ちょっと一緒に来て」
「へっ?」
返事を待たずしてれいなの腕が掴まれる。
次の瞬間、夜道は無数の淡い光の粒子によって照らし出され――そしてすぐに元の静けさを取り戻した。
* * *
その際の里沙の表情や、絵里のメールの文章を思い出しながら、愛は知らず笑みを浮かべていた。
その表情のまま、ひんやりとした夜気の中で煌々と光を放つ空の月を見上げる。
“仲間”のお見舞いに、“仲間”と肩を並べて、“仲間”に送り出されて向かっている自分――
少し前まではそんな自分の姿など想像したこともなかった。
自分は独りで自分の運命と戦っていかなければならないと思い込んでいたから。
思えば、こんな風に意識して月を見上げたこともなかった。
夜道を照らしてくれる明るい月の存在に、気付いていなかったからかもしれない。
そして――同時にそれが本当の“孤独”ということなのかもしれないと愛は思う。
どんなに淋しさに押し潰されそうになっているときでも、人はきっと本当は独りきりではないのだ。
自らが知らない間にそう思い込んでしまっているだけで。
この優しく降り注いでいる月の光に気付けないが故に、人は深い孤独の闇に呑みこまれてしまうことになるのではないだろうか―――
「―――っ!?」
そのとき―――
不意に胸のうちに響いた“声”に愛は歩みを止めた。
「…愛ちゃん?どうしよったと?」
「ゴメンれいな、ちょっと一緒に来て」
「へっ?」
返事を待たずしてれいなの腕が掴まれる。
次の瞬間、夜道は無数の淡い光の粒子によって照らし出され――そしてすぐに元の静けさを取り戻した。
* * *
283 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:07:12.16 0
愛とれいなが“飛”んだ先は、先ほどまでと同様薄闇の中にあった。
月明かりと街灯の光に、ぼんやりといくつかの大小の影が浮かび上がっている。
「ここは…?どっかで見たことあるっちゃね……あぁ!あの公園やん」
しばらく辺りを見回して場所を把握したらしいれいなは、次いで愛の顔にその視線を動かした。
「なあ、愛ちゃん何でまた急に……ん?あれって……うそやん!」
だが、その瞳は再び前方へと戻り、驚きに見開かれた。
その視線の先、10数メートル前方の街灯の下に一人の少女が立っている。
れいなに驚きの声を上げさせたのはその少女のようだった。
「あの子のこと知ってるん?れいなの知り合い?」
「は?愛ちゃんまさか知らんと?久住小春やって!テレビに出とーやん!」
「久住小春…?…ああ、そっか」
なるほど言われてみれば確かに画面越しに見たことがある横顔だと、愛は改めて少女の方に視線を注いだ。
久住小春――歌手で、モデルで、タレントで……
大スターとはまだまだ到底呼べないが、幅広い活動でその落ち着きある美貌と明るいキャラクターをお茶の間に浸透させ始めている。
15歳かそこらの年齢の割に大人びた受け答えをする小春の姿は、愛も印象に残っていた。
だが―――愛には今目の前にある少女の姿は、四角く切り取られた世界のそれとはまったく違って見えた。
背筋の伸びた、自信に溢れた堂々とした立ち姿。
そこから発せられる、誰をもたじろがせるような毅然としたオーラ。
それらは確かにテレビで見たまま…いや、それ以上かもしれない。
しかし、愛へと届く“声”はそれらをも圧して切なく響き渡っていた。
それ故に――愛の目には、孤独の闇に捕らわれて絶望する一人の哀しい少女の姿がただ映し出されていた。
愛とれいなが“飛”んだ先は、先ほどまでと同様薄闇の中にあった。
月明かりと街灯の光に、ぼんやりといくつかの大小の影が浮かび上がっている。
「ここは…?どっかで見たことあるっちゃね……あぁ!あの公園やん」
しばらく辺りを見回して場所を把握したらしいれいなは、次いで愛の顔にその視線を動かした。
「なあ、愛ちゃん何でまた急に……ん?あれって……うそやん!」
だが、その瞳は再び前方へと戻り、驚きに見開かれた。
その視線の先、10数メートル前方の街灯の下に一人の少女が立っている。
れいなに驚きの声を上げさせたのはその少女のようだった。
「あの子のこと知ってるん?れいなの知り合い?」
「は?愛ちゃんまさか知らんと?久住小春やって!テレビに出とーやん!」
「久住小春…?…ああ、そっか」
なるほど言われてみれば確かに画面越しに見たことがある横顔だと、愛は改めて少女の方に視線を注いだ。
久住小春――歌手で、モデルで、タレントで……
大スターとはまだまだ到底呼べないが、幅広い活動でその落ち着きある美貌と明るいキャラクターをお茶の間に浸透させ始めている。
