(130)250 『Chelsy』30
「優樹ちゃん、くどぅと私を連れて跳んでほしいの」
「え~どぅも一緒なの?」
「なんだよ、まーちゃん!なんか不満あるの?」
「そうじゃないけどさあ・・・不安。まさ、行ったとこだったら大丈夫だけど、そうでないところ跳ぶの大丈夫じゃない」
「大丈夫よ、まーちゃん、私が感覚共有でまーちゃんとくどぅの視覚をつなげられるから」
「それにさっき、だれもいないって千里眼でくどぅは言ってたやん。敵もおらんやろ」
「・・・だといいのですが、佐藤さんはそれ以外のリスクもおっしゃっているかと。
・・・もし跳んだ先に待ちかまえている敵がいたら危ないということも含めて安全とはいえないということですね」
「むっ、まーちゃんの通訳ははるの役目なんだけど」
「まったく、小田は!! 大丈夫だって!くどぅを信じなさいよ」
「・・・だといいのですが。譜久村さん、わたしも行きましょうか?」
「そうね、一応、念には念を入れておきましょう」
「じゃあ、まさの手の上にお手てを重ねてください」
ヒュンッ
「着いたなう」
「大丈夫、敵の姿は全く確認できません。まーちゃんは休んでいて」
「お疲れさま優樹ちゃん。小田ちゃん、優樹ちゃんの傍で守っていて」
「・・・はい。わかりました。何かあったらすぐに飛んでいきますので」
「それで、彼女はどこにいるのかな?」
「このドアの向こうです。ノックしますよ」
ひ、ひいぃぃ
「大丈夫よ、千佳ちゃん。あなたを助けにきたわ」
「迎えに来たよ お姫様」
「・・・なに?そのキザなセリフは?」 (Chelsy
投稿日時:2016/09/22(木) 00:40:32.64