15歳かそこらの年齢の割に大人びた受け答えをする小春の姿は、愛も印象に残っていた。
だが―――愛には今目の前にある少女の姿は、四角く切り取られた世界のそれとはまったく違って見えた。
背筋の伸びた、自信に溢れた堂々とした立ち姿。
そこから発せられる、誰をもたじろがせるような毅然としたオーラ。
それらは確かにテレビで見たまま…いや、それ以上かもしれない。
しかし、愛へと届く“声”はそれらをも圧して切なく響き渡っていた。
それ故に――愛の目には、孤独の闇に捕らわれて絶望する一人の哀しい少女の姿がただ映し出されていた。
284 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:07:53.43 0
話し声が聞こえたらしく、ふと小春は微かに首だけ動かして愛とれいなを一瞥した。
だが、その視線はすぐに離れて、2人を無視するかのように反対側を向く。
「なんか…テレビと違って感じ悪いっちゃね。やっぱ芸能人なんてみんなそんなもんっちゃろか」
その態度と、こちらに視線を向けた際に小春が浮かべた不快そうな表情に、れいなが憮然とした顔で呟く。
それに対し、愛は曖昧な笑みを浮かべて首を傾げた。
「……で、愛ちゃん。結局なんしにここ来たと?」
「うん、あの子の“声”が…―――っ!?」
れいなの問いに答えようとした愛は、唐突に言葉を切って空を仰いだ。
同時に、質問を投げかけたれいなも愛の答えを待たずして視線を上に向ける。
反射的にそうせざるをえないほどの圧迫感が上空から迫っていた。
「な……?人が……空飛んどー……?」
鋭く向けられたれいなの双眸が、次の瞬間驚きに見開かれた。
白く光る月を背景に、一人の人間がゆっくりと降下してくる。
逆光のため顔は闇に沈んでいるが、そのシルエットから女性であることは明らかだった。
月明かりを背負いながら徐々に大きくなるその姿は、それだけを取ればまるで月の女神が降臨しているかのように幻想的だ。
だが、愛もれいなもそうは感じなかった。
――― 悪魔 ―――
その言葉があまりにもピタリと当てはまっていた。
話し声が聞こえたらしく、ふと小春は微かに首だけ動かして愛とれいなを一瞥した。
だが、その視線はすぐに離れて、2人を無視するかのように反対側を向く。
「なんか…テレビと違って感じ悪いっちゃね。やっぱ芸能人なんてみんなそんなもんっちゃろか」
その態度と、こちらに視線を向けた際に小春が浮かべた不快そうな表情に、れいなが憮然とした顔で呟く。
それに対し、愛は曖昧な笑みを浮かべて首を傾げた。
「……で、愛ちゃん。結局なんしにここ来たと?」
「うん、あの子の“声”が…―――っ!?」
れいなの問いに答えようとした愛は、唐突に言葉を切って空を仰いだ。
同時に、質問を投げかけたれいなも愛の答えを待たずして視線を上に向ける。
反射的にそうせざるをえないほどの圧迫感が上空から迫っていた。
「な……?人が……空飛んどー……?」
鋭く向けられたれいなの双眸が、次の瞬間驚きに見開かれた。
白く光る月を背景に、一人の人間がゆっくりと降下してくる。
逆光のため顔は闇に沈んでいるが、そのシルエットから女性であることは明らかだった。
月明かりを背負いながら徐々に大きくなるその姿は、それだけを取ればまるで月の女神が降臨しているかのように幻想的だ。
だが、愛もれいなもそうは感じなかった。
――― 悪魔 ―――
その言葉があまりにもピタリと当てはまっていた。
285 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:08:34.40 0
呆然と注がれる視線の中、「悪魔」は無造作に地面に降り立った。
薄明かりに照らし出されたその姿は、怖いくらいに端整な容貌と相まって凄みある美しさを放っている。
静寂の中、「悪魔」は愛とれいな、そして小春の方へと視線を往復させ不思議そうに軽く首を傾げる。
その仕草には、背筋がゾクリとするような艶やかさと愛嬌が同居していた。
「久住小春……ってどの人?」
「悪魔」の口から唐突に発せられたその緊張感のない声に、小春の肩がビクリと動くのが分かった。
自分たちにとってすら驚愕なのだから、小春にとってはそれどころの話ではないに違いない。
今さらながらそう気付いた愛は、小春の代わりに口を開こうとした。
「小春になんか用?っていうかあなた何者?」
だが、気遣うまでもなく、小春は平然とした表情で愛が口にしようとした質問を「悪魔」にぶつけた。
「んー?何者?まー名前は後藤真希っていうんだけどさ。でも何者かって聞かれると自分でもよく分かんないや」
屈託のない口調でそう言いながら、「悪魔」――後藤は小春の方に歩み寄った。
身構える小春の様子に頓着する様子もなく、後藤は歩きながら言葉を重ねる。
「とにかくさ、一緒に来てくれない?説明するのメンドウだし」
「……は?」
唐突すぎるその言葉に、さすがの小春も意表を突かれて立ち尽くした。
その体に、後藤の手が伸びる。
「愛ちゃ―――」
ただならぬその状況に理由のない焦燥感を覚えたれいなは、慌てて傍らを見遣る。
だが、そこには既に愛の姿はなかった。
呆然と注がれる視線の中、「悪魔」は無造作に地面に降り立った。
薄明かりに照らし出されたその姿は、怖いくらいに端整な容貌と相まって凄みある美しさを放っている。
静寂の中、「悪魔」は愛とれいな、そして小春の方へと視線を往復させ不思議そうに軽く首を傾げる。
その仕草には、背筋がゾクリとするような艶やかさと愛嬌が同居していた。
「久住小春……ってどの人?」
「悪魔」の口から唐突に発せられたその緊張感のない声に、小春の肩がビクリと動くのが分かった。
自分たちにとってすら驚愕なのだから、小春にとってはそれどころの話ではないに違いない。
今さらながらそう気付いた愛は、小春の代わりに口を開こうとした。
「小春になんか用?っていうかあなた何者?」
だが、気遣うまでもなく、小春は平然とした表情で愛が口にしようとした質問を「悪魔」にぶつけた。
「んー?何者?まー名前は後藤真希っていうんだけどさ。でも何者かって聞かれると自分でもよく分かんないや」
屈託のない口調でそう言いながら、「悪魔」――後藤は小春の方に歩み寄った。
身構える小春の様子に頓着する様子もなく、後藤は歩きながら言葉を重ねる。
「とにかくさ、一緒に来てくれない?説明するのメンドウだし」
「……は?」
唐突すぎるその言葉に、さすがの小春も意表を突かれて立ち尽くした。
その体に、後藤の手が伸びる。
「愛ちゃ―――」
ただならぬその状況に理由のない焦燥感を覚えたれいなは、慌てて傍らを見遣る。
だが、そこには既に愛の姿はなかった。
286 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:09:16.69 0
「……この子をどこに連れて行く気?何が目的や」
突然目の前に光を伴なって現れ、小春を庇うようにしながら開口一番そう言った愛にも、後藤はさして驚きの色を見せなかった。
だが、それとはまた別種の色が目に宿る。
「…もしかしてさ、あんたって高橋愛?」
「……!?そやけど……あんたもあの組織の人か?」
愛の言葉に、後藤の口元が微かに吊り上がる。
「そっか、やっぱり。じゃあそっちは田中れいな…かな?」
やり取りの間に慌てて駆け寄ってきたれいなを振り返り、後藤は首を僅かに傾ける。
「あんたらしつこいっちゃ!けど誰が来たって一緒やけんね」
そう言いながら、れいなは挑むように後藤の目を真っ向から睨み返した。
「今日はその久住って子に用事があって来たんだけどさ、まさか愛ちゃんとれーなに会えるとは思わなかったよ」
だが、そのれいなの視線を意にも介さず、後藤は薄く微笑む。
「せっかくだからちょっと相手してよ?最近チカラ持て余して退屈してたんだよね」
「……理由もないのに戦えん」
身構えながらもキッパリとそう言う愛に、後藤はすっと笑顔を消した。
「ふーん、そっか。じゃあ……殺しちゃうよ?」
「!!!」
――次の瞬間、後藤の体は再び夜空へ舞い上がった。
「……この子をどこに連れて行く気?何が目的や」
突然目の前に光を伴なって現れ、小春を庇うようにしながら開口一番そう言った愛にも、後藤はさして驚きの色を見せなかった。
だが、それとはまた別種の色が目に宿る。
「…もしかしてさ、あんたって高橋愛?」
「……!?そやけど……あんたもあの組織の人か?」
愛の言葉に、後藤の口元が微かに吊り上がる。
「そっか、やっぱり。じゃあそっちは田中れいな…かな?」
やり取りの間に慌てて駆け寄ってきたれいなを振り返り、後藤は首を僅かに傾ける。
「あんたらしつこいっちゃ!けど誰が来たって一緒やけんね」
そう言いながら、れいなは挑むように後藤の目を真っ向から睨み返した。
「今日はその久住って子に用事があって来たんだけどさ、まさか愛ちゃんとれーなに会えるとは思わなかったよ」
だが、そのれいなの視線を意にも介さず、後藤は薄く微笑む。
「せっかくだからちょっと相手してよ?最近チカラ持て余して退屈してたんだよね」
「……理由もないのに戦えん」
身構えながらもキッパリとそう言う愛に、後藤はすっと笑顔を消した。
「ふーん、そっか。じゃあ……殺しちゃうよ?」
「!!!」
――次の瞬間、後藤の体は再び夜空へ舞い上がった。
287 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:09:58.15 0
「れーなはやる気出してくれたんだ」
数mの高さから3人を見下ろし、後藤は笑みを浮かべる。
その禍々しい笑みは、周囲の空気さえ奇妙に歪めているかのようだった。
「愛ちゃんに手を出す気なら容赦せんけん!」
先ほどまで後藤が立っていた位置で、空振りに終わった拳をさらに強く握りしめながら、れいなは上空を睨みつけた。
次いで視線を下ろすと、愛の後ろにいる小春に呼びかける。
「小春ちゃん、危ないけんあんたはあっちに逃げとって」
だが、小春から返ってきたのは思いがけない言葉だった。
「小春に指図しないでよ。それに初対面なのに馴れ馴れしいんですけど」
「な……れいなはあんたのためを思って―――」
「れいなっ――!!」
小春に食って掛かろうとした瞬間、半ば悲鳴に近い愛の声に続くように、強烈な力がれいなを襲った。
/ / /
「れいな!」
反射的に“飛”んだ先で、愛は再び必死にれいなの名前を呼んだ。
後方のコンクリート建造物にまともに叩きつけられたれいなは、意識こそあるようだが衝撃と痛みですぐには動けない様子だった。
(小春を連れてたから……)
そのとき、傍らから聞こえた小さな“声”に、愛は首を動かす。
そこには、唇を噛み締めながられいなの方に視線を注ぐ小春の姿があった。
「れーなはやる気出してくれたんだ」
数mの高さから3人を見下ろし、後藤は笑みを浮かべる。
その禍々しい笑みは、周囲の空気さえ奇妙に歪めているかのようだった。
「愛ちゃんに手を出す気なら容赦せんけん!」
先ほどまで後藤が立っていた位置で、空振りに終わった拳をさらに強く握りしめながら、れいなは上空を睨みつけた。
次いで視線を下ろすと、愛の後ろにいる小春に呼びかける。
「小春ちゃん、危ないけんあんたはあっちに逃げとって」
だが、小春から返ってきたのは思いがけない言葉だった。
「小春に指図しないでよ。それに初対面なのに馴れ馴れしいんですけど」
「な……れいなはあんたのためを思って―――」
「れいなっ――!!」
小春に食って掛かろうとした瞬間、半ば悲鳴に近い愛の声に続くように、強烈な力がれいなを襲った。
/ / /
「れいな!」
反射的に“飛”んだ先で、愛は再び必死にれいなの名前を呼んだ。
後方のコンクリート建造物にまともに叩きつけられたれいなは、意識こそあるようだが衝撃と痛みですぐには動けない様子だった。
(小春を連れてたから……)
そのとき、傍らから聞こえた小さな“声”に、愛は首を動かす。
そこには、唇を噛み締めながられいなの方に視線を注ぐ小春の姿があった。
288 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:10:39.46 0
――自分を助けなければ、愛はあの瞬間にれいなも連れて逃げられたはず。
瞬時にそれを悟っている小春の勘のよさに、愛は驚きを覚えた。
同時に、小春の心中に渦巻く様々な感情が流れ込んでくる。
突然目の前で始まった出来事への戸惑い。
助けてくれた愛への感謝。
足手まといになっている自分への悔しさ。
自分のせいで負傷したれいなへの申し訳なさと心配。
そして、それらの感情を認めたくないという意地―――
だが、今はそんな小春の“声”にゆっくりと耳を傾けている余裕はなかった。
すぐにでもれいなの側に“飛”びたいところだったが、後藤のチカラの本質を見極めなければ小春も危険に巻き込むことになる。
斜め下から後藤を見上げながら、愛は思考をめぐらせた。
――念動力?でもそれともどこか違うような……
自らの体を宙に浮かせたまま、人一人を軽く吹き飛ばすそのチカラは脅威と言えた。
しかも、後藤はおそらくまだまるで本気を出してはいない。
それに「退屈しのぎ」といったようなことを言っていたが、その意図もまるで判断がつかなかった。
本来は小春に用があり、自分たちとは偶然会ったような言い方だったが―――
「結局こんなものかぁ……」
失望と腹立ちがない交ぜになったような声が降ってくる。
月を背にした後藤の表情には、どことなく哀しげな色も浮かんでいた。
「……どういう意味や」
――自分を助けなければ、愛はあの瞬間にれいなも連れて逃げられたはず。
瞬時にそれを悟っている小春の勘のよさに、愛は驚きを覚えた。
同時に、小春の心中に渦巻く様々な感情が流れ込んでくる。
突然目の前で始まった出来事への戸惑い。
助けてくれた愛への感謝。
足手まといになっている自分への悔しさ。
自分のせいで負傷したれいなへの申し訳なさと心配。
そして、それらの感情を認めたくないという意地―――
だが、今はそんな小春の“声”にゆっくりと耳を傾けている余裕はなかった。
すぐにでもれいなの側に“飛”びたいところだったが、後藤のチカラの本質を見極めなければ小春も危険に巻き込むことになる。
斜め下から後藤を見上げながら、愛は思考をめぐらせた。
――念動力?でもそれともどこか違うような……
自らの体を宙に浮かせたまま、人一人を軽く吹き飛ばすそのチカラは脅威と言えた。
しかも、後藤はおそらくまだまるで本気を出してはいない。
それに「退屈しのぎ」といったようなことを言っていたが、その意図もまるで判断がつかなかった。
本来は小春に用があり、自分たちとは偶然会ったような言い方だったが―――
「結局こんなものかぁ……」
失望と腹立ちがない交ぜになったような声が降ってくる。
月を背にした後藤の表情には、どことなく哀しげな色も浮かんでいた。
「……どういう意味や」
289 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:11:21.37 0
その表情と言葉の意味を量りかね、愛は短く訊ねる。
「言葉どおりの意味だよ。噂の2人も期待ハズレだったな」
感情のない笑みを浮かべた表情に戻って淡々とそう言った後、ふと後藤の目が何かを思いついたような暗い光を湛えた。
「愛ちゃん。今さ、あたしを殺したいって思ってる?」
「なっ……?」
「だろうね。じゃ、もしさ、あたしがれーなを殺したら、あたしのこと殺したいって思ってくれる?」
「!!? 何を―――」
愛が驚愕の表情を浮かべたときには、すでに後藤のシルエットは闇空を滑るように移動していた。
その冷たい瞳は、ようやく体を起こしかけていたれいなの姿を映している。
「れいなっ!!逃げ―――!」
――全てはあっという間の出来事だった。
恐怖に彩られた愛の叫びが夜の公園に響き、ほぼ同時にれいなの小さな姿が建物内に飛び込む。
中空に浮かぶ後藤の片手が無造作に動き、周囲の空気が捩じれる。
その瞬間、愛は後藤のチカラの何たるかをようやく理解した。
だがもうそのときには、頑強なコンクリートの建造物は圧倒的な“G”によっていとも容易く押し潰され、瓦礫の山へとその姿を変えつつあった。
「……れいな?れいなっ!いやあぁぁっっ――!!」
コンクリートが崩れ落ちる絶望的な音の後に訪れた怖いくらいの静けさを、今度は愛の絶叫が破る。
自らの叫喚に引きずられるかのように、愛は頭の中が真っ赤に染まるような感覚に陥った。
思考が停止し、代わりに湧き上がってくる何かに突き動かされるように、愛はどこまでも暗い空を仰ぎ―――
――そのとき、誰かに腕を強く掴まれ、愛の意識はその肉体へと戻った。
その表情と言葉の意味を量りかね、愛は短く訊ねる。
「言葉どおりの意味だよ。噂の2人も期待ハズレだったな」
感情のない笑みを浮かべた表情に戻って淡々とそう言った後、ふと後藤の目が何かを思いついたような暗い光を湛えた。
「愛ちゃん。今さ、あたしを殺したいって思ってる?」
「なっ……?」
「だろうね。じゃ、もしさ、あたしがれーなを殺したら、あたしのこと殺したいって思ってくれる?」
「!!? 何を―――」
愛が驚愕の表情を浮かべたときには、すでに後藤のシルエットは闇空を滑るように移動していた。
その冷たい瞳は、ようやく体を起こしかけていたれいなの姿を映している。
「れいなっ!!逃げ―――!」
――全てはあっという間の出来事だった。
恐怖に彩られた愛の叫びが夜の公園に響き、ほぼ同時にれいなの小さな姿が建物内に飛び込む。
中空に浮かぶ後藤の片手が無造作に動き、周囲の空気が捩じれる。
その瞬間、愛は後藤のチカラの何たるかをようやく理解した。
だがもうそのときには、頑強なコンクリートの建造物は圧倒的な“G”によっていとも容易く押し潰され、瓦礫の山へとその姿を変えつつあった。
「……れいな?れいなっ!いやあぁぁっっ――!!」
コンクリートが崩れ落ちる絶望的な音の後に訪れた怖いくらいの静けさを、今度は愛の絶叫が破る。
自らの叫喚に引きずられるかのように、愛は頭の中が真っ赤に染まるような感覚に陥った。
思考が停止し、代わりに湧き上がってくる何かに突き動かされるように、愛はどこまでも暗い空を仰ぎ―――
――そのとき、誰かに腕を強く掴まれ、愛の意識はその肉体へと戻った。
290 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:12:02.70 0
我に返った愛の目に、やわらかな月明かりに照らされた小春の真っ直ぐな瞳が飛び込んできた。
掴まれた腕からは、小春の体温と微かな鼓動が伝わってくる。
それらを知覚すると同時に、愛は自らの中に生まれかけた“何か”が霧散するのを感じていた。
「………これでもダメなんだ。話になんないよ愛ちゃん。ほんとにガッカリ」
諦観したような、それでいて何かを諦めきれないような感情を含んだ声で、後藤は動こうとしない愛にそう吐き捨てるように言った。
その双眸には、複雑に混ざり合った感情が揺らめいていた。
だが、次の瞬間にはそれらの感情はきれいに消え去り、その両目は無関心に夜の闇を映すだけの透明なガラスとなる。
「なんかやる気なくしちゃったよ。もう帰るね」
口調も元の無気力なものに戻った後藤は呟くようにそう言うと、音もなく舞い上がり、漆黒の空に溶け込むようにその姿を消した。
* * *
「れいなっ!お願い!返事して!れいなっ!」
後藤の姿が見えなくなると同時に愛は瓦礫の山に駆け寄り、悲痛な叫びを発した。
――生きてさえいてくれれば、まだ何とかなるかもしれない
祈るような思いで必死に瓦礫を掻き分けようとする愛の腕を、再び小春の手が掴んだ。
次いで、冷たく静かな言葉がその口から発せられる。
「そんなこと、するだけ無駄ですよ」
「そんなことない!」と言いかけた愛は、口を半分開いたままで固まった。
我に返った愛の目に、やわらかな月明かりに照らされた小春の真っ直ぐな瞳が飛び込んできた。
掴まれた腕からは、小春の体温と微かな鼓動が伝わってくる。
それらを知覚すると同時に、愛は自らの中に生まれかけた“何か”が霧散するのを感じていた。
「………これでもダメなんだ。話になんないよ愛ちゃん。ほんとにガッカリ」
諦観したような、それでいて何かを諦めきれないような感情を含んだ声で、後藤は動こうとしない愛にそう吐き捨てるように言った。
その双眸には、複雑に混ざり合った感情が揺らめいていた。
だが、次の瞬間にはそれらの感情はきれいに消え去り、その両目は無関心に夜の闇を映すだけの透明なガラスとなる。
「なんかやる気なくしちゃったよ。もう帰るね」
口調も元の無気力なものに戻った後藤は呟くようにそう言うと、音もなく舞い上がり、漆黒の空に溶け込むようにその姿を消した。
* * *
「れいなっ!お願い!返事して!れいなっ!」
後藤の姿が見えなくなると同時に愛は瓦礫の山に駆け寄り、悲痛な叫びを発した。
――生きてさえいてくれれば、まだ何とかなるかもしれない
祈るような思いで必死に瓦礫を掻き分けようとする愛の腕を、再び小春の手が掴んだ。
次いで、冷たく静かな言葉がその口から発せられる。
「そんなこと、するだけ無駄ですよ」
「そんなことない!」と言いかけた愛は、口を半分開いたままで固まった。
291 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:13:37.30 0
「な、なんで……?」
数瞬の間固まっていた愛の唇の間から、安堵と混乱が混ざり合った声が漏れる。
「痛ぅ……」
その視線の先、腕を掴む小春の背後で肩のあたりを押さえながら顔をしかめて立ち上がろうとしているのは、瓦礫に埋まったはずのれいなだった。
「れいな!なんで生きとるん!?」
自分でも何を言っているか分からないままにそう叫ぶと、愛はようやく立ち上がったれいなに夢中で駆け寄った。
そしてその体を思いきり抱きしめる。
「!!っっぁあ゛―――愛ちゃん!痛い!バリ痛いっちゃん!死ぬ!」
「あ、ご、ごめん」
間違いなくれいなの無事な姿がそこに在るのをやっと信じることができ、慌てて体を離しながらも愛は笑みを浮かべる。
「“念写”――小春の能力だよ。やっぱり他にもいたんだね、小春みたいな人」
そのとき背後から聞こえた声に、「やはり」という思いを抱きながら愛は振り返った。
“声”が聞こえてきた時点で予感はしていた。
これまでの“仲間”との出逢いと同じものを感じたからこそ、愛はここへ“飛”んできたのだから。
「念写……そっか、それでれいなの虚像を映し出してあいつを騙してくれたんか」
建物の中に逃げ込んだれいなの姿は、小春の念写によるものだったのだと愛はようやく知った。
本物のれいなは、おそらくこちらも念写でカモフラージュされていたのだろう。
誰もが身をすくませるであろうあの場面で、小春は後藤が愛と会話しているその一瞬の間にそれを思いつき、逡巡なく行動に移したのだ。
その咄嗟の機転と行動力、そしてそれについていける能力の高さに、愛は感謝と驚きを込めて嘆息した。
「な、なんで……?」
数瞬の間固まっていた愛の唇の間から、安堵と混乱が混ざり合った声が漏れる。
「痛ぅ……」
その視線の先、腕を掴む小春の背後で肩のあたりを押さえながら顔をしかめて立ち上がろうとしているのは、瓦礫に埋まったはずのれいなだった。
「れいな!なんで生きとるん!?」
自分でも何を言っているか分からないままにそう叫ぶと、愛はようやく立ち上がったれいなに夢中で駆け寄った。
そしてその体を思いきり抱きしめる。
「!!っっぁあ゛―――愛ちゃん!痛い!バリ痛いっちゃん!死ぬ!」
「あ、ご、ごめん」
間違いなくれいなの無事な姿がそこに在るのをやっと信じることができ、慌てて体を離しながらも愛は笑みを浮かべる。
「“念写”――小春の能力だよ。やっぱり他にもいたんだね、小春みたいな人」
そのとき背後から聞こえた声に、「やはり」という思いを抱きながら愛は振り返った。
“声”が聞こえてきた時点で予感はしていた。
これまでの“仲間”との出逢いと同じものを感じたからこそ、愛はここへ“飛”んできたのだから。
「念写……そっか、それでれいなの虚像を映し出してあいつを騙してくれたんか」
建物の中に逃げ込んだれいなの姿は、小春の念写によるものだったのだと愛はようやく知った。
本物のれいなは、おそらくこちらも念写でカモフラージュされていたのだろう。
誰もが身をすくませるであろうあの場面で、小春は後藤が愛と会話しているその一瞬の間にそれを思いつき、逡巡なく行動に移したのだ。
その咄嗟の機転と行動力、そしてそれについていける能力の高さに、愛は感謝と驚きを込めて嘆息した。
292 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:14:18.45 0
「ありがとう。本当に……何て言って感謝していいか分からん。ほんとありがとう」
小春の機転と勇気と、何よりもその根底にある優しい心に、愛は深々と頭を下げて礼を言った。
れいなもやや不本意そうにしながらも小春に礼を言う。
「別にお礼を言われるようなことじゃないですよ」
だが、小春はニコリともせず無愛想にそう返した。
「でも借りができたんは確かやけん」
「別に貸しだと思ってませんけど?そっちが小春に何かを返せるとも思えないし」
助けられた事実の手前もあって下手に出ていたれいなも、その暴言にはさすがに我慢ができなくなったようだった。
「はぁ?いちいちムカつく言い方するヤツやね!」
「だって大体もう会うこともないじゃん?」
だが、そう静かに言い放つ小春に、れいなは言葉を詰まらせた。
――言われてみれば、確かに小春とこの先会う機会などもうないかもしれない。
――何しろ相手は芸能人なのだから。
その表情がそう語っていた。
「………それじゃ」
沈黙したれいなの顔を数秒見つめた後、小春はそう短く言うと踵を返した。
背筋の伸びた美しい立ち姿には、年齢にそぐわないほどの気高ささえ感じられる。
他人を寄せ付けない毅然としたオーラは、その後ろ姿にすらありありと漂っていた。
どれほどに厚かましい者でも、声をかけるのを躊躇うであろう張りつめた空気と共に――
「ありがとう。本当に……何て言って感謝していいか分からん。ほんとありがとう」
小春の機転と勇気と、何よりもその根底にある優しい心に、愛は深々と頭を下げて礼を言った。
れいなもやや不本意そうにしながらも小春に礼を言う。
「別にお礼を言われるようなことじゃないですよ」
だが、小春はニコリともせず無愛想にそう返した。
「でも借りができたんは確かやけん」
「別に貸しだと思ってませんけど?そっちが小春に何かを返せるとも思えないし」
助けられた事実の手前もあって下手に出ていたれいなも、その暴言にはさすがに我慢ができなくなったようだった。
「はぁ?いちいちムカつく言い方するヤツやね!」
「だって大体もう会うこともないじゃん?」
だが、そう静かに言い放つ小春に、れいなは言葉を詰まらせた。
――言われてみれば、確かに小春とこの先会う機会などもうないかもしれない。
――何しろ相手は芸能人なのだから。
その表情がそう語っていた。
「………それじゃ」
沈黙したれいなの顔を数秒見つめた後、小春はそう短く言うと踵を返した。
背筋の伸びた美しい立ち姿には、年齢にそぐわないほどの気高ささえ感じられる。
他人を寄せ付けない毅然としたオーラは、その後ろ姿にすらありありと漂っていた。
どれほどに厚かましい者でも、声をかけるのを躊躇うであろう張りつめた空気と共に――
293 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:15:02.01 0
「小春」
だが、遠ざかりかけていたその背中は、思いもよらない声にビクリと立ち止まった。
「力を貸してほしい。わたしたちには仲間が必要なの」
愛には聞こえていた。
小春の本当の声が。
心から信じ合い、繋がり合える存在を求めて今も叫んでいる小春の声が。
「……なんで小春がそんなことしなきゃなんないの?」
愛には見えていた。
小春の本当の姿が。
虚勢で固めた偽りの「久住小春」の内側にある、弱く……でも真の意味で強く優しい本当の「久住小春」の姿が。
小春をこのままにしてはおけない。
きっと小春は、今も自分を優しく照らしてくれている月の存在に気付いていないだろう。
少し前までの自分と同じように。
そして、あの「悪魔」――後藤真希と同じように。
あの姿は、もしかしたら未来の自分の姿だったのかもしれない。
そして、未来の小春の姿なのかもしれないのだから。
「お願い。わたしには…わたしたちにはあなたが必要なの。小春」
闇を……孤独を優しく照らす月の光の下、少女の胸には確かに何かが響いていた。
それは、“共鳴”という名の、偽りなき真実の心のうねりだった―――
「小春」
だが、遠ざかりかけていたその背中は、思いもよらない声にビクリと立ち止まった。
「力を貸してほしい。わたしたちには仲間が必要なの」
愛には聞こえていた。
小春の本当の声が。
心から信じ合い、繋がり合える存在を求めて今も叫んでいる小春の声が。
「……なんで小春がそんなことしなきゃなんないの?」
愛には見えていた。
小春の本当の姿が。
虚勢で固めた偽りの「久住小春」の内側にある、弱く……でも真の意味で強く優しい本当の「久住小春」の姿が。
小春をこのままにしてはおけない。
きっと小春は、今も自分を優しく照らしてくれている月の存在に気付いていないだろう。
少し前までの自分と同じように。
そして、あの「悪魔」――後藤真希と同じように。
あの姿は、もしかしたら未来の自分の姿だったのかもしれない。
そして、未来の小春の姿なのかもしれないのだから。
「お願い。わたしには…わたしたちにはあなたが必要なの。小春」
闇を……孤独を優しく照らす月の光の下、少女の胸には確かに何かが響いていた。
それは、“共鳴”という名の、偽りなき真実の心のうねりだった―――
294 : 名無し募集中。。。[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:16:05.67 0
>>281-293
『Lonely virtual “IMAGE”』
以上です
ダラダラ長くてすみません
意識的にも そして多分無意識的にも非常に多くの作品にリゾナントさせていただいています
それら一つ一つを挙げることは控えさせていただきますが どうぞご了解くださいませ
ノノ*^ー^)<愛ちゃんとれいな遅いなぁ………… zzz……… zzz………
>>281-293
『Lonely virtual “IMAGE”』
以上です
ダラダラ長くてすみません
意識的にも そして多分無意識的にも非常に多くの作品にリゾナントさせていただいています
それら一つ一つを挙げることは控えさせていただきますが どうぞご了解くださいませ
ノノ*^ー^)<愛ちゃんとれいな遅いなぁ………… zzz……… zzz………
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||c| ・e・)|<「だからね、一緒に行こう
暗闇の中にいれば、傷つくことはないかもしれないけど、嬉しいことも起こらないと思うよ
太陽の下は傷つくこともあるけど、楽しいことだってきっと起こるよ
生きたい、私は生きたい。 そしてあなたと歩きたい。」
『リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第14話 613 「魔法なんていらない -5-」』より
γ〃ハヽ ||
川*^A^)Θ< 前回ノ話はこっちデース↓ 油断しテ落ちマシター デモおかげデようやく……
( O O) リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ 第34話
|\\三\旦. \ http://dubai.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1254126403/
| |. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.|
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